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嵐山 役満
2024年10月17日 22:06
陽菜は、コンビニで買った抹茶アイスを手に、リビングのソファに沈み込んだ。バイトが終わり、明日は休み。お風呂は後回しでいい。今は少し麻雀をして頭をリセットしよう。オンライン麻雀「雀魂」にログインすると、彩夏と健太がすでに待機していた。ディスコードの通話画面も開き、いつもの雑談が始まる。「今日もお疲れ様、陽菜。バイトどうだった?」健太が軽く尋ねてくる。「まあまあ。でも足パンパン」と、陽菜は
2024年10月17日 20:36
雀荘「無頼」。タケルは、またいつものように、静かに牌を転がしていた。周りの男たちは勝負に熱を上げているが、タケルだけはいつものようにそこに座っているだけだ。酒の味も麻雀の流れも、もう何もかもが淡白に感じられる。彼がここにいる理由は、もはやそれを考えることさえ忘れてしまったからだ。「おい、タケル。今夜はどうだ?」誰かが聞いてくる。タケルは牌を持ち上げ、煙草を咥えたまま答えた。「どうもこうもね