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2019年6月の記事一覧
マシーナリーとも子ALPHA 長いネクタイ篇
「田辺のネクタイってさあ、長くね?」
ジャストディフェンス澤村がモグモグと咀嚼しながらしゃべる。ネットリテラシーの低い行為だ。
「え……そうですか?」
「……言われてみりゃ長いかもな」
気づかなかったという様子でエアバースト吉村がアークドライブ田辺のネクタイに顔を近づけて凝視する。田辺は戸惑った。
「別にふつうな範疇だと思うんですけど」
「いや、長ぇよ。明らかに長ぇよ。私もネクタイ巻いてるから
マシーナリーとも子ALPHA 寿司の怪死篇
店の中心には円く、輪になったエリアがあり、その外周にはベルトコンベアーが取り付けられている。輪の内側には白い帽子を被った男たちが数名、威勢のいい声をあげながら炊いた米を揉んだり、魚を切ったりしている。寿司を作っているのだ。職人たちによって握られた寿司は、ベルトコンベアーに乗せられて回転し始める。これを円の外側に座った客が思い思いに手にとって食べる。これが回転寿司という店のシステムであった。
「
マシーナリーとも子ALPHA 立ち向かう牙篇
「オラーッ!お前ら!ついてこい!」
「オアアーッッッ!!」
ライオンが懐から奇妙な棒を取り出すと、100匹の猫たちは一斉に彼にまとわりついた!猫を発狂させてる魔法の植物として太古から伝わるマタタビだ! 100匹の猫を引き連れたライオンは、イルカとともに地下室へと雪崩れ込んだ! その様は、まさにハーメルンの笛吹きさながら!
「ま、待てーっ! お前ら! ウギャーッ!」
ジャストディフェンス澤村は
マシーナリーとも子ALPHA 闇を照らす牙篇
2018年、千葉。
「アウアウアウ〜〜」
「う〜ン……」
ジャストディフェンス澤村は四肢をピンと伸ばしたまま、まどろみから目覚めた。一緒に住んでいる猫たちに起こされたのだ。
「ウアアァ、アーッ」
「なんだよ〜、まだ眠いよ。寝かせてくれよ〜」
ジャストディフェンス澤村は猫に眠りを妨げられたからといって怒ったりはしない。これが人類相手だったら烈火のごとく怒り狂い、瞬時に彼らを炭化させてしまうこと
マシーナリーとも子ALPHA 埋まる役所篇
人が多い。人類がとても多い。
池袋支部がエリア分けされている豊島区役所は、2010年代後半に建て替えられたのだという。3階から9階までの役所フロアは吹き抜けで、なかなか開放感がある。そこから上の高層フロアはマンションになっており、結構な数の人類が生息しているらしい。自分たちが寝食をしている直下に役所があるってのはどんな気分なんだろうか。人類の考えることはよくわからない。
そんな変わった構造も