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マシーナリーとも子ALPHA 立ち向かう牙篇

「オラーッ!お前ら!ついてこい!」
「オアアーッッッ!!」
 ライオンが懐から奇妙な棒を取り出すと、100匹の猫たちは一斉に彼にまとわりついた!猫を発狂させてる魔法の植物として太古から伝わるマタタビだ! 100匹の猫を引き連れたライオンは、イルカとともに地下室へと雪崩れ込んだ! その様は、まさにハーメルンの笛吹きさながら!
「ま、待てーっ! お前ら! ウギャーッ!」
 ジャストディフェンス澤村は壁に埋もれながら猫たちを目で追おうとするが、グリズリーによる顔面パンチによって妨げられる! なんという人間離れした剛力! これも彼が20匹ものクマを吸収しているからなのだ!
 グリズリーは続けざまに左右の手でラッシュを仕掛ける! それを眺めながらピラニアは満足そうに口角を上げた。
「調査通りだな。ジャストディフェンス澤村は射撃戦に優れているが、格闘用の兵器を持たない。懐に潜り込めば一方的に勝てる! トドメをさせ、グリズリー!」
「グオオーッッ!!」
 グリズリーが大きく右腕を振りかぶり、殺人的なフックを繰り出した! 危ない! ジャストディフェンス澤村! これ以上その男のパンチを喰らったら、いくら丈夫なサイボーグでも機能停止してしまうぞ!
 グリズリーのフックが澤村にめりこむ、そのインパクトの瞬間。室内にコォンと乾いた音が響いた。
「何……!?」
 グリズリーの目が、サングラスの奥で大きく見開かれる。その右手は、ジャストディフェンス澤村の左腕の戦車装甲に閃光とともに阻まれていた。彼女が得意とする最強の防御術、ジャストディフェンスだ!
「てめぇ〜ッ……! 驚かせやがって!」
 グリズリーがまだフックのインパクトから復帰しきっていないその刹那に、澤村は動き出す! ジャストディフェンスは完璧な攻撃防御を可能とするだけでは無い、受け手の衝撃を最低限に抑えることで、技の送り手より早く動き出すことができるのだ! これがジャストディフェンス真の奥義!
 澤村は素早く、短い右脚で回し蹴りを仕掛ける! 澤村のスネがグリズリーの脇腹にヒット! だがクマ20匹の力を吸収したその丈夫な身体には効き目が薄いか!? ようやく殺人フックのインパクトを吸収しきったグリズリーが左手でさらなる攻撃を加えようとしたそのとき、脇腹に刺さった澤村のスネが鳴動を始める。
「何……!」
 ギュルルルルルル!
「死ねーっ!クマ野郎!」
 轟音を立ててグリズリーの脇腹を抉り始めたのは、澤村のスネに設置されたキャタピラだ!
「グギャーッ!」
 高速回転する履帯に肉を削られてグリズリーは悶絶!
「吹っ飛べ!」
 澤村のキャタピラの履帯と留め金がカチンと音を立てて一箇所外れる! 次の瞬間、履帯は凶悪なムチと化してグリズリーに叩きつけられ、その巨体を100メートルも吹っ飛ばした!
「アギャーッ!」
「バッ、バカなー!」
 澤村はゆっくりとクレーター状に凹んだ壁から身体を起こすと、パンパンとシャツを叩いてホコリを落とし、ピラニアを残忍ににらみつけた。
「誰が接近戦に弱いって?」

***

「あった……!」
 地下室に降りたライオンとイルカは、巨大な割れたガラスの筒を見上げていた。かつてジャストディフェンス澤村に破壊されたどうぶつエネルギーの吸収カプセルだ!
「本当に直せるのか?」
 ライオンは不安そうにイルカに問いかける。イルカはカプセルのコンソールパネルを開いたり、裏面の端子を確かめたりと忙しく具合を調べている。
「あのサイボーグが破壊したのはあくまでカプセル。少々荒っぽいけど、コンソール側でエネルギーをキチンと制御できれば完全な修理は必要ない。多少イジくるだけでパワーの吸収は可能よ」
「ホントか!?」
「私がなんとかするから、猫をカプセルの中に全部入れて。すぐ始めるわよ」

***

「ウガーッ!」
 ピラニアが恐るべき鋭さの前歯で澤村の腕に噛み付く! だがいくら鋭いといっても魚類の前歯で戦車の装甲を貫けるわけがない!
「なんだお前ーッ! 偉そうな割にあんまり強くないな!」
 澤村はうざったそうにブンブンと腕を振るい、ピラニアを引きずり落とす。ピラニアはめげずに跳ねて飛び起き、今度は大口を開けると鋭い牙をマシンガンのように発射する!
「いたたたたた」
 澤村はたまらず腕をクロスして防御の態勢! 大きなダメージは無いがウザったい!
「貴様は必ず倒すーっ!」
 ピラニアが凄みながらさらに牙マシンガンを発射し、澤村の脚を止める。するとドスドスドスと大きな足音を立ててグリズリーが再びバトルフィールドに舞い戻った! 脇腹からは血を流し、履帯のムチを叩きつけられた胸板は痛々しく凹んでいるが、まだまだ戦意をその身にみなぎらせている!
「ウオーツ!」
 グリズリーが頭を大きく突き出しながら前方に跳躍! クマさながらの推進力を持った、殺人的ロケットパチキだ!
 澤村は一瞬だけグリズリーの側を見て状況判断、この攻撃は躱さないとヤバい! 牙マシンガンを防御する腕はクロスさせたまま、左肩のグレネードランチャーを前方に展開、狙いもそこそこにピラニアに向け射出する!
「ムダだーっ!」
 立て続けに放たれる牙マシンガンを受けて発射されたグレネード弾はピラニアまで届かず空中爆発! だがその爆発は不思議な粘性を持ちながら床に落ち、大きな炎を燃え盛らせた!これは……!
「焼夷弾!?」
 ピラニアとジャストディフェンス澤村のあいだに、大きな炎の壁が築かれた! 燃え盛る炎で牙マシンガンが燃やし尽くされ、澤村まで届かない!
 澤村は猛然と突っ込んでくるグリズリーに向き直り、両手から10条のビームを斉射!
「今度こそ死ねクマ野郎ーッ!」
「させるかぁーっ!」
 空中を突き進んでいたグリズリーが両腕を広げ、身体を大きく回転させる! ドリルのように突き進むグリズリーの身体は澤村のビームを弾き飛ばした!
「嘘ッ!?」
「死ねーッ!サイボーグ!」
 眼前まで迫るクマのドリル! この距離ではグレネードランチャーも危険だ! ミサイルでは破壊力が足りない! 指のビームは弾かれてしまったし先ほどは有効だった履帯のムチも効かないだろう! どうする!?
 普段はバカだが、殺人については頭の回るジャストディフェンス澤村のコンピューターが瞬時に答えを叩き出す!
「そんならなーっ!」
 澤村の口がカパリと大きく開く!
「んあぁあああ〜〜っ!」
 澤村が喉を鳴らすと、その口から七色の光が扇状に広がり、グリズリーを包み込んだ!
「ンギャアアアアーーーーーッ!!!」
 七色の光に包まれたグリズリーの身体が推進力を失い垂直に墜落! ブスブスと黒煙が上がり、周囲には異臭が漂う! これがジャストディフェンス澤村の隠された内蔵兵器、七色怪光線だ! この光に包まれた有機生命体は身体を焼き尽くされ、生命活動を停止してしまうのだ!
「ウウッ、ダリぃ〜〜……」
 澤村は倦怠感に満ちた顔で右肩を左手で掴み、右腕をグルグルと回す。七色怪光線は有機生命体に高い破壊力を示すいっぽう、使用者に激しい負担をかけ、強い肩凝りを引き起こすのだ。
「ぐっ、グリズリーッ!バカな……」
 ピラニアが悲鳴をあげる。だがそのとき、地下から誇り高き野獣の咆哮が響いた。
「なんだ……?」
 澤村が目を向けた瞬間、百獣の王が彼女に飛びついた。

***

「グォォーッ!」
「て、テメェ〜っ!ライオン……ですか!?」
 澤村に掴みかかったのはサングラスをかけたヒッピー風の男! 澤村はその威容に推され、敬語を吐き出した! 百獣の王への敬意が無意識に漏れてしまうのだ!
「ジャストディフェンス澤村ーっ! この日を寝ても覚めても夢見たぜーっ! 俺の本当の力でお前を組み伏せるこの日を!」
「グワーッ! お、お前ーッライオン……さん! 力を取り戻したのか!?」
 ということは……澤村の頭に最悪の情景が思い浮かぶ! ともに過ごしてきた100匹の猫たちはふたたびこの男に吸収されてしまったのか!?
「そうよ! 澤村ーっ! この家、返してもらうぜーっ!」
 ライオンのウェーブヘアーがガバりと開く! その様はまるで百獣の王、ライオンのたてがみのようだ!
「吹き飛べーっ!」
 ライオンのたてがみが高速回転! 空気の濁流を生み出し、竜巻を巻き起こした!
「グエーッッッ!!」
 ジャストディフェンス澤村は竜巻に巻き込まれ、外に吹き飛ばされた! そのまま天高く舞い上げられ、ゴマ粒のように小さくなったかと思うと……そのまま澤村はいずこかへ消えてしまった。
「や、やったー!人類の勝利だーっ!」
 ライオンとピラニア、そして遅れて登ってきたイルカはガッツポーズした。人類の叡智とどうぶつのオーガニックな力が、邪悪なサイボーグを撃退したのだ……!

***

 N.A.I.L.の幹部たちはグズグズになったグリズリーを埋葬すると、ひと息ついた。強力な仲間を失ったのは痛かったが、ライオンの力を取り戻し、当面の拠点も得た。一歩前進だ。
「これからどうする?」
「まぁ……まずはコツコツと人類の敵を倒しておこう。千葉にも宇宙人や原住民族はいるだろ?」
「じゃあまずは千葉の制圧ということね」
 幹部たちは久しぶりの征服の充足感に満ち足りていた。これだ。この半年あまりの私たちに足りなかったのはこれなんだ。蹂躙し、征服する。これぞ私たちの本来の活動だったんだ。
「まあ、戦いはまた来週とかからにしてよ、とりあえず今日のところは飲もうじゃないか!」
 ライオンが手慣れた様子で冷蔵庫から缶ビールを取り出す。
「その缶ビール、ずっと入ってたのか? サイボーグはビールなんか飲まないだろ?」
「召使いにだって楽しみは必要さ。ジャストディフェンス澤村に拝み倒して月に2本だけ買わせてもらってたんだ」
「じゃあ次はカートンで買いましょ。もうサイボーグはいないんだからね」
「だなあ!」
 ライオンがウキウキしながら缶のプルタップを開ける。プシュ!と音を立てて、ビールの濃密な泡が注ぎ口から溢れ出す。

 はずだった。
 あれ?
 ライオンは思わず口に出した。
 はずだった。
 実際は、缶を開けた音も、ライオンの呟きも、音として発せられることはなかった。
 なんだこりゃ?
 ライオンは口を動かし、喉と舌を上下させた。声は、空気を震わせることはなかった。
 その場にいる全員の血の気が引いていた。音が、この空間から消えていた。

(初めて来ましたが、なかなか広くていい家ですね)
 脳内に、聞き覚えのある声が音もなく響いた。音もなく響くというのは奇妙な感覚だが、だが確かにその不気味な感覚と穏やかで柔和な声は彼らの脳をさざめかせたのだ。
 一同は気配がするほうに視線を向けた。見ずとも何が起こっているのかはわかっていたが、音を感じられない世界で目から得られる情報を得ないままでいるのはあまりに恐ろしかった。
 そこにいたのは、全身を黒のケープとポンチョに身を包んだ女性。肌の露出はほとんどなく、赤いサングラスは瞳からの情報を伺わせなかった。だが何より目を奪わせるのはその口だ。彼女は口が開かないように、ホチキスでその唇を留めていたのだ。あまりにも異様なその姿は、何度見ても幹部たちの心をざわめかせるのであった。
 そう、彼女こそトルーさん……。N.A.I.L.の首魁にして世界最強のサイキッカーであった。
(なぜこんなところにいるの……? などとは聞きません)
 トルーさんはゆっくりと歩み寄りながら、凍りついた幹部たちの頭のなかに直接声を送り続けた。
(あなたたちの考えはすべて読めていますからね)
 そのホチキスの針で留められた口がゆっくりと歪んだ。微笑んでいるようだ。恐怖のあまり、ライオンがその手に持った缶ビールを落とす。ガチャン! トクトクトク……。ビールが落ち、中身が床に流れ出す音が聞こえる。彼女がその身に宿したトルーテンイルガーシカ由来の能力、ミュートが解けたのだ。
「トルーさん、違うんです。これは……!」
 ピラニアが両腕を広げ、弁解を始める。心が読めているのなら伝わっているはずだ。確かに自分たちの行為は裏切りに等しい独断行動だ。動かないトルーさんに業を煮やして、勝手に拠点を奪還し、自分たちだけでデミヒューマンや宇宙からの勢力と戦おうとした。でもそれはトルーさんを甘く見たり、軽視しての行動ではない。あくまでN.A.I.L.の使命を果たそうとしただけなのだ。
 確かに自分たちの行動は軽率だったかもしれない。でも自分たちの忠誠心は変わっていない。トルーさんならわかってくれるはずだ。
 玉のような汗をかくピラニアの眼前に、トルーさんがゆっくりと腕を掲げた。
(もう、いいのですよ)
 ピラニアの後ろに立つライオンとイルカの顔に、前方から風が吹いた気がした。ピラニアがガクンと肩を落とし、頭を垂れた。
「え!?」
「なんだ!?」
 両者が警戒し、後ずさる。
「あ……あ……」
 ピラニアがピクンピクンと身体を揺らし、涎を垂らす。その姿を見てライオンとイルカは唾を飲み込んだ。
(大丈夫……。彼には少し素直になってもらっただけです)
 ピラニアはしばらくするとピタリと動きを止め、ゆっくりと身を起こした。そのまま、ライオンとイルカには目もくれず、トルーさんの背後に歩いて行って振り向き、腰の後ろで手を組んだ。過剰に整った所作からは、人間らしさは微塵も感じられなかった。
「洗脳されている……!」
 ライオンがぺたりと尻餅をついた。イルカはそろりそろりと後ずさり続けていた。でも距離を取ったからといって何になる?この後どうすればいいのだ?
「トルーさん! ごめんなさい、ごめんなさい!」
 ライオンが跪き、額を床につける。そこに百獣の王の威厳はなかった。
(謝らなくても良いのですよ)
 トルーさんが先ほどピラニアにしたように、ライオンの眼前に腕を向けた。風が吹く。
「オッ……! オッ……!」
 ライオンがピクンピクンと痙攣し始める。さっきのピラニアと同じだ……! 超能力で脳を支配しているんだ……! イルカは理解するとともに、これから自分の身に降りかかる事態を想像して涙した。
(さあ、あなたも……)
 身体が恐怖で動かない。ライオンは、ピラニアの傍らについてウソのように落ち着き払っている。トルーさんの腕が眼前に迫る。イルカの歯がカチカチと鳴る。腕から、エネルギーが、風が、吹いた。
「ひっ……!」
 イルカは怯えきって目を瞑る。これまでか。目をギュッと瞑ってこれまでの人生に思いを馳せた。思えばくだらない人生だった……。幼稚園、小学校、タレントデビュー、中学校。共演者を殴り殺したあのころ。すべてを失った網走でイルカに出会った日。中卒での就職フェア。ネトゲにハマったあの日々……。
「あれ?」
 すぐに意識を奪われると思ったのに、思いのほか走馬灯がつい最近まで追いついてしまい、イルカは間の抜けた声をあげてしまった。
(何……!?)
 トルーさんの戸惑った思念がイルカの脳に満ちた。なにが起こったかはわからないが、トルーさんも混乱している。そのときイルカの明晰な頭脳が働いた。その脚をイルカの尾ひれのように床をしたたかに打ち付け、勢いよくジャンプする。地下室の天井を渾身のドルフィンパンチで打ち抜き、1Fに躍り出る。地下の様子を確かめる暇すら惜しんで窓をブチ破り、そのまま東京湾にダイブした。

***

 少し遅れてトルーさんはトボトボと家の外に出て、イルカが泳ぎ去る海を眺めていた。その気になれば超能力を使って海面上を滑ることもできたが、サイキックパワーをたくさん使うので疲れるし、自分は泳げないので万が一溺れたら大変だとトルーさんは思い、追いかけるのをやめた。
(彼女ひとりいなくなったところで、いまさらどうでも良いことです)
 トルーさんは踵を返し、自意識を失ったピラニアとライオンを連れて帰路についた。
(しかし……)
 去り際、もう一度振り向いてトルーさんは水平線を眺めた。
(なぜ……私のブレインウォッシュが通じなかったのでしょうか……)

***

「フギャーっ!」
 ジャストディフェンス澤村が落下する。あまりに高いところから落ちてしまったため、一度の落下では衝撃が殺しきれずにボヨンボヨンと跳ね回る。
「ウワーッ!!!!」
「ギャアーッ!!!」
 何人かの千葉県民が落下したサイボーグに巻き込まれて死んだ。
「ウウ〜〜……」
「澤村さん……。澤村さん」
 澤村の懐から心配そうにハンバーグ寿司が顔を出す。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃねえよぉ〜〜っ」
 落下した衝撃でメガネのフレームは歪み、レンズが割れていた。履帯も緩んでしまったしバルカンポッドのアンテナは折れた。散々だ。しかも……
「もう家には帰れねえなこれじゃ……。ここはどこだ?」
 サイボーグと寿司がキョロキョロと周りを見渡す。どうやら幕張まで飛ばされたようだ。
「これからどうします?」
「どうするもこうするもねえよ〜〜ッ。このまま戻ってもまた吹っ飛ばされそうだし……。とりあえずマシーナリーとも子ん家に行ってみるかあ」
 ジャストディフェンス澤村はうんざりした表情で首を振りながら四つん這いになる。高速移動モードだ!
「乗りな、ハンバーグ。ネギトロにも会いたいだろ」
「そうですねえ」
 ジャストディフェンス澤村の背中にちょこんとハンバーグ寿司が乗った。100匹の猫たちのことを思うと胸が苦しくなる。ライオン……あの裏切り者のクソ人類はいつか殺してやる!
 でも、身体中が痛いしお腹が空いたし、とりあえず池袋まで行ってみよう。
「飛ばすぜーっ!」
 背中に寿司を乗せた少女の戦車は、自転車並みの速度で京葉道路に突入していった。もう10月だというのに、しつこく暑さが残る2018年の秋のことだった。

***

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マシーナリーとも子
読んだ人は気が向いたら「100円くらいの価値はあったな」「この1000円で昼飯でも食いな」てきにおひねりをくれるとよろこびます