パン専用ゴミ箱発見!!〜なぜアラブ人はパンを捨てるのか②〜
以前、「なぜアラブ人はパンを捨てるのか」という記事を書いた。
ヨルダンでは、道端によくパンが捨てられている。
ときには、道端の木の枝に引っ掛けてあったり…
ときには、道路の大きなゴミ箱の横に置いてあったり…
しかし、1年半ぶりにヨルダンに戻ってきたところ、道に落ちているパンを見かけることは減ったように感じていた。
そんなある日、難民キャンプの中での活動の一環で、ある女子学校にお邪魔した。
そこで発見したのは、なんと「パン専用のゴミ箱」であった。
大きくアラビア語で「残ったパンの箱」と書いてあり、「ゴミ箱」とは書かれていないところがミソだな、と感じた。
(イスラム教では、パンは神の恵みの象徴なので、捨てたり、踏みつけたりすることは禁じられている)
さて、ここに入ったパンは一体どうなるのか調べてみた。
ここのリンクに載っているものと種類は違うが、パン専用の箱に入っているパンは、最終的に家畜や動物のエサとなるらしい。
ここに入ったパンは、定期的に家畜飼育者の手元に渡るようになっている。
家畜のエサになるわけだから、パン以外のゴミや、ビニール袋は捨ててはいけない。パンのみを入れることになっている。
表の、女の人の吹き出しの中にはそう書かれている。
パンだけが入っているんだな…と思って覗くと、
なるほど
確かにパンはたくさん入っているけど、それ以外のゴミもたくさん。
いくつかの記事を読んでいて分かったことは、パンを道端に捨てるという行為は、ヨルダン人の中でもやはり問題視されているということであった。
「パン専用の箱」というのはとっても良いアイデアだと思う。
一方で、他のゴミも一緒に捨てられてしまっている状況は、まだまだ課題。
外側からアプローチする「仕組み改革」
人々の内側から働きかける「意識改革」
何か物事を変化させようと思うなら、どちらか一方だけではあまり効果が得られないのかもしれない。