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書評 「コミュニティ」づくりの教科書
この本を買ったのは、恥ずかしながらほぼジャケ買いに近いです。某ビジネス系SNSの中で、共著者のおひとりである河原あずさんのビジネスコンセプトのイラスト図解を目にしてファンになってしまったというのがきっかけで、新著がでるよということでポチしてみました。
本の概要とおすすめ読者
この本はマーケティングの本らしく、ターゲット読者がとても明確です。ビジネスコミュニティを作りなさいと会社に命じられた新任コミュニティマネジャーさんが、コミュニティをゼロから企画し運営していくためのマニュアルです。もちろん、既に何らかのイベントを運営している人にとっても実用的なノウハウが詰まっていますし、なんか最近サロン流行っているなぁ、なんて人にもなぜ人が集まるのかということが分かって面白いかもしれません。
また、設定が社命を受けた担当者なので、どのようなKPI(管理指標)を設定すべきかとか、会社が(折角作った)コミュニティを畳めといってきたときのコミュニティの終わらせ方まで書いてくれているので、企画系のお仕事をやったことがある人なら、ちょっとクスっとしてしまうかもです。
拙い感想ですが思ったこと
むかーしインターネットでのマーケティングが一般的になる前に、当時勤めていた会社で会社のファンを作るということを試みたことがあります。それは社命というよりは私の企画で始めたプロジェクトでしたが、会社が買収されたことによって休止を余儀なくされました。もう心は痛まないのですけれど、書いてあることを読みながら、あの時こんなこと考えていたっけな~って懐かしく思い出しました。つまりファンづくりのためにやりたいことって変わらなくて、それをどう実現するかってところがテクノロジーの発達によって変わってきたり、状況の変化(たとえばコロナ禍)によって再考を促されたりするだけなんだ、ということです。
コミュニティって、本の最初の方で「参加者一人ひとりが主体的に動き、それぞれが目的を持ってつくる『場』のことです」と定義されるのですが、これって、まさにこれからの働き方に近いんじゃないかなぁ、とも思います。上下の関係だと上の人しか考えなくなってしまうけど、横の関係だと複数の頭を使っていろいろ作り上げていく感じ、もちろんうまくやれたらの話ですけどね。
などと考えながら読み進めていったら、最終章のタイトルは「第7章 新時代に必須の『コミュニティ思考』」でございました。ということで、どまんなかの想定読者に限らず、多くのビジネスマンに参考になる場の設定やファシリテーションの小技もいっぱいです。
コミュニティと幸せ
最後に、このブログのテーマである幸せとの関連でいうと、コミュニティ活動って、まさに人間を幸せにする活動そのものなんですよね。どうしてっていう話は、またあとで詳しくまとめたいと思います。
読んでくださってありがとうございました。スキやフォローしていただけると、とても幸せです。