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すいか
すいか 1/木皿泉
すいか 2/木皿泉(山田あかね)
河出文庫
子供のとき観ていた、心がほんわかして大好きだったドラマ。
ハピネス三茶という場所で暮らす女性4人+猫(+他)の日常の物語。
夏のハピネス三茶の雰囲気、素敵な登場人物が大好きだった。
ドラマが書籍化されていることを知り、夏のタイミングで読みたくなった。
のほほんと見ていたドラマだったけど、大人になって読むとそれぞれの葛藤や信念に心を掴まれて、ほぼ毎話泣いていた気がする。でも登場する人達が可愛いらしくて、ぐふっと笑う場面もあってやっぱり最高。
今なら基子さんが感じている毎日や人生が手に取るようにわかる。
20年後も変わらない、ってわかる。
それでもまだ選択の自由がある基子さんか羨ましいと感じた。
母になっている今の私は、基子さんの母梅子さんに自分を重ねてた。私も梅子さんのようになるかもしれないって、どこかでいつも心配してる。
母親って可愛い子供を人質にとられて、世間の黒子にさせられてると思う。しかも無給の。
『梅子さん苦手だ…』と子供のころは思っていたけど、それとは全然違う気持ちになるなんて…。
ハピネス三茶に住む女性の1人、教授の「受け入れることが出来れば人生は何も怖くない。」という言葉。しんどくて悩んで途方に暮れて、それでもどこかで自分の中で消化して、それからやっと受け入れられる私にも、それでいいんですよって言われてるみたいで嬉しかった。
教授の言葉は勇気づけられることばかり。
大人になってもやっぱり心地の良い物語だった。心の支えで、癒し。
この物語と出会った頃とはなんだか離れたところまで来た気がする、今のわたし。
今まで自分で道を選んできたはずだけど、あるあるな流れでしか道を選んでなかった気がする。このまま変わらず20年後を迎える気がするけど、ちょっと抗ってみようかな。