見出し画像

みらいめがね それでは息がつまるので

みらいめがね それでは息がつまるので
荻上チキ/ヨシタケシンスケ
暮しの手帖社

ラジオでしか知らなかったチキさんの体験や取材、生活、人生など色んな視点のお話があった。

印象的だったのはガラスの天井についてのお話。
チキさんのお母さんがガラスの天井という言葉知り自身の人生を振り返るとき。
自分のお母さん世代って女性への差別が今よりもっとあったはずだから、読んでいて悲しかった。
ほんとガラスの天井って女を生きてると常にそこら中にあるのよ!でもそれが当たり前の世の中だからガラスの天井がそこにある事にも気づけないのよ!
ヒラリークリントンの選挙後の言葉も知れてよかった。

チキさんの人の影響を強く受ける経験に共感した。どういう人に支配されやすいというのを自己分析出来ていて、自分を説明していることに、あ、自分もそんな感じだ、こういうことだったのか…って勝手に共感してた。

一つ一つのお話にヨシタケシンスケさんが漫画をつけている。その中の『小さなかわいい出来事で、許せない人のことをうっかり忘れていられますように。』というイラスト。
子育てをしてると、汚い感情が浮かんでても何の意識も無くかわいい出来事でいつの間にか掻き消されてる事がよくある。これは子育て中のとんでもない特典なんだけど、中々気がつけない。ヨシタケさんは育児中の気付けないようなでも確実に大きな幸せをもらっている瞬間をいつも教えてくれる。

色んな方向性のお話があるけれど、ゆったり気楽に楽しめた。重い歴史の話もあるけれど、苦しくなり過ぎず知りたい気持ちが倍増するような素敵な本でした。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集