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読書感想『傷物語』※ネタバレ注意
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というわけでこちらも先週読んだ本になりますが、著作西尾維新の物語シリーズ第2巻『傷物語』でした。
映画を二回目見に行こうと思っていて、そのためにも改めて小説を読もうと思いいたり5年~6年ぶりくらいに読みました。
前回読んだのは自分が高校1年生だったころです。なのでおそらく6年前のほうが正しいと思いますが、改めて読んで思ったことは「自分が全く違う」ということです。
あの頃とは全くもって変わってしまった自分を実感しつつ、あの頃ではできなかった楽しみ方ができたと持っています。
内容はやはり小説を今までで2回くらい読んで、3部作も見て、直近の映画も見たため、結構鮮明に覚えていたのですが、やっぱり羽川さんとの絡みは必須ですね。
たまに映画傷物語3部作のレビューでエロと茶番がいらないと言ってる人を見ますが、あれが無ければ阿良々木君の心が壊れてしまうという事実を忘れています。
あれが唯一阿良々木君が人間の世界と繋がっていられる時間であり、そしてシリアスな傷物語において数少ない西尾維新の会話劇を堪能できるシーンです。
なにはともあれ、読んでいて最も自分の違いを確信したのが、終盤阿良々木君がキスショットに怒るシーンです。
昔はなぜあそこまで怒っているんだろうと人間が豚を食べているのと変わらないじゃんと思っていました。
このシーン改めて読むと、阿良々木君はなにもキスショットに怒っているのではないんだと思ったんです。
吸血鬼が人を喰う化け物と知っていながら考えなしに助けてしまった自分への怒り、そして人間として人間を殺し喰うものを許してはいけないという正義マンとしての怒りが合わさってこそのあの怒りなんだと。
傷物語の終わり方は、今まで出会ってきた中でも随一で好きです。
全員が不幸になるこの世で最も救いのない、忘れられないバッドエンドです。
阿良々木君の最後のセリフもいいですよね。
だから格好よく死のうとなんてせずーー無様に生きてくれ。
死に場所じゃなくて、生きる場所を探してくれ。
阿良々木君がここまで自分勝手に言えるのがキスショットだけですね。
西尾維新はやっぱり生きるのが大好きな人なんだと思いました。
というわけで、先週は久々に傷物語を読みました。
アニメシリーズも全部見終わり、オフシーズンとモンスターシーズンのアニメ化が発表されたこともあり、とても幸せな日々を過ごしています。
久々に傷物語を読んで確信したんですが、この年になって、というかこの年になったからこそ青春の振り返りをしてみるのも悪くないと思います。
物語シリーズやトラウマに近い戯言や刀語などなど、ひめちゃんや萌太くん、とがめの死と改めて向き合ってみるのも悪くはないかもしれません。
それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki