読書感想『氷菓』※ネタバレ注意
今週読み終わった本は(10月5日には読み終わってました…)著作米澤穂信の古典部シリーズ第一弾『氷菓』でした!
200ページほどですがとても綺麗にまとまった作品で『鉄鼠の檻』のあとに読んでも全く見劣りしない完成度と読み応えのある作品でした。
京極夏彦の『鉄鼠の檻』というのは1300ページあり、難しい言葉と重苦しい世界の作品なのですが、そのあとにこの氷菓を読むとあまりにもわかりやすい言葉と透き通った世界のおかげで一瞬で読み終わってしまったんじゃないかと錯覚するくらいあっという間でした。
この作品は小説より前にアニメを8年ほど前に見ていたんですが、内容に関してはもうほとんど忘れていて覚えていることがあるとすればホータロー可愛いかったなとか千反田さん可愛かったなとかしか覚えてないんですよね…
そしてつい最近、友達に同じく米澤穂信の『ボトルネック』を借りた読んだのでいい機会だなと思い、ずっと見直したかった『氷菓』の小説を買ってみたわけです。
さっそく一番最後の所からの話になるんですが、そういえばアニメを見た当時この『氷菓』というタイトルに隠された意味、「I scream」を見たとき物凄い衝撃を受けたな、と直前になって思い出し、改めて鳥肌と共に読みました。
本当によくできた作品だなと改めて脱帽。本当にただの日常の中で答えに近づいていき、無理やり物語にしているような感じのしないこの雰囲気は凄いです。
ホータローは当時から結構かわいくて好きなキャラなんですけど、改めて今見てみるとこの冷笑系の主人公って本当に見なくなりましたよね。
一歩引いてみてるけど、関わりたい・巻き込まれたいとも思っている姿がオタクの内心に刺さるんだと思います。
千反田さんは小説で読んでも全然印象変わらないですね。という過去の物語よく出来すぎてて小説とアニメで全然印象が変わらない。すごい。
米澤穂信さんの著作は『ボトルネック』以来二作目なんですが、この方の作品のコンパクトさには驚愕します。そして全く物足りなさがない。
引き算で作られているのかと思うくらい計算された世界で、過不足ない完璧な作品で感動しました。
個人的な趣向上、西尾維新や那須きのこ、上遠野浩平、京極夏彦などの難しい言葉が大量に羅列されている作品が好きなので、正直「200ページ…?」と訝しんでいたのですが、そんな自分でも満足できるのは本当にすごいことだと思います。
というわけで今週読み終わった本は『氷菓』でした。
しっかりと次巻は買ってありますが、『絡新婦の理』、そしてまもなく発売のフラヌールの第三巻が来るのでそのあとになりそうです!
メタファーやスパZEROが楽しすぎて書く手が止まっていますが、次に出るのは『進化しすぎた脳』になるはずです!!
それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki