読書感想『掟上今日子の推薦文』※ネタバレ注意
今週読み終わった本は著作西尾維新の忘却探偵シリーズ第二巻『掟上今日子の推薦文』でした!
相変わらず素直に面白い!
誰が読んでも面白い西尾維新の作品はこのシリーズだけなんじゃないでしょうか!(これは少し失礼かな…)
正直面白いし、気になることもあるしでさっさと全巻買いそろえて読みたいくらいです。挑戦状までは買っているのでとりあえずそれを早く読みたい!
今作は前作と語り部というか主人公が別の人でした。ドラマはどうやったのか気になります。朧気うろ覚えながら今作の話はドラマで見たような気がしていたので、いつかドラマも見てみるかな…
あらすじ
鑑定する今日子さん
これは正直言葉遊びを先に思いついて物語を考えたのでは…(笑)、と思ってしまうお話でした。
「額が変わったのは、額が変わったからです。」イントネーションの聞こえない文章でやるのがツボですね。
実際に額縁匠という仕事もあるそうで、全く知らなかったし気にすることもない人生でした。サインとかオタクグッズをちゃんと飾る人なら知っていたんですかね。
警備員の方で実際誰かが何かやると思っている人ってどれだけいるんでしょうかね。
ああいうのが実際に起きるとやっぱり対応できないだろうなぁと、自分が警備員だったら羽交い絞めに行くことすらできないんじゃないかと思ってしまいます。できる人は十分にヒーローの条件を満たしていると思います。
この巻は共通して既視感というか既読感があったんですが、ドラマはこの部分でしたっけ?
推定する今日子さん
前章でクビにされた主人公(可哀そう)がクビにされる原因となった人に雇われに行く話でしたが、その人が刺されてしまうという起承転結の転って感じの章でした。
芸術家の卵を寄せ集めた、ただひたすら才能を研鑽させるだけのマンションってのはなんか怖いですよね。
僕は週刊少年マガジンを毎週買っていてブルーロックとかも読んでるんですが、それと同質の狂気を感じますよね。しかも芸術ってのがより狂気を増す気がします。ああいうのはスポーツだとまだ許されると思うんですがね。
救命行動って一般人がやるうえで最も難しい行動の一つだと思うんですが、その理由ってやっぱり使うタイミングになかなか出会えない点だと思うんです。
そういう面で言えば確かに探偵はそれくらいできないといけないのかもしれません。でもやっぱり人を救うってのは人を殺すくらい難しいですよね。
推薦する今日子さん
犯人はなんとあの天才少年剥井君だった!
……まぁそりゃ登場人物的に彼しかいないでしょ……というメタてきなお話は置いておいて。
やっぱりミステリー、トリックを楽しむ作品としてはそこそこなんでしょうけど、西尾維新の最も面白い所はやっぱり動機ですよね。
マンションの住人で一枚を作ろうとしたけれど、使う配色的に剥井君含め複数人は選べなかったという、確かに黒一色の部分て絵だとなかなか見ない気がします。
そして物語は後日譚へ…
というか後日譚がもはや本編じゃん!!!
まずタイトル回収、推薦文というのはこの主人公、親切さんを過去の今日子さんが「推薦する」ということだったんですね。
そう考えるとこの作品は掟上ビル警備主任の前日譚って感じなんですね。
そして最も衝撃を受けたのが剝井君が今日子さんの正体を描いたとして送ったあの作品ですよ。
白い猫って……
昔から羽川さん同一説は耳にしてましたが、なるほどこれは……
またまたぁと聞き流してたけど、これを見てしまったら自分も羽川説になります。もっと過去が知りたくなってしまった。先を読まなければ。
というか毎作品の絵が違う西尾維新作品がこのシリーズだけVOFANさんを継続しているのもそういうことですか?
あの昔出た物語シリーズの後に流れた備忘録のCMも、声が堀江由衣さんなのもそういうことなんですか。
まあこのへんはそのうちわかるでしょう。
そういえば剝井少年はちょっと達観しすぎてませんか…?
精神年齢で言ったらもう大学生レベルでしょ。やっぱり西尾維新は天才を天才過ぎる形にしちゃいますよね。
まとめ
やっぱりめちゃくちゃ面白い。単純にめちゃくちゃ面白い。
急いで挑戦状も読みたいと思います。
というわけで『掟上今日子の推薦文』でした!
魔界都市ブルース2を挟んで挑戦状か、勢いのまま挑戦状か…
そういえばNetflixのワールドカップドキュメンタリーを見ているんですが、思った以上に面白いのでこれも感想だそうかなと悩んでいます。
それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki
覚えておきたいフレーズ集
うーん脅迫的。ノブレスオブリージュってやつですか?
意外と言われてみれば作った人の視点って欠けてますよね。こういう視点の切り替えってのは生きていくうえで大切だよなぁと。
ということはどちらかが足りなければ悲劇というわけですか。