読書感想『怪傑レディ・フラヌール』
今週読んだ本は著作西尾維新の返却怪盗シリーズ第三巻『怪傑レディ・フラヌール』でした。
もとより三巻構成といわれていた本シリーズ、予定通りというか想定通り最終巻は三兄弟の妹、あるき野ふらのが怪盗として登場。
怪盗家族の話もついに終幕というところで感想を書いていきたいと思います。
正直言うと、西尾維新のシリーズ物の中でも微妙な部類に当たるんじゃないかと思います。
もちろん読んでいて面白くないわけではないのですが、なんかキレが足りないような気がするシリーズでした。
なんというか怪盗としてのお話というより家族、主に兄弟間のいざこざの話を見ている感じで、最終的にはどっちつかずになってしまったように感じるのです。
一巻は『返却怪盗』、二巻は『返却怪盗&家族もの』、そして三巻は『家族もの』だと感じました。
一巻&二巻の頃の怪盗ものとしての面白さ+歪んだ家族のエッセンスの感じが好きな人としては物足りないと感じる三巻だったと思います。かくいう自分もそうでした。
面白くないというわけではなく、涙沢虎春花やさんぽの珍道中、そしてなぜか当たり前のように結婚して子供作るまでとかは面白くて、あと語りで西尾維新も言ってたように虎春花だけのスピンオフとかめちゃくちゃ読みたい。
やっぱりキャラクター同士の掛け合いとかは一級品です。
今回の物語は罰するとはなんなのか、そして家族というものはどこまでぶつかり合うべきなのかみたいなものを悩む作品だったように思います。
そしてこれはやっぱり西尾維新のテーマですし、そして今回はそれが表に出すぎた作品なんだと思います。
藤藤ちゃんとの会話とかはなかなか考えさせられる部分がありましたし、最終的な時間が解決するだろうという結末も物語シリーズのころから変わらない西尾維新の結末という感じがします。
というわけで、『怪傑レディ・フラヌール』の感想はこの辺にしておきます。
虎春花のスピンオフはぜひ読みたい。ミステリーを頼みます!!!!!!
本来は『進化しすぎた脳』の感想を出す予定でしたが、さきにこっちにしました。次に出るのは『進化しすぎた脳』になると思います。
現在は『絡新婦の理』を読んでいるので終わる前には出したいと思います。
それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki