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Vol.9 彫刻体験「石と一緒にこころも彫っていく」

安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄で毎月第1土曜・日曜に開かれている彫刻体験『こころを彫る授業』に参加してきました!

彫刻にものすごく興味があったとかではなく、一度体験をしてみたかったというのと、まちのことを知りたいというのもありました。

結果的には彫刻の体験を超えて、”無意義”な有意義な時間を過ごすことができました。

<こころを彫る授業>
イタリアの白大理石などを使って彫るのは自分の“こころ”です。
自身のこころと向き合いながらコツコツ石を彫る時間。

日時:毎月第1土曜・日曜の10時~16時
場所:アルテピアッツァ美唄  ストゥディオアルテ

アルテピアッツァ美唄HP

今回僕が参加をしたのは、春の風が爽やかな2日間。

石は大理石と札幌で採石された軟石の2種類から選べ、あのミケランジェロも使っていたイタリア産の大理石にすることにした。

そしていくつかの大理石の中から直感で”my大理石”を選んだ。

時間は2日とも10:00~16:00だったので、そんなに時間がかかるんだろうか。

はじめに道具の使い方を教わり、実際に金づちを振ってみると、それはすぐに覆された。


全然彫れない…

石が固くて跡がつくぐらい。

何度もノミを打ち付け少しずつ削れていく。

(これはとりあえず一年は通おう)


しかもまったく思い通りにいかない。

金づちで自分の手を打ったり、大きめの破片がそのまま取れてしまったり。

my大理石を選んだときに、なんとなくこういう形にしよう!ああいったイメージにしたい!とか思っていたけど、一旦それをやめて、こころの赴くままにやってみた。






カーン、カーン(ミーン、ミーン)






打ったノミが石を削っていく音と、工房を囲む森のセミの鳴き声だけが聴こえ、すごく心地がよい。

目を閉じなくても、普段イヤホンをしていて気づかない小さな音や微かな変化に気づく。

どんな形になるのか正直わからないけど、このままでいいんだって何故か納得できた。

石を彫っているのは間違いなく自分だけど、どうなっていくのかはその時の気分だったり、石の削れ方次第。

4月から新卒として初めて働き、5月から初めての土地に来て、知らずのうちに乱れていた人間本来のペースを取り戻すことができた。


授業に参加していた方たちの”ゆるい”コミュニティも、そう思わせてくれた理由の一つだと思います。

札幌や旭川など周辺から参加されている方が多く、中には東京から来たという方も。

また僕と同じようにはじめて参加したという方もいれば、数年通っているという方もいらっしゃいました。

年は少し離れている方がほとんどでしたが、そんなことや肩書など関係なく雑談をしていました。お昼は一緒にテラス席で食べたりもしました。

特別に話す目的があるわけでもないし、意味を作ろうとしていないからこそ、すごく自然なコミュニケーションが取れる。

思い返せばここに来るたびに様々なバックグラウンドを持った方とお会いして、そしてゆるいコミュニケーションをする。

世界で一番多くの安田侃さんの作品に触れながら、”自然と”新しい”人”に出会える場所。

美術館(というより芸術広場)であるけれども、コミュニティが生まれる空間でもある。

もともと小学校だったところを利用しているのも関係あるのかな。

場がもっている力というのは大きいんじゃないかと思います。


結局この2日間では形にならなかった。この先どうなるかも見えていない。

まあそれでもいいか。

一年間かけて、新しい自分と出会えたらと思います。(10年ぐらいかかるかもしれない、、)


今年でアルテピアッツァ美唄は30周年を迎え、色々なイベントが開かれるようですので、この機会にぜひ足を運んで見てください!



今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
みなさんのスキ、フォローが励みになっているので、引き続きよろしくお願いいたします!(コメントも大歓迎です)

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真船奮闘記 北海道美唄市地域おこし協力隊 / FoundingBase
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