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そのへんのただのひと。いつでも、なにかの犠牲になりうる。とてつもなく怖く、いちばん、いい。
腰痛+背中の痛みが続き、整形外科へ。お薬3種とマシンのリハビリ。骨密度わりとシリアス、今年はとても、すごく、非常に、まじめにカルシウム摂取を心がけようと思う、あるいは考える。
とても。と、すごく。と 非常に。を、どう使い分けるか?
思う。と 考える。はどうか?
最近。 と この頃。?
つい、 と うっかり、?
嬉しい と 楽しい?
佐々木瑞枝さん(武蔵野大学文学部・大学院教授と本にある)が書かれた「9割の日本人が知らない日本語のルール」を半分ほど読んだ。似た意味を持つ日本語がたくさん紹介されている。ニュアンス、用法の違いなど、読むと「目からうろこだ」わかりやすい。そして「発見」でもある。
たとえば。
「最近、母に会いました」はある、
「この頃、母に会いました」はどこか変だ。
だが、
「最近、母と会っていません」
「この頃、母と会っていません」
両方とも違和感はない。
最近とこの頃。なにが異なるのか、どう説明するのか、をこの本で学ばせて頂いた。心がしぜんと愉快に満ち溢れた。
私にとって日本語は母語、ほっておいてもニュアンス、言葉の使用方法を脳が把握している、最近とこの頃、の違いに迷うことはまずない。
けれど、日本語を外国語、として学ぼうとする方からすると、最近、と、この頃、の使い分けは「意識的に学び、知識として取り入れる」要素、のひとつ、なのかもしれないなぁ。
そうそう。私の場合、英語、スペイン語(+挫折中のバスク語)の学習の中で、疑問に思うことが山ほどある。たとえば、これです。が即座に出てこないところが軟弱だな。
あ、そうだ。ひとつ思いついた。
スペイン語には複数の「過去形」が存在する。その数は少なくとも英語より多い。この「過去形」の使い分けが、日本人の私にはなんだか、よく、わからない。
学んで納得したところもあるが、わかっていないところも、多々、ある。
多忙を言い訳に、「バスク語」を放り投げてある。
あるスペイン人のお言葉。
「イタリア語はわかる。ポルトガル語もまぁわかる。しかしバスク語となると知っている単語がいくつかあるだけ」
バスク語はスペイン国内バスク自治州で話されている言語、その起源は謎に包まれている。
今年はバスク語にもう一度挑戦したいと願ってみるものの、たぶん時間も胆力も続かないだろうなぁ。
「どうして外国語を勉強しているの?」
ある方に問われたが、答えようがなかった。私は飛行機が怖くてたまらない、たぶん今後、海外に行くことは、おそらくはない。仕事で英語とスペイン語を多少は使用することもある、ではあろうが、通訳さんや商社で働く方のように流暢になる必要は、まず、ない、さらにそのような優秀さは悲しいかな、私には備わっていない。
ましてやバスク語、となると。ほぼ、学習してもそれを「実際に使用する場面」はほぼゼロ。
なんだろ?
日本語と英語とスペイン語とバスク語の共通点といえば、それらが「言葉」である、「言語」である。という点だろうが、
「言語」と「言葉」?どう使い分ける。
言葉は言語の一要素?いや、逆か?
まあいいや。よくはないが。
学ぶ、へのほぼ直感的な欲求に加え、
「言葉」を追いたい、この思いはしつこくある。
「言葉」の延長、
「問い」と「問いへの自分なりの不備な返答」への憧れ、とも思える。
たとえば。
日本人とはどのような「くくり」なのか?
わりと多くの日本人が「宗教」という言葉を聞いた途端に弾けるように後ずさりするのはなぜなのか?
アメリカ人とトランプ氏はいう、けれど、
アメリカ人、という「言葉」は、どのような「くくり」なのか。
日々、気がつくとそのようなことを考えている。あるいは思っている。
いや、そのようなことを考える自分でいたいと願っている、のかもしれない。
考える と 思う
この区別はわりとわかりやすい。
が、
時に
考えているのか、思っているのか、あるいは感じているのか、単に反応しているだけなのか。
「思う」「考える」「感じる」「反応する」「把握する」「理解する」「拒絶する」「納得する」「認識する」「受け入れる」・・・
人間は「言葉」の使用者だ。
獣ではない。
獣ではないが、
もしかしたら。
神にも、悪魔にも、賢人にも、そのへんのただの人、にもなりうるのかもしれない。
そのへんの、ただのひと、
がいちばん、いい。あるいは、もっともせつない。
そのへんの、ただのひとは、
いちばん、おだやかで、
いつでも、なにかの、犠牲になりうる。とてつもなく怖いが、
いつでも、なにかの、犠牲になりうる。
そんなことはちっとも望んでいなくても。
そのへんの、ただのひと。
いちばん、いい。