私がUXデザイナーを辞めた理由【海外記事メモ】
今日はこの記事を読んでみたいと思います。
ここ最近「UXの終わり系」な記事を読んでいて今回もそれ関連な話になりますが、
これまでは業界全体に対しての筆者の考えが述べられていたようなものに対し、今回はあくまで筆者個人のエッセイ的な内容になっていました。
筆者はなぜUXデザイナーを諦めたのでしょうか。読み進めてみたいと思います。本日もよろしくお願いいたします。
私がUXを辞めてビジュアルデザインの道を選んだ理由
約3年前の2020年、私はデスクで作業をしているデザイナーのリールをいくつか見つけました。
それは響きのよいものではありませんでしたが、私にとって興味深かったのはそれがグラフィックデザインではなかった点でした。
彼らはFigmaと呼ばれるツールでモバイルアプリをデザインしていました。
これには16歳の私は衝撃を受けました。
私は非常にデザインリテラシーの高い国の出身でしたが、人々が知っているデザインはビジュアルデザインのみでした。
もちろん、私もデザインの形態が一つではないことに気づいたときには驚きました。
私はすでにアニメーターやイラストレーターとして苦労を重ねていましたが、デザインの基礎的な知識は多少持っていました。
私はYouTubeの動画を見ることでUXデザインの深みへ潜り込んでき、没頭しました。
私はFigmaを試したかったのですがノートパソコンを持っていなかったため、元カノに持ってくるように説得したりもしました。
しかし、デザインの真実はオンライン上で表現されているようなものとは異なっており、私は自身の間違いと世間知らずを実感しました。
・・・
私はだいたい2年ほどクライアントへ向けてUIやUXサービスを提供していまし、5つ以上のアプリを作り、900以上もの画面を作成しました。
しかし、この領域は私にとって天職ではないと気づきました。
ただ良いUXを考え、分析をし、課題解決を行い、ユーザーペルソナを作ったりするようなことです。
私はUIデザインのことは大好きなので、数ヶ月前にフルタイムでのUIデザインの職に就き、副業でノーコードの開発業務も行うことにしました。
ここではその理由を書いていきます。
理由1ー分析が得意ではなかったから
これは単に私の意見なので個人的な非難を向けてほしくないのですが、UXはほとんどデザインにおける分析的な領域だと考えています。
そのため常にUIデザインをしているわけにはいきません。
私の知る限り多くのUXデザイナーはユーザーフローを作りユーザーリサーチを行い、ユーザビリティの向上を図り、情報構造を整理するなどというタスクが割り当てられています。
そして私はピクセルをポチポチと操作するデザイナーになったのでした。
UXに興味を持つことは間違ったことではありません。しかし私はこのような仕事からは身を引くことにしたのでした。
理由2ー十分なクライアントがいなかったから
私はいまだにほぼ初心者で、プロダクトのUX開発に注力するようなプロジェクトにはめったに参加することはできませんでした。
私が発信するリードのほとんどはUIデザインプロジェクトに関するものです。
しかしこれは私だけではなく、私とつながりのある他のデザイナーも同様な状況にあります。
フリーランスとして働く場合に大きなUXの仕事が得られることはめったにありません。特にクライアントは経験が浅いデザイナーよりも経験のある人を雇いたいと思うためです。
私はフリーランスとしての自分のサービスリストを一掃し、現在ではビジュアルデザイナーとして自身をリブランディングしました。
理由3ー私はアーティストであるから
深く考えてみると、私や私がXでフォローしている人はみんな、私がアーティストであるということを知っています。
私は自分の魂が求めるものを追い求めるために絵を描き、一方で日々の請求書の支払いのためにデザインをしています。
しかし、私の頭は最新のテクノロジーに適応することができませんでした。私はソフトウェア上でクリエィティブを行うことができません。
何年もプロダクトデザインの職へ応募し続けていたのになぜ就職できなかったのかの理由はここにあるように感じています。
その間ずっと、ビジュアルデザインかコミュニケーションデザインの職を代わりに探すべきでした。
先輩デザイナーはそんな私のギャップに気づいており、私に面と向かって指摘をすることなどないほど丁重に扱われました。
私はグラフィックデザインを上達させるためにポスター制作もしており、それは非常にエキサイティングです。
まだビジュアルデザインの領域だけではありますが、新しいデザインとしてモーションやブランド、3Dデザインについても扱ってみたいと考えています。
私の次のキャリア
私は私の仕事の中からUXの部分のみをなくし、現在ではビジュアルデザインのみを提供しています。
これにはUI、Web、イラスト、そしてもし頼まれればグラフィックデザインも制作します。
私の目標はブランド化の部分を除いたプロダクトの最初から最後まで関わることのできる、素晴らしいビジュアルデザイナーになることです。
そして私は生成系AIがビジュアルデザイナーの仕事をなくすということに関して全く気にしていません。
そんなものに私が置き換わることはないと強く信じています。
感想:UXデザイナーになれなかった者の赤裸々な叫び
UXデザイナーのキャリアを諦めた人の赤裸々な告白に、読んでいて胸が掴まれるような思いがありました。
自分自身の話になりますが、自分は一応自称UI/UXデザイナーなのですが、頻繁にプロダクト開発を行っていないような旧来的な日本メーカー(電機やインフラなど)に勤めていたりすると、UX以外のデザインを要求される場面が圧倒的に多く、結果UXデザインを極めたいと思ってもなかなか会社にいるだけでは経験を積めなかったりします。
そうして気づくと、自信をもって専門家であると言えるデザイン分野がないまま歳をとっていたり、、なんてことを自分自身ぼんやりと考えていたりしました。
そんなとき、ふととある人(というかぶっちゃけ他社のリクルーターの人から)「あなたのポートフォリオなどの経歴を拝見して、ビジュアルデザイナーとして働いてみませんか?」というお誘いを受けました。
そのとき「あ、たしかに自分ってビジュアルデザイナーなのかも」と何となく腑に落ちる感覚がありました。自分のキャリアを振り返ってみるとずっとUI/UXをやっていたわけではないけれど、一貫して行っていたのは「ビジュアルデザイン」だった、ということを全然知らない他人から教えられたような気がしました。
なので経緯は違えど何となく筆者の主張には近いものを感じ、思いがけず親近感のようなものを抱いてしまいました。
自分はまだ胸を張って「ビジュアルデザイナーです!」と名乗るほど自分のキャリアに踏ん切りがついてはいないのですが、筆者の考えについては非常に共感できるものがあるなぁと思った次第でした。
ちなみにそんな自分のフラフラしたデザインキャリアに何か名前をつけようと以前試みたりもしてみました。こんな感じで、これからも年甲斐もなくふらふら考えながらもりもりデザインやっていけたらなぁと考えたりしています。
個人的に気になった海外記事を週数本メモしていますので、よければフォローおねがいします
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