DEATH STRANDINGについて語らせてくれ
2019年11月。
僕は2016年E3での発表から3年待ったゲームを手に入れた。
※E3:アメリカで行われる世界最大級のゲームイベント。
それこそが、タイトルにも挙げたゲーム、
DEATH STRANDINGである。
「メタルギア」シリーズの産みの親、小島秀夫監督によって手掛けられたこの作品は、
従来のオープンワールドとは一味違ったゲームになると本人の口から伝えられていた。
※オープンワールド:広いマップの中でシームレスに遊べる自由度の高いゲーム。
そしてその言葉通り、僕はその内容に魅了され、
ストーリーを全てクリアした後もプレイを続けている。
最近全く研究できてないが、これだけは伝えたかったのである。
今回はこのゲームの凄さについて伝えさせていただきたい。
1. 重要なのは「歩いて運ぶ」こと
このゲームで一番重要な操作は、
素早いコマンド入力でも瞬時な攻撃でもなく、
ただ荷物を背負って歩くことである。
このゲームでは、主人公 サム・ブリッジズは個人の運送業者である。
時を進める雨や、生きているものを消しとばしてしまう恐ろしい現象によって
荒廃したアメリカ大陸の中を、荷物を背負って孤独に歩いていく。
道も整備されていない中を、転ばないように注意しながら、細心の注意を払う。
日常で何げなく行っている動作の中に、こんなにもゲームとして成立する要素があったのかと驚く。
目的達成のために必要なのはルート決めと、しっかり歩けることのみ。
このゲームで遊ぶ時、僕はいつもシンプルながら奥深い楽しみを味わっている。
2. 仕事の積み重ねで繋がっていく世界
サムは通信資材を運び、アメリカ大陸を通信で繋ぐという大きな使命を背負う。
個人が分断されてしまっている世界では、人々が誰しも孤独を抱えている。
そんな人のもとへ、心を込めて作った品や複製が不可能なものを届けるとき、
離れていても感じる”繋がり”をつくる手助けができたと感じる。
通信を繋ぐだけでなく、人と人とのやりとりを繋ぐことで、
少しづつ世界が明るくなっていくのを体感できることも、このゲームの魅力だと思う。
このゲームでは、度々宇宙飛行士のモチーフが登場する。
この一歩は小さくても、まさしく人類にとって大きな一歩なのである。
3. 見えない助け合いで変わっていく風景
インターネットを介しての協力プレイがこのゲームの魅力だが、
他のゲームと大きく違うのはその姿が見えないことだ。
プレイヤーは、崖や川にロープや橋など、
配送の補助となるような設備を建設することができる。
それがオンライン上で繋がっている他プレイヤーのマップに反映され、
配送の助けとすることができるのだ。
また、使った設備には「いいね」を残すことができ、
役立ちを数字で把握してすることができる。
知らず知らずのうちに、自分の行いが人の役に立っていることを実感できる。
そんな時、ちょっと得意な気持ちになるのである。
4. 生きること自体が武器になる
配送の中継所では、プライベートルームというサムの自室が完備されている。
その中ではシャワーを浴びることも、トイレを済ませることもできてしまう。
決して他の作品では描かれない、生活の生々しさがそこにある。
しかも、これらの老廃物は旅を進める上で手助けとなるアイテムになる。
単純に言えばう○こ爆弾だが、
生きていることの全てを無駄なく活用しているように見えて、
主人公であるサムを通じてたくましさすら覚える。
蟲師では「生きていることはそれ自体がすごい力を持つ」という
内容のセリフがあったが、これはまさにその体現だろう。
ちょっと違うかもしれないが。
5. 体験する作品としてのゲーム
ここまで、内容にはなるべく触れず、ゲームの操作性やシステムについて中心に語ってきた。
もちろん内容も大充実していて、ノーマン・リーダス、マッツ・ミケルセンなどのキャストが、繋がりをテーマにしたストーリーをより一層際立たせている。
でも、そこは実際に触って確かめて欲しい。
小島監督は、ゲームの発売直前までシステムについて説明を行わなかった。
実際にプレイするとその意図がよくわかる。
事前説明では良さを理解しきれなかっただろうと思ったからだ。
このゲームの良さは未だかつてないほど新しく、
リアルな生活の視野を広げるものだった。
外出するのにある種の勇気と備えがいるような今の世界は、
このゲームの世界とよく似ている。
そんな時このゲームのことを思い出し、
配送業者の方々に深い敬意を覚えながら、
常に誰かと繋がっていることを思い出すのである。
デスストはいいぞ!!!!
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