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宮本延春『オール1の落ちこぼれ、教師になる』読書感想文

〜本のあらすじ〜

中学生の通知表は「オール1」。中3の時の学力は、漢字は名前しか書けず、英語の単語は知っているのがBOOKだけ。数学の九九は2の段までしか言えない、落ちこぼれが編み出した「オール1」からの勉強法。
いじめ、ひきこもりのどん底からアインシュタインのビデオに触発されて一念発起。中卒で働きながら猛勉強して超難関の国立大学に合格。奇跡の教師になるまでの涙と感動の物語を紹介した話題のベストセラー!

引用


 元々、読書は大好きなんだけど、読書から少し離れていた。
読書が生活の中にしっかりと入り込み、本格的に読書を始めてから、集中力が格段に上がった気がする。

普段、TikTok、Instagram等のショートな動画を見てたら集中力も短く、続かなくなるのも納得できる。

実際、今朝のニュースでは『小中学生を対象とした全国学力調査の結果が公表され、SNSや動画などの視聴時間が長いほど正答率が低くなる傾向が続いていることがわかりました。』と発表されていた。

子供時代に、スマホが普及していなくて良かった。
ただ、これからの時代は上手いスマホの距離感や使い方が必要だと感じる。


 今回は、どん底からどんな這い上がり方をしたのか知りたいのと、良い勉強法を知りたくてこの本を選んでみた。

人間同士の触れ合いで一番大事なのは、この「信頼関係」です。

引用 P.26

信頼関係が築かれていなければ、どんな言葉も響かず伝わらないこと。
単純だけれど、その通りだと思う。
学校の集会で校長先生の話があまり響かなくて、なんか前で言ってるな〜という感じに似ている。(校長先生達、本当にごめんなさい!!笑)
私は、これまで多くの人と信頼関係を築けず、きちんと積み重ねてこれなかったから、表面的な話も多く、心の通う話は出来なかった。
これは、とても悲しくて寂しいことだと思う。
でもね、そんな人をなかなか信じられない私だったけれど、どんなに育ってきた環境や境遇や考えや性格や年齢や性別や歩んできた道のりが違っても、分かり合えること、信じ合えることが出来ると知れたし、それを教えてもらうことができた。


心理学で信頼関係の構築を、「ラポール成形」と言うらしい。
ラポールとはフランス語で、「橋をかける」「懸け橋」という意味で、ラポールが形成されると、「心が通い合っている」「心の悩みを打ち明けられる」と感じる状態になるようです。
ラポールが形成されるのは目安として、「3ヶ月〜数ヶ月」という期間が一般的。

そのような事実を知れば、まずは焦らず自分から相手に信頼のレンガを置きに行こうと思う。

自分の範疇外は、努力のしようがないから色々と考えても仕方がない。
自分の範疇内は、できる限りを尽くしたい。

人から褒めてもらう、評価してもらう、認めてもらうことで、自分に価値を見出すことができるのです。

引用 P.42

私自身も痛感している。
特に、社会的評価が少なければ少ないほど自信もなくなるし、行動が思い切ったものでは無くなり足踏みするし、消極的になる。

特に家族ではなく、他人から褒められることで、認められることで、肯定されることで、次も頑張ろうと、次はどんな風に進めようと前向きな思考が生まれる。

「あなた、かわいいね!」って言われ続けると、本気で自分が可愛い気がしてくる笑笑
「男前!イケメン〜!」と色んな人から言われて、調子乗ってる人がいるんだけど、これが良い典型例。

自分を作るのは、もちろん自分自身が大半だけれど、ほんの一部は誰かから受け取る言葉なんだと思う。

だから、自分が関わる人の良いところや素敵なところを見つけたら、積極的に伝えたいと思う。

社会のどん底を漂っていた私ですが、行き当たりばったりの生活を良しとしていたわけではありませんでした。
底辺は底辺なりに、自分の生活を見つめ、生きていく意味を考えました。

引用 P.68

どんなに落ちても、生きていく意味を考えていけば、可能性が広がると感じる。
ここには、諦めない気持ちが大きいと思う。


人生死ぬまで勉強だと思っていて、皆それぞれ長けてるとこを持っているし、見習っていきたい。
この本から、何歳からでも本気で勉強に向き合うことの大切さを教えてもらいました。
また、貪欲でひたむきな気持ちが成長に繋がると思うし、運も味方にすることが出来ると思う。


第三章では、作者の人生を変えたアインシュタインの世界観について、紹介してくれている。

アインシュタインが主張したのは、「時間と空間」が不変なのではなく、「光の速度」を不変に保つようにしているということ。

特に時間を不変的に捉え、基準に感じていたので、私に新たな目線が追加された。

また、この本でも人との出会いで人生を変えていて、人の影響ってやっぱり凄いと感じた。

第六章では、「なぜ勉強するのか」「勉強の意義」を明確な言葉で述べてくれている。
なんで勉強しなあかんのー。勉強する意味ないやん〜。って気持ちがスッと消えるような分かりやすい書き方をされているので、小学生でも納得できると思う。

ちなみに、この本は子供たちにも読んでほしいという思いから小学生5年生以上で習う漢字には、読みがなをつけてくれていて配慮されている。優しくて、愛のある本だと感じた。

手札はあればある方がいいと思っていて、できることを増やすと武器が増える。
武器という表現があまり良くないけれど、何かの問題が起きた時に解決方法が何通り
も使える。
その武器を増やすのが知識を得ることや増やすことに値すると思った。

今日1日の行動の1つ1つが自分の意思決定で行なっていて、誰のせいでも無く自分自身の責任でしかない。

生かすも殺すも自分次第。
ダメだと思ったところを自分自身で問い詰めて苦しくなるのでは無く、それを踏まえた上で今後はどう過ごすかを考えていく。

新たな知識を得ることはとても楽しいと感じます。
義務教育のように誰かに無理矢理詰め込まれるのではなく、大人になったら学ぶ事柄や内容や種類も選択出来るのが嬉しいです。
最近は、スマホアプリで韓国語の勉強をしています!ワクワクしている自分がいます。


読んで下さった方、ありがとうございます。
またね!

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