自分自身をアゲるためのエンタメ、それは寝てる間に始まる【つくり手であること】
忘れもしない2014年の年末、わたしと夫は、一生使える幸せのアイテムを手に入れました。それは、親松寝具店さんにお願いしたお布団一式です。
環境NPO「エコロジーオンライン」の上岡代表が設定してくださった勉強会で知り合った親松徳二さんは、オーガニックコットンの社会的価値と、身体に与える健康面での重要性を伝えている、エコなお布団屋さんです。
数年ごとに打ち直しをすることで「一生使える、エコふとん」と熱く語る親松さんの姿に「かっこいい...!」と目が覚めた思いがした私たちは、そのとき使っていたIKEAの布団はダメなんじゃ?と、気づきます。ちょうど勤めていた会社を辞めてフリーランスになろうかという時で、「今高級な買い物してもいいのか」と「今だからこそ、長く使える良品を買うべし」のはざまで揺れた結果、後者にして大正解だったのでした。
もちろん選択の基準をどこにおくかはその時々の事情で自由ですが、もし自分の「これまでの人生でいちばんの買い物は」と問われたら、真っ先に、そして唯一の答えが親松さんのお布団だと答えます。
オーダーメイドだからこそ起きる魔法
親松さんご自身が環境保護を重要視するエコロジストであり、社会がより良くなることを願って行動されているおひとり。その信条を体現するかのように、親松寝具店では生地も綿も縫製糸も、すべて認証オーガニックコットンを使用されています。
また、既製品を買うことがデフォルトになっている現代において、わたしたちは「オーダーメイド」という言葉に敷居の高さを感じがちですが、実際にお願いしてみてわかったことは、オーダーでないと実現できないことがある、ということでした。
布団は床に敷くのか、ベッドの上か、
ベッドにはマットレスがあるのか、どんなタイプか、
敷布団を守り実際に肌に触れるシーツのタイプ、
掛け布団は綿もいいけど一生使える羽毛もあるし、
大切な頭を支える枕だって大事な寝具で、
人や部屋にあった使いやすいサイズ、
などなど。親松さんが丁寧に確認してくださり、その都度「なるほどそうか」と、いかに自分たちがそれまで寝具に対して無頓着でいたかを気付かされる経験をしました。
親松寝具店のウェブサイトには上記のような、素材ごとによる寝具の特徴が紹介されています。感じ方や捉え方はそれぞれですが、親松さんのお話会なども経て、その誠実なお人柄に自分たちと共通の価値観を感じたわたしたちは、全面的な信頼を寄せています。
さらに、実際にお布団をお願いする少し前、日本初のビオホテル「カミツレの宿 八寿恵荘」に泊まる機会があり、そこでオーガニックコットンのお布団がいかに快適かを体験したことも大きく影響しました。
眠りという自己投資
親松さんのお布団の良さを言い表すなら、とにかく「快適」なことです。ありがたいことに眠りに関する悩みもなく、敏感肌でもない私たちですが、そでも快適な眠りの感じ方が一段階上がったような感覚を覚えました。
ただ寝るだけで快適なので、少々の疲れはとりあえず寝ることで解決します。あのお布団で寝れると思うと帰宅することがもう楽しみだし、ちょっと嫌なことがあっても「今日もあの布団で寝れるからまぁいいや」とさえ思えてくる。自分をアゲるためのエンタメが自宅に増えた感じです。
もちろんサステナビリティという視点も重要ですが、誤解を恐れずに言えば、自分の快適な生活があってこそ社会の持続可能性を考える余裕も出るわけで、眠りの質を上げる努力は惜しまないほうが良いと強く実感しました。
いざ、初めての打ち直し
最初の購入から4年後、打ち直しのご相談から(寒いところに越したこともあり)敷布団の2枚使いをご提案くださった親松さん。それからさらに約3年が経ち、つい先日、打ち直しでふかふかに生まれ変わった敷布団と新しいシーツが我が家にやって参りました...!
やばい、やばすぎる...。
幸せすぎるぞ、この触り心地...。
(この快適さ、お裾分けできずに申し訳ない。画面から感触や温度が伝わる機能はまだでしょうか)
人間はもちろん、嘘がつけない正直者のきび🐱も隙あらばお布団にいるようになりました。
周りのお友達にも何人か親松さんにお世話になった人が多く、みんなそれぞれのオーダーをお願いしながら一様に喜んでいます。
近年、科学的にも眠りの大切さが実証されてきましたが、ついつい自らを追い込みショートスリーパー気味になりがちなことってまだまだ多い。だからこそちょっとしたコミットをもって、眠りの優先順位を挙げてみることをオススメしたいです。
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映画監督松井久子が編集長となり、生き方、暮し、アート、映画、表現等について4人のプロが書くコラムと、映画づくり、ライティング、YOGA等の…
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