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西尾維新最高傑作「クビシメロマンチスト」読んだので感想を書く

※ネタバレを含むよ!

西尾維新作品を全部読んだ訳ではないのではっきりと断言はできないのですが、今まで読んだやつ(〈物語シリーズ〉ファーストシーズンと猫物語白、忘却探偵2巻まで、〈戯言シリーズ〉ヒトクイマジカルまで、伝説シリーズ全部 あと十二体戦)のなかで1番と言ってもいいほど面白かったです(ちなみに二位は猫物語白でそれに悲鳴伝が続きます)。

何より前作と比べてちゃんとキャラが立ってます。葵井巫女子とかもう最高ですね。よくいる元気いっぱいな女の子のようで裏面がああもドロドロで頭のネジが何本か飛んじゃってる感じが西尾維新っぽくていい感じです。死してなお続巻で言及されているあたりからもお気に入りのキャラなんじゃないかと思わせられます。

それに前回なんだかよくわからないままに終わったしまったいーちゃんのサイコパスな性格もこれ以上ないくらい溢れ出てます。巫女子ちゃんの真っ直ぐな好意をあんなえげつないやり口で潰したり、自分の指全部自分で折ったり。今までの人生で一体何があった。

トリックについては賛否両論あるとは思いますが、僕のようにあまりミステリーを読まない人間からすると「上手いなあ」と素直に感心できるものでした。最初の殺人はちょっと無理筋な気はしないでもないけど、動機や、あの「なんかわからないが通じ合ってる」世界観の中なら、まあ納得できます。

x/yは流石に無理だけど。

一つ気になったことといえば零崎人識くんですね。サブタイトルにもなってるくらいなので少しは事件に絡んでくるのかと思っていたけど、本当に軽い戦闘だけで二つの事件は平行線のままでした。

ただ、ライトノベル的にもミステリー的にもかなりの良作だったクビシメロマンチストなんですが、ここから先ちょっと微妙になっていくんですよね… ネコソギラジカルは期待してもいいんでしょうか

次巻は「クビツリハイスクース」です。また表紙に仕掛けがあるんでしょうか。





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