【新規事業の再現性を高めるには】売り先?それともアイデアベース?課題ベース?
新規事業を立ち上げていると、よく考えること。
これからどうやって売上をさらに拡大するか
横展開するにはどうするか
他の事業やる場合、再現性出せるのか
2と3は若干似ている様に見えるかも知れませんが、僕の中では区別していて、2は大きな課題感や業界・領域などは同じ範囲内にある。
例えば、DX八百屋をやっていて成功して肉と魚にも展開する、とか。
一方、3に関しては明確に違う分野だし、課題感だったりビジネスモデルだって変わる可能性は十分ある。
今日はこの3について。
再現性という意味で、例えば革新的な技術による起業やたまたまメディアに取り上げられ大きくバズったXX屋さん、などは中々他の分野で何度も再現するのは難しいのでは、と考える。(もちろん、それだけでとてつもなくすごいことで、他の分野でビジネス構築の再現をすることの間に優劣はない)
じゃあ、どうする?
僕はよく売り先から考えています。
「その商品・商売には既に売り先があるか?」
例えば、農業でいえばJAが買い取ってくれる、電力であれば政府が買い取ってくれる、寿司職人派遣であれば派遣先の富裕層ネットワークが豊富、割安の田舎物件は外国人向け不動産屋が買ってくれる、とか。
この逆はというと、アイデアやプロダクトベースで始めること。
もちろんダメではないし、自分もそういったビジネスを立ち上げてきた。それはめっちゃワクワクする。
例えば、このラーメンめっちゃ美味しくて革新的!とかこの化粧品香りも良くて保湿成分も激ヤバで絶対売れる!とか。
つい興奮して思ってしまうんですが、、、そこから営業・マーケティングして圧倒的に競合を出し抜いて売り切るって、すんごく大変なんですよね・・
なんとなくイメージつくんじゃないかなと思います。
というわけで、
「その商品・商売には既に売り先があるか?」
これをもう一度考えてみましょう。
既に見えている売り先があるとどうなるのか?
売上が読めます。
売上が読めるので、どのくらいのコストであれば利益が出るのか、計算できます。
では、そのコストで出来るのか?
大体出来ません笑!
そんな簡単に出来たら、みんなやっているんです。
ただ、革新的な(だと思っている)商品を生み出して、それを多くのお客様に理解してもらえる様にお金と時間を使うのと、画期的なアイデア・努力・工夫によって「どうやったらそのコストで出来るのか?」を考えるのは、後者の方が出来そうな気がしませんか。
私の知り合いで、会社経営者をやりながらソーラー発電をかなり早い時期から始めた方がいます。年齢は80歳超。
激しく飛び込み営業したり、もちろんデジタルマーケティングが得意な訳でもありません。
ソーラー発電開始当初は売電価格が高かったので、そのままでもだいぶ儲かったみたいですが、段々価格が下がってきたら彼は農地でのソーラー発電を始めました。
ただ、農地は一般人では取得できない様なので農業法人の方とチームを組んで始めました。農業をしないと農地として認められないので、農業も始めました。田舎の土地を買取りフルーツを育てるのですが、もちろん農業もやったことがない。
どうするか?
農業大学の学生に募集をかけて、彼らに学習用として栽培をお願いしました。報酬は主にフルーツと経験。
こうして、彼は自分のアイデアだけで低い売電価格でも十分な利回りを得られる仕組みを構築しました。
何度も営業をかけて断られて、、、という努力はしていません。
ホリエモンが経営しているパン屋さん「小麦の奴隷」も本質は同じだと思います。
もちろん彼の発信力やマーケティング能力は凄まじいですが、元々は田舎でもちょいオシャレパン屋が日常的に売れる、という発見から始まっています。
田舎でもちょいオシャレパン屋
需要>供給
+田舎は圧倒的に家賃が安い。
都心で20万円の家賃を払って、広告費をかけながらインフルエンサーを呼んでパン屋さんを経営するのと、広告費をかけなくても日常的に安定して売れる家賃5万円のパン屋さん。
どちらがより儲かるかは明白ですね。
これも、売れることが分かっていて且つコピー(拡大)できる状態だった(ある一定の田舎エリアで同様のパン屋さんが無いという条件)
もちろん、売り先があるという事で何もしなくても良い訳ではないし、より売上を上げる施策は打つべきですが、スタート当初から売れない・・・という状態ではなくビジネスの最低限のPLが見えているのは強いです。
コスト部分の創意工夫で競合との差別化を図り、収益を上げてビジネスを構築する。
これが再現性の高いビジネスモデルの組み方なんじゃないかなと思っています。
という訳で、新規ビジネス発想の参考にしてみてください。
あなたの身の回りで確実に売れるものは何ですか?
再見!