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【BL二次小説】 ノロケ話④


「いいなぁ同棲って。ヤりたくなったらいつでもすぐセックス出来るんでしょ?」

「うん、まあ、な。ははっ」

照れる新開。



「いつもどんなふうに誘うの?」


結構ずけずけと聞いてくる悠人。

自分達の赤裸々なプライベートを他人に話す機会などまず無い新開は戸惑うが、意外とまんざらでも無くなってきた。



「靖友はさ。オレの声を耳元で聞くの弱いみたいなんだよね」

「へー!どんな感じ?」

「風呂上がってソファで寛いでる靖友にさ。背後から近付いてさ」

「うんうん!」

「肩から腕を回して、耳の斜め後ろから低い声で“ベッド……行こうか”って」

「うおお!」

「そしたら靖友、ビクッとなって、すぐにフニャフニャに脱力しちゃうんだ」

「すげー!」

「その状態で耳を舐めようもんなら、もうグニャグニャ」

「エロい!靖友くんエロい!」

「ベッドまで保たずにそのままソファで始めちゃうことも多いかな」

「ここで?うひょー!」

「ベッドと違ってソファのいいところはさ、靖友の片足を背もたれに掛けさせれる点なんだよな」

「ひゃー!大股開き!卑猥!靖友くん卑猥!」


大喜びで興奮している悠人。

新開も調子に乗ってペラペラと暴露が止まらない。



「実はこれ……靖友には内緒なんだけどさ」

新開は声をひそめて言った。

「え?なになに?」


「酒呑めるようになって初めて知ったんだけど……。靖友、酔っ払うと……」


周りに誰も居ないのに、新開は悠人に耳うちした。



「えーーっ!デレ北が発動するーーっ!?」

「しっ!」

新開は口に人差し指をあてる。



「デレ北って、ホントにデレデレなの!?」

「最初出現した時はオレも信じられなかったよ。もうデレっデレ。別人」

「ひゃあ~~。どんな感じ?どんな感じ?」

「いやもうとにかく“好き好き好き”の連発。シラフの時は絶対言ってくれないからな。ベタベタ甘えてきてキスの嵐。あと泣き上戸になる。セックスはもう激しい激しい。アレしてコレしてってめっちゃ大胆」

「それ最高じゃん!靖友くん、どんだけ魅力的なんだよ!」

「うん。もうオレ靖友にメロメロなんだ」

「そりゃメロメロになるよ~。オレも聞いてるだけでもう靖友くんで抜けそう」

「おい、ダメだぞ悠人。靖友はオレのもんだからな」

「わかってるよ。でも、靖友くん素敵過ぎだよー。オレも靖友くんみたいな恋人欲しいよー!」


天井に向かって叫ぶ悠人。


弟をホモの道に踏み入らせないよう説得するはずだった新開。

それなのに、いつの間にか悠人は完全に男に興味を持ってしまっていた ──。





ガチャガチャ。


「!」
「!」


その時、玄関の鍵を開ける音がした。



「ただいまァ」


荒北が帰ってきたのだ。



「靖友くん!」


「しっ!しまった!つい話に夢中になって……!」




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