名前が付けれない感情「カラオケ行こ!」20240419
X JAPANの「紅」(Blue Blood版)はフル尺6分19秒。
その内
歌の入りまで1分11秒
ギターソロ1分06秒
YOSHIKIのドラムソロ5秒
と非常にカラオケで無となる時間が多い曲。
それをメイン曲に選ぶ和山やま先生のセンスよ。
近年、甲子園の応援歌や、歌うまグラサンおじさんとなってしまったToshiの曲などとして有名になり、少しギャグ的に扱われてしまうこともある「紅」だが、是非原曲をフル尺で聴いてほしい。
という余談はさておき、良かったです「カラオケ行こ!」。
聡実くん、合唱部のみんな、栗山くん、そして和田くん。
青春時代の愛おしさに胸がいっぱいになりました。
確実に好きな映画です。
しかし私個人の事情により集中できず、楽しみきれない部分がありました。
まず予想通り、私の倫理観チェッカーが作動。
(ヤクザと子どもを絡ませてはいけないのでは)
(これ女子中学生に置き換えるとどうなんだ)
など考えてしまい集中できない部分もありました。
そして何より、一番集中できなかったは
この映画の「語らないし、どう感じてもいいけど、それはそういうことじゃないのか」感。
聡実と狂児の距離感が絶妙すぎてストーリーが頭に入ってこない。
これはわかる人にはわかる間合い、なのか。
監督、演者ともに全員がそれとなくそれはそうとわかりつつ、そうではない顔をして作っているのではないか。
など、映画を見ている間、制作者との読み合いばかりしてしまって集中できませんでした。
(綾野剛の目線とか「もう、これ以上は勘弁してくれ」と思いました)
でもこの部分こそ、この映画の品の良さだと思います。
自分のようにそういう雰囲気を感じる人もいれば、全く感じない人もいる。
受け手に委ねることができる懐の広い作品です。
ただ一つ言えるのは、この作品で描かれる「中学生男子の、年上の男性への謎の憧れ」はとてもリアルで。
そのカテゴライズできない感情を、この映画は確かに描かけているのだと思います。
(次見る時は、素直にめちゃくちゃ楽しめると思います)