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ガニ股について

ガニ股とはどんな状態かと問われたらどう答えるだろうか。

おそらく、「つま先が外を向いて立ったり歩いたりしている状態」と答えるであろう。

しかし、ガニ股と股(また)が入っているのに、つま先だけの話ではつじつまが合わなくはないだろうか。




ガニ股とは股関節から外を向いた状態のことである。

股関節が外に開くことでたくさんの影響が出て、その中の一つとしてつま先が外を向いているだけである。

一番重要なのはなぜ股関節が外を向いてしまい、どんな影響が出るかである。


股関節から開くのは、股関節の使い方であり、骨盤の使い方である。

例えば、ソファーにもたれるように座ってリラックスすると、自動的に股関節から外に開きながら股が開いてしまう。

このように、
「骨盤が後ろに倒れて胴体が丸くなる状態で日常生活を過ごすことで、普段の股関節の状態がどんどんとガニ股になっていく。」
このようにガニ股はリラックスの勘違いによって生まれる。
ちなみに、骨盤を立てたまま股関節を外に開けばバレーダンサーである。


ガニ股になるとまず、膝の方向も外を向く。
        ↓
膝の方向が外を向くほど膝関節をキッチリと伸ばしきることが難しくなる。
        ↓
さらに骨盤が後ろに倒れることによって重心が後ろになり、より膝を伸ばしきることが難しくなる。(自分では膝が曲がっているとは気づいていないから厄介である。)
        ↓
この状態がひどくなり、長く続くことでO脚が生まれる。

O脚だって重心が後ろになった悪いバランスの体を、効率よく保つために変化してくれた結果であることを理解して欲しい。


通常、歩くときは脚を股関節を中心に振り子のように前後に動かすが、膝が伸びきらず、骨盤が後ろに倒れて、ガニ股になった体では、脚が後ろに行かなくなる。

日本人の歩き方がカッコ悪いと揶揄されるが、膝も伸びず、脚も真後ろに引けずで、脚が後ろに伸びてお尻が上がるカッコイイ動きをすべて無くしているからである。

そして、ガニ股のまま無理に脚を後ろにもっていこうとすると、お尻の中殿筋を使ってしまう。

中殿筋を使うと、スピードスケートのように斜め後方に脚を持っていくことになる。
もし、そんな風に歩けば、左右に体がブレブレになり、俗に言うチンピラのような歩き方の出来上がりである。

最近、お尻の形を良くするためとして中殿筋を鍛えることが流行っているが、中殿筋は脚を横に上げたり、ガニ股の状態で斜め後方に脚を持っていったりの動きに使われ、非日常の動きを担う筋肉である。
本来、日常生活では多く使われる筋肉ではない。
あくまで中殿筋を使う場合、必ずガニ股にしないと使うことができない。

中殿筋が必要以上に発達すると、最終的に必ずお尻は四角くなる。

一時的に魅力的なお尻ができる人もいるかもしれないが、中年になったら絶対にお尻が四角くなるし、それを早める。

スタイルを気にする女性には、私なら絶対に勧めない。



ガニ股を改善について

股関節からきちんと真っすぐ向くように意識しないで、つま先などの下だけ真直ぐにしても足首や膝により複雑な荷重がかかり、O脚をはじめとして膝の痛みや変形など厄介なことになる。

どうせ改善を目指すならば、骨盤を立てることである。

座った状態で、お尻をクイッと上げて骨盤をおもいきり立てて、しっかり股関節を曲げると、自動的にモモが内側に捻じるようになる。

その状態が作れたらそのまま立てば、真のガニ股の解消である。



ちなみに、
電車で股を開いてしまい、意識して開かないようにすることが辛い人が多いが、この人は確実に骨盤が後ろに倒れてガニ股である。

体の大きさ以上に座席の幅を占領する人もガニ股である。

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