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オーストリア国会議事堂を見学してみて

 オーストリアの国会議事堂を見学して、とても印象的だったので、他の国との比較も交えながら紹介します。

外観と屋内展示

 まず、国会議事堂の建物の前に着くと、柵がないことに気付きます。柵がないので、建物と一緒に写真を撮る観光客や家族がたくさんいます。これはまず日本では見られない光景です。

国会議事堂正面

そして、中に入ると主に2つの展示室があります。その中の1つは子ども・若者向けのブースになっています。
その部屋にはいるとまず奥の方に複数人の直立した政治家がデジタルパネルに映し出されているのが見えます。デジタルパネルの前に操作パネルがあり、それぞれの政治家が何党の誰なのかが表示されていて、1人をタッチすると、その人が目の前のパネルに現れ、政治家として考えていること、国民とどう向き合っているのかなどの説明を聞くことができます。


入って左側の壁には、子どもや若者が関心のあるテーマについて意見を書いたり、こんなルールや法律があったら良いといったアイデアを書くことができます。また、世論調査の結果をまとめたボードもあり、そのテーマは国内の問題に限らず、環境問題や核問題などの国際問題にも及んでいます。

右側の壁には、政党と自分の意見を比較するデジタルパネルや、政治家の1日を体験・シミュレーションするゲームなどがあり、気軽に政治のことに触れることができます。

見学のハードルとコスト

 オーストリアの国会見学ツアーは無料(これは日本も同じ)です。ハンガリーの場合は12000Ft(日本円で5000円くらい?)でした。
 オーストリアの国会では、3つの議事堂を見学することができます。ツアーガイドが歴史的建造物としての価値や議会システムなど、国会に関することはなんでも教えてくれます。ツアー中はどこでも写真撮影OKです。また、スピーチ台に立たせてもらうこともできます。笑

日本との比較

 オーストリアは世界の中でも平和度・幸福度がとても高い国で、男女平等度や報道の自由度も含め、日本の方が低いです。(余談ですが、首都のウィーンは3年連続世界一住みやすい町です。)

        AUT    JPN
平和度     5位  9位/163か国
幸福度     11位 47位/137か国
男女平等度   47位 125位/146か国
報道の自由度  29位 68位/180か国

(ランキング比較はナンセンスだという意見は認めますが、ランキングの方が数値よりもわかりやすいと思い、使うことにしました。)

その差というのは、国会の差が象徴しているようにも思えます。誰にでもオープンで若い世代にを意識していることが伝わってくるオーストリアの国会議事堂と、それに比べると閉鎖的な日本の国会議事堂。勿論、オーストリアにおいても投票率の面では苦戦しているようです(それでも日本よりは高い)が、今回オーストリアの国会議事堂を訪れてみて、日本の国会議事堂ももっと見習えば良いのに、と思った次第でした。



私自身、日本の国会議事堂見学はもう何年も前にして以来、ずっと行っていないので、もし間違っていることがあれば教えていただけるとありがたいです。


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