【からだ詩】「卒業」
3年あまり ひざの治療で病院通いしてきた
この2カ月ほど サポーターなしで
歩くのも 走るのも平気になった
悪くなる前の状態に ようやく戻れた感
「来月はどうしますか」
注射(ヒアルロン酸)はいらない
と
担当医に告げ 診察だけで済んだ後
ぼくは 言った
これで一応 いいかな と思います――
「あー また悪くなったら来てくださいね」
彼はいつもの甲高い声で応じた
ちょっと残念そう
ぼくにとっては ひとつの卒業
長く苦しんだ ひざ痛からの卒業
誰も
おめでとう
とは言ってくれない
卒業……