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本人に任せる
これは「課題の分離」だ。これは永遠のテーマかもしれない(笑)
他者に介入しすぎない方がいい、という話。
昨日は「介入される側」の話をしたが、今回は「介入する側」の話。
果たしてどこまで介入するか。
結論から言えば、誰が最終的責任を取るのかを考えて、自分でない場合は、「課題の分離」をして、どこまでも介入しない方がいい。
例えば、前の職場での話。
私には当時、” 郵便物を後輩にお願いする "といういつもの流れがあった。
得意先へ送る簡単な郵便物。
そのためには封筒を用意したり、宛て名(ラベル)を作成したり、中身を準備する必要があり、それを後輩が担当していた。
毎日2~3件。
ゼロの日もよくあった。
郵便ポストへは夕方出すので、その仕事は、1日のうち、いつやっても良かった。だから、その後輩は、いつも終業時刻17:30の少し前に準備をしていた。
郵送してくれれば、私は問題ない。その仕事を、いつやろうと関与しない。
だから、私は、朝イチで、その日の分をまとめて渡すのみだった。
ある時、いつもの十倍の量、20件もある日があった。
こりゃ多いぞ…と思った。
そして「今日はいつもより件数が多い」ということを、後輩に伝えるかどうか迷った。しかし、言わなかった。
あえて言わなかった理由。
なぜなら、後輩があまりに依存型。成長が見られなかったので、自分で気づいてほしかった。
これは教育した側にも責任があって、何もかも、手取り足取り教えすぎたのだと思う。
本人に任せる余地を与えないで、指示を与えすぎると自分で判断できない子が育つ。
この際、学んでもらおう。
いつものように「お願いします」と渡しただけで、「多いから、早めに準備した方がいい」とは言わなかった。
そんなことくらい、自分で判断できるようになってもらおう。
いつもの10倍。
これは、書類を見ればわかるし、本人が気付くべき問題だ。
ところが、その後輩は、見たのに気付かず。
案の定、一日中ほったらかしにしていた。実に、案の定だ(笑)
ずっと暇そうだった。でも、その仕事は手をつけない。
やるのは終業時刻の17:30前、と決めているのだろう。
「そんなに暇なら、今日の郵便物、量が多いから、すぐ取り掛かった方がいいよ」と喉元まで出たが我慢した。
自分で気付いてもらう。
焦るなら焦ってもらおう。
後輩は、予想通り、終業時刻17:30少し前に郵便物を用意し始めた。
そこで初めて、量の多さを認識し、一人で「ヒエ~~~!!」」となっていた。
いつもないトラブル、住所が存在しないというものもあり、そこで初めて、先方に電話をかけるなどして確認していた。
ここまで予想通りだ(笑) 焦ると思っていたよ。
焦ってくれて結構。
意地が悪いようだが、こうでもしなければ、自ら学ばない。
痛い目を一度見たら、学習して次回に生かすだろう、と思ったのだ。
予想通り、次の日。
たった2件しかない郵便物を、午前中のうちに仕上げていた。
よしよし。^^
自分で失敗してもらって、学んでもらう方がいい。
これはつまり、「他者の課題」を分離した結果だ。
郵便物を送れなかったら、責任を取るのは後輩である。
会社としての痛手は被るが、それは仕方ない。
しかるべき対応をして、すべてを通じて、本人に学んでもらえばいいのだ。
先に問題に気付いても、あえて本人に任せる。
それはとても大事だと思った出来事だった。
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