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何歳まで自分を変えられるか
いつまで自分を変えられるんだろうか。そんなことを何度となく思った過去がある。
今はだいぶ成熟して(笑)、思わなくなった。
先日のオンライン講義の時に、岸見一郎先生から印象に残る言葉をいただいた。
人生はすべて計画通りにいかない。
ものごとが、計画通りにいかなかった場合にダメージを大きく受ける人。
すべて完璧主義で用意周到な人には、あえて崩すことをおススメしていた。
例えば、旅行に行く時、何も準備しないで行く。行き当たりばったりの旅をする。
私のように旅行の計画が好きな人間には、いいトレーニングになるだろう。
天気が原因で、電車が止まることもある。行きたかった場所に行けないこともある。
結局、世の中も人生も、思い通りに行かないことがあるんだ、ということを目の当たりにし、その中で臨機応変に対応することを学ぶそうだ。
人はいつまで自分を変えられるかと言う質問に、アドラーは「死ぬ1~2日前まで」と言ったそうだが、岸見先生は言い換えた。「死ぬ直前まで」と。
人は死ぬ直前まで自分を変えられるらしい。
この話、ちょっとわかる。
私も日々変わっており、1年前の私と今、まるで違うように思う。
3年前だともっと違うし、5年前だともっともっと違う。
10年前になると、価値観が違いすぎて、20年前だと、まるで別人だ(笑)。
たったここ数ヶ月を見ただけでも、変わっている。
そんな過去の自分を遠い目で見つめる私。まるで、他の人かのように思えることもある。たった半年前でも、遠い過去の私。
人は死ぬまで変わるんだろうな、と実感する日々だ。
若い頃は、どうやったら自分は変えられるのか、何歳までに変わっていれば良かったのか、逆にいくつになったら自分は変われるのか、と思って、本を読みまくっていた。
でも、今ならわかる。
あれは、アドラーの" 目的論 "で、先に「変わらない自分」を決めていた。
変わりたいけど、変われない自分。そんな生ぬるいところにいることで、安心していたのだ。
本当は変わりたいの…って言えば、いかにも変えたい気があるように見えるから。
あれは、変わらない決心をしていただけ。人はいつだって変われる。
だから死ぬ直前まで、変わることができる、という岸見先生の言葉は、実感として、本当のことだと思っている。
ダンスをするように、目の前に夢中になっていれば、気付いたら違うところにたどり着いているという例え。
自然に自分が変わっているということ。
今、まさに私がそんな感じで、日々変わっていっている。
若い頃の自分が目の前にいるなら、伝えたい。
変わらないのは決心をしているだけであって、実は死ぬ直前まで自分を変えられるんだよ。わかったね?私よ。
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