一周まわって「素直」で良かったと思う
いつか「素直」について、書こうと思っていた。
どうやら私の人生のキーワードらしい、という自覚があったから。
そんな矢先、改めて私の長所を友人に尋ねたところ、一番で「素直」という言葉をもらった。知らなかったけど、確定のようだ(笑)
今はこれがうれしい。ありがたい。でも、うれしくない時期もあった。
思えば昔から「素直だね~」と言われてきた人生だった。
何回言われても、何のことを指しているのかわからなく、いつも「何が?どこらへんが?」と思っていた。
人は皆、自分が基準なので、よくわからない。
「素直」についてもそうだった。
そして、「素直とは」何なのか、不明のまま思春期になり、人々が使う「素直」の意味がだんだんわかってきて、この「素直だね」と言われることが、とても嫌になった。
素直=バカ、なのかも、
と気づいたからだ。
実際、褒め言葉としてだけじゃなくて、軽くバカにされたような表現も多くあった。その中から、「素直とは?」という答えを見つけたのだけれども。
素直って、バカのことじゃん。馬鹿正直じゃん。そんなの止められるなら止めたいよ。性格変えられない。
「素直だね」と言われることが、たまらなく嫌で、「また” 素直" って言われた、腹立つ!」と本気で思っていた。言った人を恨むくらい。
今思えば、褒め言葉だったかもしれないのに、当時は全く気付かず。
だから、「素直」という言葉は、嫌いな言葉で、言われたくない言葉の一つだった。
正直、素直で得したことない、ってずっと思っていた。
この記事で書いたことも、素直が絡んでくるのかもしれないね。
「素直だね」と言われても、どこがそうなのか、好きな褒め言葉ではないので、腑に落ちない時期が長くあった。
しかしながら、大人になるにつれて、だんだん「素直」が持つ、良い面がわかるようになってきた。
そして、ようやく最近、思うこと。
「一周まわって、素直で良かった」ということ。
世の中には、簡単な「ありがとう」も「ごめんなさい」も言えない大人が山ほどいることに改めて気が付いたからだ。
「ごめんなさい」が言えないエピソードは。世の中に山ほどある。だから、「ありがとう」の話を。
例えば、こんなことがあった。
仕事上で、ある人に” 苦言 "を呈した。その後、別件で、私が彼のサポートをした。「今、めちゃめちゃ私にありがとうって思っているでしょ??」という瞬間。その人は、その前の私の発言に腹を立てているらしく、プライドなのか、何なのか、「ありがとう」が言えない。
今、絶対ありがとうって思っている!(手に取るようにわかる)、本人も私に助けてもらった自覚があるようで、ありがとうが言えず苦しそうだった(笑)
私は「そんなに苦しいなら、” ありがとう "って言っちゃえばいいじゃん!」と思うけど、素直になれず、感謝の代わりに「了解です」と小さな声で言っていた。
了解じゃないよ、と。
もったいないなぁ~~無駄なプライドで損してる。
ありがとうもごめんなさいも、言っちゃった方が楽じゃない?
さらに、素直について、友人からもらった言葉。
「素直じゃなければ、学べないし、成長できない」
確かにその通りだ。私はスポンジのように吸収し、学んで成長することを好む。客観的に見ても、自分は成長していると思う。素直だからこそ、学べるし、成長できる。
こんな感じで、いい年の大人になった今だからこそ思う。
一周まわって、素直で良かった。