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納得してから行動する人
「私は納得ができないと、行動できないんです」と言っている人がいた。
行動の根拠は、納得しているかどうかが大切だと。
私も同じだと思った。
言葉は違うが
「意味を理解しないと動けない」
これはずっと昔から思っていた。
要するに、納得してなければ、行動できないのと同じだ。
このことを自分の短所だとも思っていた。指摘されることも多かったから(笑)
例えば昔、働いていた職場で、こんなことが。
毎朝、出勤すると、システムレポートが大量に印刷されていて、それを各現場に配布するのが私の仕事だった。
レポートは、すべてアルファベットや記号、英語表記。
内容は読んでも意味がわからなかった。
それを、コピーするもの、しないもの、複数の現場に配布するもの、ファイリングするもの等を正しく仕分けしなければならなかった。
私が担当する前。前任者はただ何も考えず、
・最初の1ページ目は2部コピー、
・2ページ目は、現場Aへ、
・10ページ以上あるレポートはコピーせずに現場Bへ、
・文字が少ないレポートはファイルする、
などと、事務的に処理していた。
レポートの中身を理解せずに。
本来それがいいのだろう。要領よく生きるには。
でも、私は、そのやり方では苦しい。自分が理解していないから、なかなか覚えられないし、心のどこかで納得していなかった。
なぜこのレポートは2部コピーするのか?
なぜこのレポートは現場AとBに配り現場C はなぜ不要なのか?
なぜこのレポートは3行で終わっている?
なぜあのレポートはページ数が多いのか?
なぜこれはファイリングするのか?
意味が理解できないと、動けない私。
だから、事務的にこなすのが、とても嫌だったし、何度やっても覚えなかった(笑)
意味を理解していなかったから。納得していなかったから。
ある日、よーーく見ると、レポートごとに微妙な違いがあることを発見した。
そして、システム部の人に聞き、何が書いてあるのかを説明してもらった。
レポートごとの違いも聞いた。
面倒くさい顔をされ、最初は嫌がられた(笑)。
「意味考えずにとりあえず、現場に配ってくれる?」と言われた。
ひとまず、やってみるが、どうしても、頭に入ってこない。
自分が納得していないからだ。意味を理解しないと。
だから時間がかかったが、早い段階で意味を理解し、レポートを覚えた。
この効果は絶大だった。
内容は、商品名や説明の一部、数量やエラーがぎっしり社内用語で書いてあることを知った。
レポートによって、違いや内容。
意味を理解したから「なぜ各現場が、そのレポートが必要か」「なぜコピーの必要性があるか」が理解できた。
時間がかかったが、意味を理解して良かったと思った。
応用がきくようになったからだ。
レポートが足りない時、レポートについて質問を受けたとき、答えられるまでになった。
思えば、前任者は、他から何を聞かれても「知りませーん」のスタンス。「印刷されていたレポートを配っただけです」と。
だから、なぜ自分が配布しているのか、そんな簡単な質問も答えられなかった。
私は、意図を知りたくなるし、なぜ、その作業をするのか理由を知りたくなる。
納得しなければ動けない。
理解しなければ動けない。
これは、最初に時間がかかる。何しろ意味を理解し、納得してから動こうとするので、飲み込みが遅いのだ。
若かりし頃バイト先で、質問ばかりするので「悪いけど、とりあえず言われたまま動いてくれる?」と言われたこともある(笑)。
それでも、納得してから、理解してから動くから、気持ちが乗るし、応用がいくらでもできる。
こっちの方が最初は遠回りでも、最終的に腑に落ちる。
こんな感じで、理解し、納得してから、動く、という不器用な人、どのくらいいるだろうか。
今日、一人仲間を発見したけど!(^-^)
私はこのやり方が好きだし、ずっとこのやり方でいく。そう決めた。
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