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【SEOライティング】どこをどう直す?全文添削してみた

こんにちは。作文のまちか先生です。noteでは作文の先生ですが、別の顔(?)としてWEB制作のコンテンツディレクター(業務委託)もやっています。ご存知ない?そうですよね、今日はじめて言ったかも。

仕事ではわたし、紙もWEBもやる編集ライターです。自分でも書きますし、ライターさんたちのディレクションもします。そして実は、ライターを確保するのも仕事のひとつだったりします。制作会社さんから「うちに登録されているライターさんの中から選んでもいいし、自分で引っ張ってきてもいいよ」って言われているの。

自分は活字中毒なのでいろんな人のnoteをひたすら読んで回るのが好きだし、noteでは”作文の先生”としてやっているのに、時々ひょこっとスカウト心が顔を出すんですよね。「あっ、このライターさんすてき!」って。

今回ご紹介するのは、この方♡

回復期、療養期、通所リハビリ、訪問リハビリ、終末期医療とさまざまなステージでキャリアを重ねてこられた作業療法士さん。初めて彼女のnote記事を拝読したときの第一印象は「なんて優しく言葉をつづられる方なんだろう」でした。

まほろさんは副業としてライターを始めたばかりで、これからもっと積極的に活動していきたいと考えてらっしゃるそうです。そのお考えをお聞きして、わたしからお願いしました。

「ポートフォリオの記事を添削させてください」

きっとすごくびっくりされたと思います。公に添削するという不躾な申し出です。でも彼女は快諾してくださいました。ありがとうございます。感謝を込めてわたしから彼女にお約束したのはこの3つ。

・ライター水瀬まほろの魅力を分析するnote記事にします
・仕事を頼みたいと思われるサンプル記事にするお手伝いをします
・有料級の添削&フィードバックにします

なぜわたしが公開添削をnote記事にしようと思ったか、その理由はあとがきでお話ししますね。

また、実際の添削に入っていく前にお伝えしたいことがあります。添削は「目的」に沿って行われるものです。これが文章として正しい!という主張ではありません。なので、この記事での添削は、SEOライティングのサンプルとしてクライアント候補に見ていただくというイメージ(方針)で行っています。わたしも含めて、ほとんどの方のnote記事投稿にそのまま使えるテクニック(note文章術)ではないのでご注意くださいね(*^-^*)

ではでは、まず、まほろさんの元記事をご覧ください。画像で添付しているので、クリック拡大で読めると思います。

総文字数3500字ほど。SEO記事としてちょうどよい長さです。(参考URLリストは除いた文字数でカウント)

30代半ば、初産後の女性をペルソナに想定して執筆しました。
産後の睡眠不足に悩みながらも、頑張りたいママへ。
わたしも同じような経験をしたことから、ひとりで頑張りすぎず、周囲を頼ってほしいという思いを込めています。

自己紹介│ポートフォリオ(24.9.15更新)

これは、まほろさんのポートフォリオにある、サンプル記事に添えられた文章です。このサンプル記事への思いが書かれています。

太字はわたしが強調してみました。初産後ということは、初めての育児が始まったばかりですね。不安も大きいし、ホルモンぐちゃぐちゃで、もう大変。そんな女性に向けて書かれた応援記事です。

「頑張りたい」っていいですよね、言外にある「頑張らなくちゃ」「でももう頑張れない」が痛いほど伝わってくる「頑張りたい」です。そう、頑張りたいんですよ、頑張ろうと思ってるの、だから苦しいし悩む。その葛藤を、”産後あるある”ではなく「頑張りたい」という言葉をチョイスして伝えようとするまほろさんの感覚に、わたしは惹かれました。「寄り添う」という言葉を使わずに読み手に「寄り添う」ことができるという一例です。初めからこれができるライターさんって、実はあまりいないの。だから、このフレーズを読んだとき「この人すごいなぁ」って思ったのでした♡

構成案

構成を抜き出してみましょう。

<タイトル>
産後の睡眠不足と上手につきあうための簡単な4つの対策

<本文>
産後の睡眠不足を引き起こす3つの原因
 急激なホルモンの変化
 育児ストレス
 赤ちゃんの不規則な生活リズム
産後うつ対策に、質の高い睡眠を取る4つの方法
 睡眠不足と産後うつの関係
 対策①赤ちゃんの睡眠リズムに合わせる
 対策②固定観念を捨ててしっかり休む
 対策③眠りやすい環境をつくっておく
 対策④カフェインやアルコールを控える
睡眠以外のサポートでもっと楽に!産後のママを応援する3つのアイデア
 パパや家族へ協力をお願いする
 家事代行サービスを受ける
 信頼できる人や専門機関へ相談する
ママの睡眠不足が解消されると、家庭が明るくなる

h2の大見出しと、h3の小見出しが対応していていいですよね。SEO記事では、h2は3~4個あると読み応えあるので、それも守られていて◎です!原因→自分でできること→周囲に頼ること→その結果、というかたちできれいにまとめられています。参照URLも添付されているのも信頼できますし、サンプルにもそれを付けてくれるライターさんは珍しいです。かなり好感が持てます。

「産後_睡眠不足」での検索結果(上位5サイト=SEO上の競合サイト)と比較しても、構成は問題ないと思います。SEO記事の基本は、競合サイトのまとめではなく、競合サイトの内容をふまえてさらに有益な情報を足す、といわれていますよね。それがしっかり守られています。

アドバイスするとしたら、タイトルに「4つ」、h2に「3つ」「4つ」「3つ」と数字がたくさん出てくるのでそこを整理すると、すっきりしますよ。使うとしたら、タイトルへのアンサーとなるh2だけ大見出しに数字を残すといいかも。

タイトル

<タイトル>
産後の睡眠不足と上手につきあうための簡単な4つの対策

この記事は「産後」がメインキーワード、「睡眠不足」がサブキーワードです。SEO記事では、タイトルの頭の方にキーワードを持ってくるルールがありますので、守られていて素晴らしいですね♡

そしてこの「産後_睡眠不足」で検索した場合、いちばん上にAIによる概要が表示され、その下に「関連する質問」も出ています。ここもヒントになりますよ。そのまま項目に使うというわけではなく、「読者はこういうことを知りたいんだな」と意識して記事を作成する=着地にいかす、という感じです。検索結果ページ下部の「他の人はこちらも検索」欄もライティングのヒントになります。

<関連する質問>
産後 寝不足続くとどうなる?
産後の睡眠不足のピークはいつ頃ですか?
産後の睡眠不足はメンタルに悪いですか?
産褥期の睡眠不足の影響は?

また、競合サイトのタイトルを見ても、対策、乗り切る、改善、解消、とあります。「産後_睡眠不足」で検索する人はそのことを解決したいだろう、と情報提供しているわけです。まほろさんも「対策」を使われていますよね!ばっちりです!

わたしが手を入れるとしたら、「上手につきあうための簡単な」の部分です。おそらくですが、というか、わたし自身もそうでしたが、睡眠不足で追い詰められていると「付き合おう」という気力がもう残ってない……。もういや!無理無理無理!朝まで寝たい!そんな心の叫びを盛り込めたらいいですね。

そしてポイントは、このキーワードで検索するママというのは、好きなだけ眠りたいというわがままではなく、子どもに良くない影響があるのでは?という問題意識も持っているはず。そんなママたちに響くタイトルにしましょう。

産後の睡眠不足と上手につきあうための簡単な4つの対策(26文字)
     ↓
産後の睡眠不足が育児不安の原因?眠れないつらさを解消する4つの具体策(34文字)

検索結果として表示されるとき、最後部分(4つの具体策)が見切れてしまいますが、それより前の部分を見せたいので今回はオッケーとします。

「眠れないつらさ」は寄り添いワードです。対策から「具体策」にしたのは、「産後_睡眠不足_対策」の検索ボリュームがそこまで多くないので、変更しても構わないと判断してのことです。ママたちの今すぐ何とかしたい!という気持ちに近づけるとするなら、より具体的な方法が知りたいはず。なにより、まほろさんの記事後半でしっかり具体策が示されていたのでタイトルにいかしたいなと思ったのです(*^-^*)

リード

「夜泣きや夜中の授乳で目が覚めてしまって、なかなか熟睡できない」
「ようやく眠ってくれたと思ったら、もう起きてる。お願いだから寝かせてよ……」
あなたはそんな悩みを抱えていませんか?
産後睡眠不足は、赤ちゃんとの生活が始まったばかりのママにとって大きな課題です。
この記事では、はじめてママになったあなたへ、産後睡眠不足を乗り越えるための簡単な4つの対策をお届けします。
ちょっとした工夫で、ぐっすり眠れるようになるかもしれません。少しでも休息時間が増え、穏やかな日々が送れるよう、一緒に解決策を探していきましょう。

導入部分(リード)

導入(リード)は200文字くらいが適当ですので、255字は少し長かったですね。改行は使いすぎず、パラグラフ(かたまり)を作ると読みやすくなるので試してみてくださいね。

また、産後の睡眠不足は第一子だけでなく第二子出産後も共通するお悩みなので、記事の読み手(ターゲット)を限定しすぎないためにもあえて省いてみます。まほろさんが記事を作成するときのペルソナとして初産後の新米ママをイメージされるのはとってもいいことなので、そこは大丈夫ですよ♡

夜泣きや数時間おきの授乳など、睡眠不足に悩むママたち。「やっと寝かしつけたのにもう起きた」とため息をつきたくなりますよね。睡眠不足が続くとイライラするし、赤ちゃんへの接し方に余裕が持てなくて自己嫌悪になるといわれます。特に産後しばらくは、ママと赤ちゃんのリズムがかみあわず、ママの睡眠不足は深刻です。この記事では産後のママでも効率よく眠れる工夫について詳しく解説します。産後ママと赤ちゃんの笑顔のために試してみてください。(210文字)

こんなふうに手直ししてみました。SEO記事ではどうしても親しみやすさやナチュラルさから離れてしまう側面があります。迷うところですが、これはもう仕方がありません。キーワードを太字にしていますので見てみて。各3回使っていますね。こういう繰り返しもSEO記事の特徴です。キーワード使用率を考慮するとこれくらいは盛り込みましょう。

1段落目(大見出し1つ目)

元原稿の大見出しは「産後の睡眠不足を引き起こす3つの原因」でした。混乱を防ぐために数字を消すと、「産後の睡眠不足を引き起こす原因は?」でオッケーだと思います♪

産後、赤ちゃんのお世話で多くのママが睡眠不足になりがちです。長引く睡眠不足はママの心身に大きな負担をもたらし、産後うつを起こす危険性も抱えています。
そもそも、なぜ産後は睡眠不足になるのでしょうか?
ここでは産後睡眠不足を引き起こす主な原因を3つに絞り、それぞれの原因について解説していきます。原因を知れば、睡眠不足を改善する第一歩になるでしょう。

1段落目の導入

まほろさんすごい✨ もう、キーワード使用率ばっちりすぎます♡ パラグラフ作りは今後すぐに慣れることができるので、問題ないですね。

産後しばらくは、赤ちゃんのお世話で多くのママが睡眠不足になりがちです。いつまで続くかわからない睡眠不足はママの心身に大きな負担をかけるといわれています。なぜ産後睡眠不足になるのでしょうか。産後睡眠不足を引き起こす原因と、睡眠不足が引き起こすママの心身の不調について解説します。

書き換えてみました。くどいくらいにキーワードが出てきますよね。「産後は睡眠不足」「産後の睡眠不足」とちょっとひねったり、キーワードを全体にばらけさせたりしています。

<h3>急激なホルモンの変化

出産をきっかけに、最高値を保っていたホルモンが急激に減少します。急激なホルモンの変化は体に大きな負担を与え、精神状態を不安定にします[1]。結果として睡眠のリズムを乱し、なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚めてしまうといった状態になるのです。
ホルモンバランスが安定するまでには個人差がありますが、産後数ヶ月かかることが多いです。
出産をきっかけとしたホルモンバランスの変化により、睡眠の質やリズムに影響が起きるのは自然なことだと知っておいてください。

小見出し1

各小見出しについては、フィードバックをお伝えするかたちにしますね。この添削記事を書きたいとまほろさんにお話ししたとき、「指摘をいかして修正します」とおっしゃっていたのです。ポートフォリオとして載せると仮定すると、クライアントによっては「公開されているものではなく、元原稿を見せてもらえますか。どんな原稿を書かれる方なのか見たいので」と言われたりするんですよね。だから、そういう意味でも、自分で修正するとおっしゃったまほろさんのライター意識は素敵だと思います♡

ホルモンバランスの変化についてを小見出しの最初に持ってこられたセンスと、その意図がすばらしいです。なぜかって、ママたちに「あなたのせいではないよ」というメッセージになるからです。これもまた、まほろさんの寄り添い力ですね。うーん、惚れる。

アドバイスとしては、わたしたち人間の「ホルモン」にはたくさん種類があるので、産後に関わるホルモン名をいくつか挙げられたらいいですね。○○ホルモン、△△ホルモンなど~、という感じに。参照サイトも添付されていますので、信ぴょう性のあるサイトから情報を持ってきましょう。

<h3>育児ストレス

産後のママは、夜中に何度も赤ちゃんのお世話のために起きなければならず、昼夜逆転の生活になりやすいです。こうした生活リズムの変化やさまざまな心配は、大きな育児ストレスになります。
育児ストレスは神経を過敏にし、睡眠を妨げます。
育児では以下のストレスが起こりやすいとされています。

小見出し2

育児ストレスが、ちょっとふんわりしているかもしれません。元原稿に「赤ちゃんのお世話」とあるように、頻繁なお世話に振り回されるのがストレスなのは、とってもよくわかるの。それを育児ストレスと呼んでいいのかを再考してもらえたらと思います。迷ったときは検索してみて、その単語(育児ストレス)がどのような意味合いで使われているか調べてみるといいですよ。

ストレス種類を表にしたのは大正解です☆ パッと見てわかっていいですよね! 眺めて見ると「産後ママのストレス」とするのがぴったりくる…かな……? このあたりはライターさん次第なので、ぜひ工夫してみてくださいね。

育児ストレスを完全になくしてしまうのは難しいですが、好きなものを食べたり音楽を聞いたりして少しでもリフレッシュするようにしましょう。

小見出し2のまとめ

リフレッシュ!わかる!そうなの、リフレッシュ大事✨ …でもちょっと惜しかったのは、ここは原因についての段落なので、まだ解決方法には触れない方が記事としてはすっきりするということ☆ ここではホルモンにはいろんな種類があることやママ自身ではコントロールできないものであることなどを補足しておくのをおすすめします(*^-^*)

一文一義ということばがあります。1つの文章では1つの情報だけを書くという文章作成の基本ですよね。わたしはこれって、段落にもあてはまると思ってるの。1つの段落では1つの内容だけを絞って書く。ライティングするとき迷わなくなるので、ぜひ試してみてほしいな。

<h3>赤ちゃんの不規則な生活リズム

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ昼や夜の区別ができません。体内時計が十分でなく、約3~4時間単位の短い睡眠を繰り返します。眠りが浅く、わずかな刺激で起きてしまうのも特徴です[2]。このときの赤ちゃんは昼夜問わず授乳を必要とするため、ママの睡眠不足は深刻なものになってしまいます。睡眠不足は産後のうつや育児中の思わぬ事故につながることもあるため、注意が必要です。
体内時計が整いはじめるのは生後1~2か月ですが、まとめて眠りはじめるようになるのは生後3~4か月ごろです。8か月以降でやっと8時間前後眠ってくれるようになりますが、ここまでたどりつくには多くの時間が必要です。赤ちゃんにも個人差があるため、ママひとりで対応するのは大変になることが予想されます。公的なサービスや周囲のサポートを利用しましょう[2]。

小見出し3

赤ちゃんの月齢ごとに説明しているところ、とってもいいですね! 育児関係の記事をライティングするとき特に気をつけたいことが、1ヶ月2ヶ月の違いでも、子どもの様子って大きく異なる点。一方で、個人差もあるので、表現に悩むところでもあります。このあたりは、クライアントさんに確認しながら進めると良いと思います。(わたしが以前担当していた育児系メディアでは、成長が標準より早い例は取り上げない、遅めなら取り上げていい、という方針でした。記事を読んだ親が比較して落ち込むのを防ぐため、というのが理由でした)

まほろさんの原稿で、さすがだと思ったのは「8か月以降でやっと8時間前後眠ってくれるようになります」というフレーズ。タイトルについての解説のところで、「関連する質問」「他の人はこちらも検索」欄が記事作成の手がかりになるというお話をしましたよね。そこで、産後の睡眠不足について、いつまでなのか、いつ頃がピークなのか、そういうことを知りたくて検索している人もいるのが示されていました。

まほろさんが書かれた「8か月以降でやっと8時間前後眠ってくれるようになります」は、読み手の知りたいに応える大事な情報です。悩んでいる人にとって、見通しが立つってすごくありがたいもの。ですよね♪ やはりこの寄り添い力が、ライター水瀬まほろの強みなんだなぁと思いました。

手直しするとより良くなるのは、先の項目でもお話ししましたが、「産後うつ」や「公的なサービスや周囲のサポートを利用しましょう」は、この後の段落で触れるのでここでは書かずにおくって感じですね。そのぶん、赤ちゃんの睡眠リズムや体内時計についての情報を増やすといいですよ☆

2段落目(大見出し2つ目)

元原稿の大見出しは「産後うつ対策に、質の高い睡眠を取る4つの方法」でした。ここが記事タイトルに呼応する段落になります。睡眠不足は産後うつの要因ですが、大見出しに入れるとドキッとするママも多いでしょうし、産後うつにフォーカスするのが記事の目的ではないので、これは小見出しの方に移動させましょう。「産後ママが質の高い睡眠をとるための4つの工夫」はいかがでしょうか。

SEO記事では、大見出しにも狙いたいキーワードを入れていくのがポイントです。見てみて。まほろさんは元原稿でそれがしっかりできています。素晴らしいですね✨

ここでちょこっとアドバイス。リードに「睡眠不足の辛いところ」とありますが、辛い→つらい、とひらがなに開きます。このあたりは「記者ハンドブック」で確認できますので、調べながらライティングしていきましょう♡ わたし自身も、今でも調べながら原稿作成していますよー。(ちなみに仕事原稿では記者ハンに従いますが、noteでは感覚的にやっているわたしです。この記事もだよー!)

<h3>睡眠不足と産後うつの関係

産後うつでは、強い悲しみや怒り、極度の疲労感などの症状が起こります。
その原因には以下があげられます[3]。
 ・人間関係や育児のストレス
 ・過去にうつ病を発症した経験がある
 ・睡眠不足
 ・複雑な感情の問題
 ・遺伝子の問題
妊娠中からママは睡眠不足になりやすく、産後もホルモンバランスの崩れや生活の変化から睡眠不足が長引きやすい傾向にあります。眠れない、眠りが浅いなどの問題は産後うつと深い関係があるのです[4]。

小見出し1

睡眠不足が産後うつの引き金になることはよく知られています。眠れないって本当にしんどいですから。わたしも自分が自分でなくなるというか、「わたしってこんなこと考えるやつだったっけ…」と愕然としましたもん。寝よう、みんな、睡眠大事!

ここの段落では、冒頭に「産後うつでは~」とあります。後半に「妊娠中からママは睡眠不足になりやすく~」とあります。できたら、これは順番を逆にしてあげる(時系列にする)と、読み手である産後ママにとってはワンクッションあってやわらかい記事になるかなと思います♪ 

つらい、しんどい、そういう気持ちは頑張りが足りないんじゃなくて睡眠不足のせいですよ、もしかしたら産後うつにつながるかもしれないから眠れるように工夫してみてね、というかたちだと、文章の流れがスムーズになるでしょう。この後に続く、対策①~④へつなげる一文があると、よりベターです。リライトの際、参考にしてください♡

<h3>対策①赤ちゃんの睡眠リズムに合わせる
赤ちゃん中心の生活でも、ママも十分な睡眠をとることはとても大切です。赤ちゃんが寝ている間に、一緒に横になって休む時間を作りましょう[5]。短時間の昼寝は日中のパフォーマンスを向上させる効果が期待できます。
まとまって眠る時間を確保することは難しくても、少しでも眠れる時間を確保しましょう。

<h3>対策②固定観念を捨ててしっかり休む
「家族は働いているから、母親であるわたしが見なくてはいけない」「母親とは眠らないもの」といった固定観念を捨て、周囲を頼ってしっかり休みましょう。
ママは赤ちゃんへの責任感と大切にしてあげたい強い思いから、自分の眠りを犠牲にしがちです[6]。この研究では、対象となったママから「イライラしていたけど適当でいいかなって思えてきた」「今日は寝なくても明日は寝るかもってあきらめた」と報告されています[6]。ママが楽になれるよう、少しずつ考え方を変えていきましょう。

<h3>対策③眠りやすい環境をつくっておく
赤ちゃんが眠っている時間や家族が赤ちゃんを見てくれる時間などに、すぐに眠れる環境をつくっておくのもおすすめです。
 ・眠りやすくするために、具体的には以下の方法があります。
 ・カーテンを閉めて部屋を暗くする(遮光カーテンを利用する)
 ・耳栓やアイマスクを利用し、静かで落ち着いた空間をつくる
 ・寝室の温度をやや涼しめに設定する
 ・テレビやスマートフォンなどの視覚的な刺激を遠ざける

<h3>対策④カフェインやアルコールを控える
カフェインやアルコールは睡眠を妨げる可能性があります。できるだけ控えるようにしましょう。代わりにノンカフェインやノンアルコールのものを使ってみるのもおすすめです。

小見出し2~5

対策①~④は、まとめて見ていきましょう。まずね、もうね、①~④の小見出しの文末が動詞でそろってる点がパーフェクトですね✨ これ、名詞とか形容詞とか動詞とか、品詞が混じるとめちゃめちゃ不自然なんですよ。読み手はそこまで意識しない部分ではあるのですが、納品原稿のクオリティの面ですごく意味があるのです。完成度の違いっていうのかな。

「対策①赤ちゃんの睡眠リズムに合わせる」について。内容OKです♡ この項目では、例えば「赤ちゃんが寝るとたまっている家事をやらなくちゃと思うママも多いのですが、できれば赤ちゃんと一緒に寝て、心と体を休めましょう」的な感じに、さりげなく”ママあるある”を入れると共感される記事になると思います♪

「対策②固定観念を捨ててしっかり休む」について。内容OKです♡ 小見出しの固定観念が何の固定観念かに触れてみましょうか。ちょっと長くなるなら「ママだからという固定観念を手放す」というふうに、この記事はママに休もうねと伝える記事だから、休むを消しても大丈夫ですよ!

「対策③眠りやすい環境をつくっておく」について。内容OKです♡ 箇条書きは見やすいのですが、ここだけ箇条書きになると浮いてしまいますし、元原稿ですと各項が文章になっているので、他と同じように文章として書いても分かりやすさは損なわれないかなと思います☆

「対策④カフェインやアルコールを控える」について。内容OKです♡ 他項目に比べてボリュームが少な目なのでもう少し書き足してもいいかな~と思います。たとえば、好きな嗜好品を我慢するのはつらいものですが、というようなクッション言葉を入れてみると、違和感なく文字数を増やすことができますよ~。

3段落目(大見出し3つ目)

元原稿の大見出しは「睡眠以外のサポートでもっと楽に!産後のママを応援する3つのアイデア」でした。混乱を防ぐために数字を消すのと、サポートと応援は意味が重複しているのでまとめてみましょう。「産後のサポート体制を整えてママの睡眠時間を確保」などはいかがでしょうか? キーワードも入れて整えてみました。

h2のあとの導入(リード)は100文字以上はあった方が見ばえがいいので、あと一文足してみてくださいね♡

まほろさんが紹介されている3つのアイデアも、小見出しとして文末がそろってて、めっちゃいいですね✨ こういう細部に気を使ってくださるライターさんはとっても貴重です(*^-^*)

<h3>パパや家族へ協力をお願いする

家事や育児の分担をお願いして、積極的にサポートを求めましょう。
赤ちゃんの夜泣きの対応を引き受けてもらったり、休日の家事を任せたりとパパが協力できる体制づくりはとても大切です。両親や兄弟姉妹が頼れる状況にある場合は、赤ちゃんを短時間みてもらうのもいいですね。
大切なのは相手とのコミュニケーションを惜しまず、お互いの気持ちを理解しあうことです。感謝の気持ちを忘れず、相手の負担になりすぎないよう配慮しましょう。

小見出し1

この項目ね、ちょっと注意が必要です。まほろさんの元原稿に問題があるわけではなくて、「パパ」は当事者じゃないの?というツッコミが読み手から入る可能性があるからです。このあたりは、掲載先のWEBサイトのコンセプトにも関わりますので、お仕事としてライティングされる際は、クライアントと相談して進めてくださいね♡ 

<h3>家事代行サービスを受ける

産後は家事と育児で忙しく、心身ともに疲れてしまいますよね。そんな時は、家事代行サービスや地域の支援サービスを利用してみてください。
費用はかかりますが、自分の時間を持つことができます。赤ちゃんのお世話にも穏やかな気持ちで向き合えるでしょう。
家事代行サービスや地域の支援サービスは、お住まいの自治体の窓口やホームページで調べられます。

小見出し2

これすっごくいいですよね!まだまだ外部サービスを受けることに抵抗ある人も多いので、提案してあげるって素敵だなと思いました✨ 費用面で思い出したのですが、お勤め先によっては福利厚生のひとつとして託児サービスや家事代行サービスの補助が受けられたりしますので、そういうことに触れるのも情報としては有益かなって思います。けっこう利用してない人多いんですよね……。

<h3>信頼できる人や専門機関へ相談する

産後のストレスは一人で抱え込まず、周りの人への相談が大切です。
話しやすい人に、あなたの思いを打ち明けてみましょう。
 ・パパ
 ・家族
 ・友人、ママ友
 ・助産師
 ・保健師
 ・自治体の子育て相談センター
 ・産婦人科
健康チェックや育児相談、産後マッサージなどの地域の産後ケア事業も積極的に利用してください。自治体や医療機関によって受けられるサービスには違いがありますが、子育ての悩み解消にとても役立つはずです。

小見出し3

とってもいいですね~!ガチのガチで悩んでいると、相談するということも思いつかず悩みを抱えこんでしまうものです。相談していいんだよ、話してみてね、って文字でも改めて伝えるの大事ですよね✨

h3のあとの導入(リード)が短めなので、あと一文足して100文字以上にしてみてくださいね。そして、これは「見やすさ」と「わたしの好み」からの言及なのですが、箇条書きでピックアップされている「数」が多いのです。少し絞ってみるといいかなと思います。たとえば、相談相手として、パパ家族友人ママ友は、想定内なので思いきって箇条書きから省いて、その直前の地の文に入れ込んでしまうという方法もおすすめです☆

すると、助産師、保健師、自治体の子育て相談センター、産婦人科とすっきりしますよね♪ あとはできたら「小児科」も加えてみてはいかがでしょうか? かかりつけの小児科はとっても心強い相談相手ですから♡

4段落目(大見出し4つ目)

いよいよ最後の段落ですね! 記事をまとめて着地に向かいます。まずは大見出しから。

元原稿の大見出しは「ママの睡眠不足が解消されると、家庭が明るくなる」でした。ママたちの輝く笑顔のためにライティングされているまほろさんの思いが伝わってきてとっても素敵♡ 

それでね、これでも特に問題ないのですが、ちょっとした言い回しのテクニックをお話ししますね。「~~だと、~~」は前半が”条件”のように聞こえてしまうこともあります。何かに追い詰められている人は、このような条件付きの文章に敏感に反応したりするものです。たとえば、「上手くいかないのは私のせいなの!?」というように……。誰かを責める意図はなくても、それくらいつらい状況の人も記事を目にする可能性があると意識するって大事かなってわたしは思います。そういう誤解や誤読を避けるために、ここでは「産後ママの笑顔は睡眠不足の解消が鍵」などはいかがでしょうか。

本当は「カギ」ってしたいけど、記者ハンドブックでは「鍵」なんですよね……! ああ、本当にこういうとき悩ましいですよねっ。

<h3>ママの睡眠不足が解消されると、家庭が明るくなる

産後の睡眠不足は、どんなママも一度は通るとされる道です。しかし睡眠不足を放っておくと体調を崩したりイライラしたりと、心身に悪影響を起こす可能性があります。
しかし、あまり心配しすぎなくても大丈夫です。明けない夜がないように、辛い睡眠不足の時期にも必ず終わりがきます。ゆっくりと、ママのペースで睡眠不足と向き合っていきましょう。
明るい家庭を作るために、ママの睡眠はとても大切です。睡眠不足を完全になくすことは難しくても、昼寝やサポートを取り入れママの時間を確保するようにしてください。
かわいい赤ちゃんとの生活はまだ始まったばかりです。少しでも笑顔で赤ちゃんと過ごせる時間が増えることを願っています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

うんうん、とってもいい流れだと思います♡ ここも、先述のとおり、パラグラフにわけてみてくださいね。その際、産後の睡眠不足は誰もが経験する→永遠に続くわけではない→落ち着くまでは周囲のサポートを得ながら乗り切る→ポジティブメッセージ、こういうステップを意識しながら文のまとまりを作りましょう☆

あとがき

さあ、あとがきです。なぜわたしが公開添削をnote記事にしようと思ったか、お話ささていただいて、この記事のまとめとしたいなー、と。

18年前、わたしはまったくの未経験からいきなりフリーライターになると決めて勝手になりました。フリーライターは名乗るのは自由ですが、仕事を見つけたり、稼ぎ続けたりって、けっこう大変です。

誰も頼れる人がいないなか、クライアントから全ボツをくらい「どこがダメなのか教えてください」とお願いしたら、「こちらは仕事として依頼したんですから指導なんてしませんよ。使える原稿を一発で出してください。迷惑です」とキッパリ言われ、(家に帰って)大泣きしながらもその通りだって分かってるからそんな自分がくやしくてくやしくて。

ライティングに関する本を読んだり、お手本にしたい記事を写経したり、自分なりに努力しながらここまできました。そんなわたしが、駆け出しライターの頃にいつも思っていたこと。それは「原稿の手直しされた部分について、丁寧な説明が聞いてみたい」でした。フィードバック(業務連絡)以上の詳しい説明を聞いてみたかったのです。

本で読んだり、セミナーで学んだりするだけでは、ちょっと分かりづらいところに、もっと具体的でもっと役に立つ、アドバイスを……!

今わたしが一緒に仕事させていただいているライターさん達には、可能な限り丁寧にフィードバックさせていただいています。でも、2か月前にnoteを始めてみて、ライティングのことを学びたいWEBライターさんが意外なほど多いんだな、って知ったんです。だとしたら、こういう記事を書いたら、参考にしてもらえるんじゃないかなって。

わたしのわがままを許してくださったまほろさん、本当にありがとうございます。今回添削させていただきながら、改めてまほろさんのライターとしての魅力は共感力の高さにあると痛感しました♡

医療介護のジャンルで、今後ご活躍なさるだろうなって。ライターとしての強みにこれまでのキャリアがいかされる、ともいえますし、これまでのキャリアがまほろさんらしさを形作ってきたともいえると思いました。きっとそれらは、両輪となってこれからもまほろさんを支えてくれるものでしょう。

副業でライターを始める人が増えている今、WEBでノウハウが得られる今、そんな今だからこそ、このライブ感あるライティング指南が少しでも皆さんのお役に立てましたら幸いです。

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