疑い

全て信用出来なかった。今日は何してるよ、とかいう些細な報告も、浅い愛の言葉も、違うよって否定してくれた事も、全て疑ってしまうんだよ。信用が無くなる瞬間って一気に真っ白になって、もう何も考えられなくなって、気付けば涙が頬を伝っているんだよね。本当は全て受け止めて信じてあげたかった。ただの外出だって、それだけなのに快く送り出せるくらいの余裕が欲しかった。それだけで今よりも遥かに生きやすいし、相手だって不快にならずに済むっていうのに、逆にどうしたら信用出来るようなるんでしょうね。どうせ嘘だと分かっている。知りたくもない真実が知りたくて、うずうずして、ただ涙を流している。今日だって。私のことを安心させてくれよ。君も、そうじゃないのか。君も私を安心して、安心して眠っていいよって、寝かしつけてくれないのか。何時になったら私は「君だけは大丈夫」って、そんな風に信用して、愛を信じることが出来るようになるのだろう。全て嘘で出来ているんだよ。嘘だって分かりきっているのに、半分くらい信用したいと思ってしまっている自分もいるから、5パーセントの期待を込めて君に質問を投げかけているんだよ。だからどうか、私の期待する、私のための回答をして。俺だけは安心できる存在だからね、大丈夫だよって。言葉だけじゃなく、優しく抱きしめて、そのまま壊して欲しかった。君の全てが、いや、君の全てを、私が、壊したかったんだよね。君のことを傷付けるのなんて私だけで充分でしょう。

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