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読書感想文:鎌倉うずまき案内所

鎌倉出身の友人に

「鎌倉はね、
ふと気づくと異世界にいるのが不思議ではないような気がする街なの。」

と何度となく聞いたことがあります。

その友人に勧められたのが、『鎌倉うずまき案内所』です。

平成の30年間を6年ごとに区切って短編を連ねる本作。

悩みで身動きがとれなくなった人達が、
ふと気づくと鎌倉の異世界にいます。

平成が終わる2019年から物語は始まり
時代を遡っていく形式ですが、
読み進めるごとに人も場所もぐるぐると繋がっていきます。

そして、
最後まで読むと『あっ‼️』という仕掛けが…。

何より楽しいのが、
平成に起こった歴史や文化を上手く描写していて、
読者も自身の生きてきた時間を思い起こしながら読み進められることです。

始めから終わりまで、一冊、まるっと楽しい‼️

作品では、『うずまき』がテーマなので、
悩みがぐるぐる、
時代もぐるぐる、
ご縁もぐるぐるとまわります。

青山さんらしい心温まる作品が
ぐるぐるまわって、
前から読んでも後ろから読んでも繋がっていく設定がお見事‼️

これからは、
悩んで身動きが取れなくなっても
『ナイス。うずまき』と思い直し、
渦巻きによってパワーが生まれることを思い出したいと思いました。

一話読み進めるごとに、
前に戻ったりお目当ての人物が登場する場所を探したり、
普段の読書にプラスαの楽しみがついていた読書体験でした。

勧めてくれた友人に感謝です。

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まっちい
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