自分勝手に死ぬな、自分勝手に生きろ
妹と私
私は三姉妹だが、妹とは感覚が似ている部分が多くて、好きな漫画や映画やゲームを今でも一緒に楽しんだりする。
そして、大人になってから私が死にたいという気持ちを理解してくれたのも妹だった。
ただ、妹と私は、気持ちの向かう方向性が違う。
私は内側に、妹は外側に向かう。
人は、エネルギーの発散の仕方で行動が変わる。内に向き過ぎると自分を責めるし、外に向いているとアクティブだったり、問題を抱えている場合は非行に走ったりすることもある。
そして、その通り私は希死念慮に苦しむことになり、妹は居場所のない実家を飛び出して高校生くらいから家に帰って来なくなった。
その時も、探し回ったのは親ではなくて私と姉だった。
自分勝手に生きればいい
私のことをいつも「このメンヘラが。」と茶化しながらも、実は一番私の心配をしてくれている妹が言った。
「自分勝手に死なないで。
自分勝手に生きて。
何も楽しくない気持ちもわかる。
死にたい気持ちもわかる。でも私は生きてる。
それはmacaronが生きてるからっていうのがある。なんでかわからないけど。
私の中であなたの存在は一番大きいの。
私のことを一番理解してくれてる人だから。」
妹のことはいつも心配で大事に思っていたけど、妹もそう思ってくれていることを、初めて知った。
妹の強さ
妹は、家の宗教にほとんど関らず、信じず、ひたすら我が道を貫いた。
「地獄に堕ちる」「親不孝者」と言われ続けた。
それなのに、自分自身の力だけで人生を切り拓いてきた妹は本当に強いと思う。
多分あの家の中で一番まともだった人間は妹だったんだ。
妹の生き方が認められていたら、子どもだった頃の私たちはどんなに楽に生きられただろうか。
「あなたは素晴らしい人だよ。人の気持ちがわかる優しい人。一番死んで欲しくない人なの。」
その言葉は、全てを経験してわかっているから出てくる優しさだと思った。
苦しさや辛さを知っているからこそ持てる優しい強さ。
それを素直に相手に伝えられる強さ。
ああ、あなたはいつも私を救ってくれるんだね。こうやって。
私もあなたに同じことを思ってるんだよ。
あなたは一番人の気持ちがわかる優しい人。
強くて、頑張り屋さんで、でも本当は泣き虫で。
私の大切な妹。
どうかどうか、あなたがいつも幸せでありますように。