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【沖縄の知恵】水上店舗
壮絶な沖縄戦の後、真っ先に市民が生活を取り戻していった場所“国際通り”。
“奇跡の1マイル”と呼ばれるこの道は、戦争を生き抜いた方々がたくましく再生していった場所なのです。
国際通りにあるドン・キホーテから一本入ると市場本通りに繋がります。牧志公設市場がある道です。
両サイドには、お土産屋や宝石店、コンビニなどなど数々のお店がひしめいています。
実はこの市場本通り、右に左にと結構くねっているのです。
冒頭の写真は市場本通りにかかっているアーケードを上から写したものです。右から左へカーブしてるでしょう?
那覇を訪れることがありましたら、観察してみて下さい。くねくねっと曲がっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1702133431828-EGPCHSHSS6.jpg?width=1200)
なぜこんなにくねっているのか。
なんと、市場本通りの左手側にある店舗の下をガーブ川という川が流れておりまして。
浮島ブルーイングや外間製菓所、古書店のウララさん、ご存知の方いらっしゃるかもしれませんね。
あれらの店舗は、ぜ〜んぶ川の上にあるのです。
驚きじゃないですか?
川の形に沿って建物を立てているので蛇行しているのだそうです。ちなみに、川の上に建つ店舗ということで水上店舗と呼ばれています。
![](https://assets.st-note.com/img/1702123394897-tP2AINjrED.jpg?width=1200)
その昔、国際通りの辺りは湿地帯でした。
台風や大雨の度にガーブ川は氾濫し、商売をしている人々の悩みのタネだったそうです。
そこで打たれた対策が、川にU字型のコンクリートを入れて溢れないようにさせちゃいましょう作戦でした。
更に更に、その上に建物を建てて商売してしまいましょう!これが水上店舗の始まりです。
東京にも同じく川を塞いで、その上を散歩道にしている所があります。この様に、川を塞いで街づくりをしている所は多くあるのだそうですが、建物を建てて商売までしちゃっている場所は那覇の水上店舗くらいなのだそうです。
沖縄のたくましさ、生き抜く知恵を感じます。
川の流れを重視して建物を建てているあたりにも県民性を感じてしまいます。
力の強いものに逆らわず、最大限にできる事をして生きる。正に沖縄が辿ってきた歴史と共通しています。
土産物屋が並び、観光客で溢れかえるこの界隈ですが、注意して見てみると戦後の復興をつくり上げてきた名残が今も息づいています。
沖縄の知恵とたくましさを感じることができますよ。