次のビジネスなの? マカピーの日々 #1346
マカピーです。
レストランに5人の中華系の客が来ていました。
そしてその丸いテーブルにはハナさんが加わっていて、手招きしてマカピーにそこに加わるよう言いました。
隣のテーブルから椅子を一脚を引き寄せ、マカピーも6人のグループを見ると皆さんはどう見ても結構な年配でした。
ただハナさん横の女性だけがちょっと他の方より若そうで、盛んにハナさんに熱心に説明をしていました。
マカピーはテーブルの上のパンフレットといくつかの化粧箱がありました。
どうやら滋養強壮に効くサプルメントのセールスだと分かりました。
「辞めておいた方が良いよ」マカピーはお客さんが帰ったらハナさんにそういうつもりでした。
ところがマカピーの思惑とは裏腹に、ハナさんはこのサプルメントにかなり乗り気なのです。
ヤレヤレ
セールスレディーのシャロンは滑らかな口調で話を続けていましたが、マカピーを見て「男性用はこちらの黒い箱で、女性用はそちらのピンクの箱になります」と教えてくれました。
他の4名(男性3名、女性1名)はウンウンとうなずきながら「自分たちも毎日これ飲んで元気だ」と賛同するのでした。
え、そもそもこの人たち何なの?
後で分かるのですが、糖尿病が悪化していたジョンとエリックはこのサプルメントで良くなったと言うのでした。
一番の年配者で白髪のコンさんは「ボクは隣の町で仕事してるんだけどこれ飲んでから調子がいいんだ」
ハナさんが気に入ったのは、その成分が植物由来なので普段からあまり化学的な薬を使いたがらないからのようでした。
しかし、これは薬でなくサプルメントです。
それでも糖尿病だけでなく前立腺肥大による頻尿などにも効くそうです。
ハナさんは親戚関係の男性にそうした問題を抱えている事から、いろいろ処方したりしてのですが、内容を見て「これなら行けそう」と思ったのだそうです。
そもそもどうしてサプルメントを扱う話になったのかというと、ハナさんがかつて隣町(250㎞離れています)に暮らしていた頃にサプルメント販売を地元のディストリビューターとやっていたのだそうです。
2歳児のアジズを抱えたシングルマザーのハナさんは、父親に頼らずとも何とか生活することに腐心してたそうです。
もっとも医師の免許があるので薬剤を取り扱う事は出来たのですが、ある医師の学会に参加するとそこで彼女の窮状を知った別の医師がサプルメント販売をするオスマンを紹介したのでした。
オスマンは話術もあるまじめな性格でしたが、医師の背景がありませんでした。
そこでハナさんがサプルメント販売に同行して、商品の効果や購買する人の症状などを聞き説明するので信用度が増し、かなり稼ぐことが出来生活が安定したのだそうです。
しかも今回の中華系5人組の中の最年長者であるコンさんはハナさんの顧客だった方だったのです!
最初、ハナさんは店に入って来てコンさんがジロジロ見るのが気になったそうです。
そこでハナさんは彼らのテーブルに行き白髪男性に「どこかでお会いしましたっけ?」と尋ねました。
「やっぱりハナだ!ここに来てアナタに似ている人がいるものだと思いきっと妹か誰かと思ったけど本人だった!ボクだよキミの『愛人』だよ」
「あー!コンさんだ。再会できてうれしいです。私あれから半島マレーシア側で働いていたんです。ところで今回はどうしてこちらに?」
コンさんはこのサプルメントの会社の地域責任者であるシャロンを紹介したのでした。
ハナさんはシャロンからの説明を受けて「自分も販売してましたから要領は分かりました。扱っているサプルメントの質も良いですし、実はこれを届けたいと思っている親戚もいます」
「ですから、私が代表としてここの地域で商品を扱います!」
オイオイ、勝手に話が進んでるぞ!
はてさて、これからどうなるんでしょう?
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。世の中には不思議な出会いがあるものです!