英語と私。英語を話せるようになるまで
記事を開いてくださりありがとうございます。多国籍チームでデータサイエンティストとして働いている31歳です。
私は生まれてこのかた30歳になるまで英語とは無縁の生活をしており、英語で話せないどころか、意図して遠ざけてすらいました。しかし、あるきっかけから1年間英会話の練習※をして、話せるようになり、英語面接を経て転職し、現在に至ります。
※座学の勉強とは違う感覚なので、敢えて練習と表現しています。
今日、職場で英語で会議をしていて「数年前まではこんな光景夢にも思ってなかった」ことを思い出して、少し自慢したくなり筆を手に取りました。
というのは動機の半分で、もう半分は「正しい努力を継続すれば話せるようになる」ということを知ってもらい、英語を話す楽しさや、世界の広がりを感じてもえたら嬉しいと思っています。
小学校
私はとある田舎の大家族に生まれ育ちました。最初に英語に出会った記憶があるのは、小学生の高学年頃に遡ります。海外の先生が週に1度クラスに来て、「はーわーゆー?」、「あいむ、ふぁんたーすてぃっく」といった簡単なやり取りをしていた気がします。記憶に残っているのは、先生がその後、麻薬所持で逮捕されて、新聞記事に載ったからです。英語については、「日本語とは違う変な話し方するなぁー」、というくらいの認識でした。英語が変だと感じたのは、先生がお薬でラリっていたのこともあるかもしれません。
中学校
中学校から本格的な英語の授業が始まります。当時は教科書の音読やリスニングが大嫌いでした。理由は分かりませんが、耳心地が悪いものを強制的に聞かされたり話させられる感覚が嫌だったのかもしれません。塾にも通っておらず、中学校の英語の記憶はそれだけです。記憶力は良い方でしたので、テストの点は平均より少し上くらいだっと思います。そんなことよりも中学校から始めた部活動に夢中でした。
高校
高校生になっても、相変わらず部活動にはまっていました。英語への関心については、小さな変化がありました。数学が好きな私にとって、高校英語で習う仮定法過去や大過去といった複雑な文法は暗号のようで、少しだけ好きになりました。それでも、授業中に教科書を音読させられるのは相変わらず嫌いでした。センター試験は文法問題は高得点、リーディングはまあまあ高得点、リスニングは残念な感じだったと思います。
大学
大学では理系専攻でしたので、論文を読んだり、論文を書くために読み書きのための英語が必要になりましたが、大した勉強はしていませんでした。就活のために受けたTOEICは600点くらいだったと思います。就活に関しては少しだけ意識高い系だったので、この頃から英語できる勢に対する劣等感が芽生えていたように思います。
1社目:前々職
数学が好きなクセに、意識高い系を拗らせてしまい、新卒では文系就職しました。ホントに意識だけは高く、「海外留学して一発当てたいなぁ」などと漠然と考えており、入社後しばらくしてオンライン英会話を始めました。確かレアジョブだったか格安系のプラットフォームで3か月ほどやりましたが、大して上手くもならず、レッスンが苦痛に感じたたため解約してしまいました。その頃、社内昇格のためにTOEICが必要だということが分かり、英会話とは別に2ヶ月ほど必死に勉強しました。結果は800点届かず。。「もう英語が必要な世界には関わらんどこー」と心に誓いました。
2社目:前職
世界に羽ばたくことは難しそうなので、「得意な数学を生かしてデータサイエンティストになってやろう!」と思い、未経験で日系大企業に転職しました。しかし色々ありまして、順風満帆とは行かず、転職が頭をよぎるようになりました。そんなさなか、歴史的な円安に見舞われます。また、同時期にTOEIC S&Wを受ける機会がありました。これは良く知られたリスニングとリーディングからなるTOEICとは異なり、スピーキングとライティングを評価するものです。結果は220/400。点数自体あまり良くないのですが、受けてる最中に「こんな簡単なことも言えないのか。これはダメだな」と感じるのが辛かったです。
「日本ヤバイなぁ」という危機意識と、「自分の英語ヤバイなぁ」という現実を突きつけられ、「自分の英語力だと日本が終わったら一緒に終わるなぁ」、「せめて海外の人と働けるレベルの英語を身に付けなければ!」と思い至りました。30歳のことです。
そこから話すことに焦点を当てて1年間ほど英会話の練習を重ねました。過去の失敗からオンライン英会話は補助的な位置付けとして、素振りや基礎練習をするかの如く、発音を改善したり、フレーズをテンポ良く言えるように練習したりを繰り返していました。
練習スタイルには向き不向きがあるのかもしれませんが、私には「基礎練習は必要なものである」と腹を括ったことが良かったと感じています。腹を括ったと書きましたが、ただ決意したというよりは、ある程度英語学習法を調べてみて、腹落ちした感覚です。
焦らず基礎練習を繰り返していくうちに、少しずつ発音が改善され、言いたいフレーズに幅が出てくることが体感できるようになり、それが嬉しくて練習が継続する正のループが回るようになりました。
昔は音読が大嫌いだったのに、今ではそれっぽく発音できるのが楽しくて音読が苦ではなくなりました。また、意識しなくてと一定のクオリティで発音できるようになると、言いたいことに集中できるようになり、話せる感覚や自信が付いたように思います。
結果的に転職活動では無事に英語面接をパスし、さほど対策していなかったTOEICに関してもS&Wは350/400, L&Rは910/990まで改善しました。
3社目:現職
晴れて多国籍の環境に転職して、日々英語で読み書きし、口頭でのコミュニケーションをしています。入社当初は同僚が何を言っているのか全く理解できず苦しみましたが、後にそれは、英語力の不足というよりも、業務知見の不足(つまり文脈の理解が不足している)、アクセントへの慣れなさから来るものであることが分かりました。あと、分からなければ普通に確認すれば大丈夫です。今は拙い英語ですがコミュニケーションできるようになりました。
英語を話せるようになって良かったとこと
その1:自分の変化が楽しい
もともとの英語力がクソザコでしたので、転職するまでの1年間でみるみる自分が変わっていくのがとても嬉しかったです。中学で始めたスポーツが徐々に上達するような、そんな新鮮な気持ちをまだ味わえることに驚きもありました。
その2:海外の人とのコミュニケーション
また、ありふれた話かもしれませんが、海外の方とのコミュニケーション機会が増え、その密度が濃くなったことも、英語が話せる醍醐味だと思います。日本と全く違う文化や、宗教、経済環境で育った方と話し、意見交換することはとても新鮮ですし、日本人の中で自分が多少変わっていることもあまり気にならなくなりました。もちろん、こういったバックグラウンドの違いからコミュニケーションでの失敗もありますが、(日本経済が崩壊したらいずれ通る道なのだから)今のうちに学べて良かったと思えます。
その3:金銭的な恩恵
昨今、特にエンジニア系の職種ですと、英語が年収アップにつながることがあります。幸いにも、私も今回の転職で年収を上げることができました。以前は狭くてボロいアパートに住んでいましたが、転職して住環境が改善したことは私達家族にとって非常に大きな恩恵でした。今後もこうした状態が続くかは分かりませんが、武器は多いに越したことはなく、1年間かけて英語に時間を投資した甲斐があったと感じます。
最後に
こんな自分語りに最後までお付き合い頂きありがとうございました。この記事でお伝えしたかったことは「過去はどうであれ、正しい方法で練習し、十分な量の時間を割けば、必ず英語は話せるようになるということ」です。
過去に挫折された方はそれだけ「どういう状態だったらうまくいかないのか」を身をもって理解していると言えます。過去に失敗したから今回も失敗するのではなく、過去に失敗したからこそ今回成功する可能性が高まるのだと思います。
ここまで読んでくださった方ならモチベーションは十分あるはずで、あとは行動あるのみです!熱いうちに練習の戦略を練って実行しましょう!そして英語で新しい世界を切り開きましょう!!