「運動しないで痩せることはできますか?」の答えとは?
「運動好きじゃないから、運動しないで痩せる方法ってありますか?」
ダイエット指導という仕事をしているとよく聞かれる質問です。
私は「運動しないで痩せることができるか?」という質問にはこのように答えています。
「痩せる(体重を落とす)ことはできます。ただ引き締まった良い体型を作ることは出来ません。なぜなら引き締まった体型には鍛えた筋肉が必要だからです」
実際に運動しないで痩せることができるかと言えば、痩せることはできます。ダイエットで最も重要なのはあくまで食事です。食生活をしっかり管理すれば体重は必ず落ちます。しかし引き締まった綺麗な体型を作ることはできません。
また運動しないダイエットには多くの欠点があります。
運動をしないダイエットの欠点
引き締まった体型にならない
必要以上に筋肉量を減らしてしまう恐れがある
ダイエット中の食事制限がよりキツくなる
ダイエット後の食事制限がキツくなる
引き締まった体型にならない
引き締まった体型を作るためには単に脂肪を減らして痩せるだけでは不可能です。筋肉を鍛えて筋肉量を増やすことが必要です。
脂肪を減らしても筋肉が少なければ引き締まった体型ではなく「貧相、貧弱な体型」といったものになってしまいます。仮に体重が痩せても筋肉量が少なければ、いわゆる隠れ肥満という状態になってしまいます。
※隠れ肥満
脂肪量に対して筋肉量の方が少ない状態。BMIが適正もしくは低いのに体脂肪率は高いことが特徴。
必要以上に筋肉量を減らしてしまう恐れがある
食事制限だけのダイエットは筋肉も大きく減らしてしまいます。筋肉量を維持するためには筋肉に刺激を与える運動をしないといけません。
特にダイエット中は普段より食事制限により消費カロリーが減るので、より筋肉量が減りやすい状態にあります。
ダイエット中でも適切なタンパク質量を摂取すること、筋トレをして筋肉に刺激を与えることが筋肉量を減らさないために必要なことです。
また筋肉量が減れば痩せた後に大幅に基礎代謝を下げることになってしまい、以前より太りやすい状態にもなってしまいます。
ダイエット中の食事制限がキツくなる
例えば1週間あたりの消費カロリーと摂取カロリーの差額を1500キロカロリー作るとします。これを食事だけで作るのと、運動を併用して作るのでは、食事量の制限が全然変わります。
また食事量の制限がキツいほどダイエットを挫折しやすく、またリバウンドのリスクも高くなります。
ダイエット後の食事制限がキツくなる
食事だけのダイエットでは筋肉量が増えることはありません。なので痩せたとしてもダイエット後の食事量はかなり制限を強いられます。そうしないとあっという間に体重は戻ってしまいます。
運動をする、しないの違いとは
運動をするダイエットは体重を落とすだけでなく形を変えるダイエットです。大きい丸い物体を小さくしながら「この部分は湾曲に、ここは長細く」など形を変えるように彫刻していく作業です。
対して運動をしないダイエットは単に大きい丸い物体を小さい丸い物体に変える作業です。丸い形はそのままということです。
まとめ
今回は運動をするダイエットとしないダイエットの違いを解説しました。運動指導者の立場としては、絶対に運動を入れた方が良いと思いますが、正直メリットデメリットがあるので、どちらが正しいというのは一概に言えません。
ただそれぞれの特徴や違いをしっかり理解した上で、どういうダイエットをするのかが大切です。