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【学級通信1】

お花を置きました!

 お久しぶりです。2回目の登校ですね。体調は万全ですか?入学したのになかなか会えなくて残念ですが、世の中の流れを考えると仕方のないことなのかもしれません。連日報道されていますが、コロナウィルスの感染者が日に日に増しているのが現状です。いつ感染てもおかしくない状況になってきていると思います。みなさんも不要不急の外出は控えてくださいね。STAY HOMEですよ。
 さて、学校がなかなか再開されないので、教室もまだ何もされていない状況ですが、あまりにも色がないということで、入学式に式場に並べていただいていた花を置きました!美しい。素敵です。休校中はこの子と二人です。皆さんが毎日学校へ登校してくれる日をお花とともに楽しみに待ちたいと思います。何とかきれいに花が咲いている期間に学校が再開されることを願って…。

入学式の姿

先週入学式がありました。皆さんの堂々とした姿はとても立派でした。返事も素晴らしかったです。新入生代表のあいさつも素晴らしかったです。一つ「私と隣の学級の先生激似事件」はご愛敬。もう少し丁寧に伝えていればと反省しています。そんなこともありましたが、この学年での初めての取り組みは大成功だったと思います。
 制服を着て中学校に初めて来たあの瞬間、学年フロアまで上がって学年の先生と初めて会ったあの瞬間、式場に入っていくあの瞬間、大きな声で返事をしたあの瞬間、いろいろな初めての瞬間がありましたが、その時みなさんは何を感じましたか?初めて感じたその感覚は皆さんの大切な宝物となります。大切にしてください。
 室町時代、足利義満の援助を受けて「能」に取り組んだことで有名な世阿弥。知っていますか?歴史の教科書にも載っていますので、よかったら見てみてください。そんな有名な世阿弥が「初心」について有名な言葉を残しています。
「初心忘るべからず」
 聞いたことある人も多いのではないでしょうか。今では「物事を始めたころの新鮮さを忘れるな」というような意味合いでよく使われます。今回の内容もその意味合いでとらえて伝えています。人は年が経つにつれて初めて感じた気持ちや感覚を忘れてしまい、横柄な態度や気の抜けた行動をとってしまったりするものです。私もその経験者です。でもそれは成長の足を引っ張ってしまいます。その人にとってマイナスになってしまいます。だからこそ、入学式で感じた感覚を大切にしてください。絶対に忘れないでください。
 ちなみに、世阿弥が伝えたかったこの言葉「初心忘るべからず」の正確なニュアンスは「若いころの未熟な芸や、年齢ごとの芸の初めての境地を忘れるな」ということだったらしいです。
 「初心」は芸の未熟さそのものを表現していて、過去の未熟さを心に刻むことで、「今がそのころから、どれくらい上達したのか」の物差しにしなさいということを表現したかったみたいです。未熟だったころの自分から目をそらさずに、しっかりと見据えることの大切さを伝えたかったんだと思います。
この世阿弥の境地に立つにはまずは挑戦することが大切です。何かに挑戦することで、自分の未熟さを痛感する瞬間に出会います。誰しもが通る道です。それを感じてこそ、世阿弥の考える「初心忘るべからず」を理解することができるのではないでしょうか。
 また、同じようなことを詩人のジョージ・サンタヤーナさんも言っています。

過去を思い起こし得ないものは、過去を繰り返すように運命づけられている。

 言い方や伝え方は異なりますが、伝えたい内容は同じだと思います。やはり初めに感じた気持ちや感覚は自分にとってとても大切なもので、いつまでもその感覚を忘れてはいけないという先人の教えです。とても大切なことなので、今スタートを切ったみなさんは卒業までしっかりと胸にしまっておいてください。そして挑戦すること。成長するためには挑戦し続ける必要があると思います。何事にもまずはやってみる!その気持ちをしっかり持つようにしてみてください!
 話は変わりますが、今大学生の2人に1人が本を読まないというような状況になっているといわれています。大学生がその状況で、じゃあ中学生はどうなんだろう?おそらく中学生はもっと本と触れ合う機会は少なくなっているのではないかと私は思っています。携帯電話などの普及で便利な世の中になった半面、弊害も出ているんだと思います。だから今、学級通信を書きながら「絶対にここまで読むのは大変だろうな」と思って書いています。私が中学1年生であれば、きっとここまで読んでいないです。途中で読むのをやめてしまっていると思います。ここまで読むことができた人はまず一つ挑戦できたのではないでしょうか。読むことができた人、できなかった人、それぞれいてると思いますが、この文章を読んで感じた気持ちを大切にしてください。その気持ちはマイナスの感情でも全然大丈夫です。(しんどかった。とか何書いているかわからない。など)そしてこれからたくさんの文字に触れる機会があると思います。その機会を経験して、1年後、2年生へ進級する時にもう一度この学級通信を読んでみてください。今回感じた気持ちよりもきっと成長していると思います。その時に「初心忘るべからず」を思い出してください。未熟だったと感じることができ、その自分から目をそらさずに次へ進むことができれば、世阿弥の伝えたかったことが理解できるかもしれませんね。こんなことを書いていますが、私もまだまだ世阿弥の境地には立っていない未熟者です。この一年、「初心忘るべからず」の気持ちで共に成長していきましょう!
参考文献 和田孫博監修『未来の扉をひらく 偉人のことば』より



初めて旦那さんの学級通信を投稿してみました。これはコロナ禍で入学してきた学年の生徒に向けた通信です。4月にいつも「初心忘るべからず」という言葉を送っているんだとか。あと、ここまで読む挑戦をしたことにたいして注目しています。そんなところに注目されたら、少し読みたくなるなと思わされた通信内容でした。旦那さんも実は仕事してるんですね。

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