飛騨高山を、味わう【後編】
【前編】は、こちらです。
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そのあとは、図書館に行った。
岐阜県は予想以上に大きくて、飛騨高山となると県庁所在地である岐阜市からはだいぶ離れる。高山駅から岐阜駅まで、特急電車で2時間以上かかる。
だから当然、まちのメインとなる図書館は「市立図書館」になるのだが。
西洋の宮殿ですか、ここは?
ひろくて綺麗でかっこよかった。この市立図書館は、明治初期に創立した歴史ある学校の場所にある。
そしてなにより、高山全体に言えることだが「人が少ない」。こんなに空いてる図書館はない。非常に、非常にうらやましいかぎりである。
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そしてそのまま高山城跡に。跡だから現在は石垣のみ。
かつての高山の核となる場所に、いまは「まちの博物館」があった。
そこで僕は、この男を知る。
金森長近。
もともと岐阜の人で、名を可近といった。織田信長にみとめられ、その後、長の一字をたまわり飛騨高山藩初代藩主となる。
以降、豊臣秀吉につかえ、現在の飛騨高山の町並みの基礎をきずいた。関ヶ原の戦いでは東軍に与し、その藩と家格を確立した男である。
千利休が秀吉から切腹させられたとき、嫡男を長近があずかり匿ったという話がある。だから長近は茶の湯の道にも長けている。なにより京の文化を知っている。
そして、長近は京都の伏見で亡くなった。
この切っても切れないつながりが、いまの高山の「京都っぽい雰囲気」を成り立たせているのだと推察する。
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ここから怒涛の食事ラッシュ。
高山ラーメン。醤油ベースに細ちぢれ麺。そこに飛騨牛すじをのせてみる。
飛騨牛やきにく。葉っぱにのせて朴葉味噌と絡めてみる。
せいろそば。やっと飛騨牛ぬきかと思いきや、右奥にちゃっかり潜んでます。
神々しきは、五平餅。お餅だからお腹にたまるし、東海の赤味噌はおいしい。これで200円は贅沢すぎる。
コーヒー氷にホットミルクをそそぐタイプのアイスカフェオレ。
ねこまんじゅう。
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さいごに、泊まったホテルについて。
昨日の記事にも書いたとおり、高山駅から徒歩3分の好立地。荷物をあずけて観光するため、このホテルは大正解。
部屋は、必要十分。大浴場もあるうえに、貸切の家族風呂もプラス2000円で入浴が可能。
正直言って、日本全国あまたある観光地のなかで、また高山を旅したいか、と聞かれたら迷う僕がいる。
ただ、歴史あるし飛騨牛うまいし人が少ないからなにかと安心できる。そう、僕にとっては「住みたいまち」に近いかなとおもった。
つぎは飛騨市も、岐阜市も行ってみたい。