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人生が変わるきっかけになった、あの日。
飲食店で店長をしていた時の話。
当時24歳。
「レジのお金が足りない」
原因を調べたら、従業員がお金を取っていたのが分かった。
正直、頭が真っ白になった。
まさか、自分の店でそんなことが起こるなんて。
信じたくなかった。
でも、現実として、お金は無くなっていた。
従業員に問い詰めると、お金を取ったことを認めた。
理由を聞くと、「生活費が足りなかった」とのことだった。
確かに、当時の時給は決して高いとは言えなかった。
それでも、お金を取るという行為は許されるものではない。
私は、上司にこの件を報告した。
すると、上司はこう言った。
「従業員がお金を取ろうとした時に、店長の顔が浮かばなかったのが残念」
この言葉に、心をグサッと刺された。
と同時に、ハッとさせられた。
言われてみれば、そうかもしれない。
上司に相談する時も、
「お金を取られました。どうしましょう」
という言い方だったと思う。
従業員との間に、信頼関係ができていなかった。
いや、作ろうとしていなかったのかもしれない。
自分では、コミュニケーションを取っていた「つもり」だった。
でもそれは、仕事を教えるだけで、相手に興味を持っていなかった。
相手のことを知ろうとしていなかった。
上司の言葉をきっかけに、従業員一人一人と、密に話す時間を作った。
シフトに入る前に、少しの時間でも、雑談をするように心がけた。
「最近どう?」
「何か困っていることはない?」
そんな風に、相手に興味を持ち、相手のことを知ろうとした。
最初は、戸惑っていた従業員もいたけれど、徐々に心を開いてくれるようになった。
話をしていくうちに、それぞれの個性や悩みが見えてきた。
そして、私自身も、従業員一人ひとりのことを、より深く理解することができた。
その結果、お店の雰囲気がガラッと変わった。
みんな、イキイキと働いてくれるようになった。
笑顔が増え、活気が生まれた。
もちろん、お金を取る人なんていなくなった。
それどころか、
「もっとお店を良くしたい」
「お客様に喜んでもらいたい」
そんな風に言ってくれる従業員も現れた。
みんなで一緒にお店を盛り上げていくのが 本当に楽しかった。
相手に興味を持つことの大切さを 学んだ出来事。
そして、仕事の楽しさを知りはじめた出来事。
あの時、上司にきちんと叱ってもらわなかったら 僕はきっと 何も変わることができなかったと思う。
改めて、その時の上司には感謝しかない。
あの時、きちんと叱ってくれて 本当にありがとうございました。
今日はこれでおしまい。
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