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2023年2月 読書

3,たとえる技術/せきしろ

「たとえる」とは何か。

たとえば驚いた時は
「オダギリジョーが本名と知ったときのように驚いた」
喜びを伝えたい時は
「『この犬、他の人になつくこと滅多にないのよ』と言われたときのように嬉しい」

このように、感情を際立たせる機能をもっている。

また、ありきたりになりがちな表現に、一気に彩りを与える効果もある。

たとえば、アーティストがライブで叫ぶ「盛り上がってますかー! ?」
これも、たとえを使えば無数のバリエーションが生まれる。

「さるかに合戦で飛び出してくる栗のように、盛り上がってますかー?」
「お湯が沸く寸前の電気ケトルの中のように、盛り上がってますかー?」
もしあなたがアーティストの立場になった時のために覚えておいてもらいたい。

ニヤリと笑えて切なくなって、意外と学べる、かもしれない。
個性豊かな言葉の数々を見ているだけで、
発想が飛躍する一冊。

とんでもない本だった。あまりにもつまらなくてビックリしちゃった。Kindle Unlimited漁ってたところこれを見つけた。

タイトルで教本的な物をイメージして数ページ読んだらつまんない例えの羅列しかなかった。意趣返しとしてこの本がいかに面白くなかったかを例えで列挙していくべきなんだろうが、そんな気すらも起きない。

「これはもう、カオスだ。」

やかましいわ。この本を読んで例えは長いとダルいということがよくわかりました。たぶん作者の方は喋り出すタイミングで「ちょっと、ちょっと待って!」みたいな溜め作ってからしょうもないことを言うようなタイプだと思う。

面白いかどうかはともかくとして本1冊分の例えを出せることは凄い。


4,やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。結(2)/渡航

年明け、迎えた新学期。新たに書き始めた日記にでさえ、本当の気持ちを綴ることは難しい。自分のことなのに、気取ってしまったり、なんだかよそよそしかったり。大切な人の気持ちが知りたいくせに、自分のこともままならない。でも、本当は気づいている。距離が縮まれば縮まるほど、確かな想いが、この胸にはあってーー。だから、これは、秘めた本当の気持ちを、言葉にして伝える物語。全世界累計1000万部突破、青春小説の金字塔「俺ガイル」もう一つの物語「結」新章突入!

俺ガイル1巻出てからもう12年ですって。時の流れは早いですね。僕が初めてnoteに書いたのが俺ガイル最終巻の感想だったので感慨深いですね。それももう3年強も前のことだし。読み返したらキモすぎたからすぐ消したわ。

結はまあ由比ヶ浜ルートなんですけど、やめてほしかった。ヒロイン個別で話書くのは"逃げ"じゃん。めちゃめちゃ最終巻読み返したのに公式から供給あると読んじゃうだろ。全クリした後のオープンワールドのゲームでサブイベント消化するとかボスを狩るような何にも繋がらないのに必死でしがみつく虚無さがいいんだよ。ここで終わりって区切りをつけさせてよ。

全然感想書いてなかった。中学生の時に俺ガイル読んでドハマりして今もこうやって読んでるんだから脳のどこか片隅にずっと俺ガイルがあって隙あれば語っちゃうのかもしれない。キッショいな。

正直あんまり覚えてなかったので押し入れに眠ってた前の巻を引っ張り出した。最終巻がやけに厚いと思ったら500ページ強あった。境界線上のホライゾンくらいある。調べたら境界線上のホライゾンは平均で800ページくらいあるらしい。こんなの絶対おかしいよ…

ぼっち・ざ・ろっく!や声優繋がりでスパイファミリーだの時事ネタを入れてきて、あぁ俺ガイルってこんな感じだったな…。この巻からやっと本格的に由比ヶ浜ルートに分岐してきた感じがしますね。

最新刊読んだ勢いのまま過去作とアニメを軽く見返して泣いちゃった。良すぎる以外の言葉を失った。キモすぎる。ていうか刊行ペースが年1だから2027とかに終わると思うんだけど僕はいつまで囚われるの…早めに完結させてね。


5,足跡/KENTA

デビュー20年を経て、新日本プロレスマットで新境地を開拓したKENTA選手の半生を振り返る自伝本。全日本、NOAH、WWE、新日本と国内外の主要団体で山あり谷ありの激動のプロレス人生を歩み、不退転の決意でプロレス道をまい進するKENTA選手が、その覚悟を初めて語った。

普段自伝なんか読まないんだけど面白かった。日本のプロレスは設定に沿うのが強くてあんまり表に出てくることがないんですよね。海外のプロレスラーはラジオなんかで普通に舞台裏語りがちなんですが。聞いちゃうと萎えるから僕は日本式の方がいいや。

動画のちょうど5分くらいから、新日本のトップの選手がメインを制して満員の東京ドームでマイクパフォしてる最中にKENTAが乱入するんですがリアルタイムで見てて「は?」って声が漏れましたね。

口上のこのタイミングで走ればマイクパフォの最後の最後に乱入できると計算していたとかTwitterのDMで殺◯予告がバンバン来たとかそういう話が読めて面白かった。

メタい話をすると会社からの指示と言えばそれまでですが、もちろんやりきったKENTAは素晴らしいと思いますし、日本のマットでこんなにブーイングが聞けることなんて中々ないと思います。

正直なところKENTAは加齢であまり試合で魅せる選手ではなくなりつつありました。参戦すると聞いた当時の期待は外れたと言わざるを得ません。しかし、バックステージのコメントやTwitter上での抗争などリング外での発信で魅せるようになりました。東京ドームの乱入でファンになっちゃった。自伝なんか初めて買ったし。

こっちの動画は観客の様子がよく見れます。43:40くらいから。ブーイングに包まれる中でエンドロールが流れるのがめちゃくちゃ良い。

アメリカの団体に移籍した時にリングネームを骨折(KOSSETSU)にさせられそうになったのが一番笑った。fractureとかbroken boneみたいなリングネームの選手がいたとしてアメリカ人はカッコいいと感じるのかな。不思議ですね。


6,逡巡の二十秒と悔恨の二十年/小林泰三

わたしは20年前の記憶に苛まれ続けていた。
子供の頃のたった20秒の迷いが、川で一緒に遊んでいた幼馴染を見殺しにしたのだ。
当時の「記憶」は次第に「現在」を崩壊させ始め……?(「逡巡の二十秒と悔恨の二十年」)

表題作ほか、食用の人間がいる世界を描く問題作や、落語と都市伝説の有名人たちを掛け合わせたユーモア作、代理出産をめぐる壮大な物語まで――。
ホラー、ミステリ、SFのジャンルを超えて読者を驚愕させてきた著者の、単著未収録作品集!

最初の短編「玩具」から百合屍姦でなんだこれ…。屍姦でもニッチなのにその上百合まで入れてくることある?

侵略の時」が一番好きだったかな。流血鬼と寄生獣を足して割った感じ。あとは「メリイさん」もよかった。都市伝説を落語テイストに落とし込んでいて面白かった。

しつこいスプラッタ表現があるので合わない人は無理だと思います。人間の活け造りとか出てくるしね。藤子先生のSF短編に加虐性を高めたものだと思ってもらえればいいです。鬼畜エロゲとかやる層はハマりそう。鬼畜エロゲやるようなやつはなんでもイケるか。




積ん読を消化する名目でやってるはずなのに、今月8冊くらい買っちゃった。今月読んだ本全部今月買った本だし。気付いたら角川ホラー文庫買ってるしな。無理してでも恋空とか読んでみるか…読むわけねえだろ。

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