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わたしが「Webライター」になれなかった理由。

ギャラ上げネタを書こうとしたけど、書籍を出すとか企画書はこうだとか、すでにいろんな人が書いていたことを知る。あとは、どうやったら思いつきやアイデアを、「企画」にするか、を書こうと思ったのだが、それを書く気力が、今はない。ということで、このネタだ。

テストライティングのテーマに手も足も出ず。

もう、10年以上前のことだ。クラウドワークスに登録し、さて、一度はやってみるかと思い、ある案件に応募した。

選んだ理由は、書いてほしいというジャンルが女性向けも男性向けもあって、男性誌出身のわたしでもできるジャンルがあるなあ、と思ったからだ。しかも、ジャンルは選べるとあった。だが、テストライティングのテーマに、わたしは驚愕した。

「小顔になる方法」


「はあ? 何それ? 骨格は生まれたときに決まってんじゃん!」
せめてわたしが、女性誌をかじったことがあれば、何かしらできただろう。小顔メイク? とか、聞いたことがなかったわけではない。

しかし、わたしの頭は、医者や学者が言いそうな、ごく当たり前の「骨格は何をしたって変わるわけないだろ」説で固まってしまった。
何をどうやって書けばいいのか、さっぱりわからない。

そして、どうしたか。

逃げた。

仕事の提示をされて、できないとも言わず、辞退の連絡もせず、スタコラ逃げたのは後にも先にも、このときだけだ。

「ネットでちゃちゃっと調べてまとめて」ができない

その後、懲りずにどこかのライター募集を見ていたら、それほど知らないジャンルだけど、できなくはないとうテーマで原稿を書いて、というのがあったので、応募してみた。

「ネットでちゃちゃっと調べてまとめてください」

と、担当者は言う。ちゃちゃっとですね。ちゃちゃっと……。
そりゃあ、情報はネットで見つかる。でも、ちゃちゃっと調べて、他のネット記事と差別化された記事が、書けない。また、どう調べても、理解できない部分があった。他のサイトも、そのへんはうまくスルーして書いている。

あ、これ、無理だわ、わたし。

このテーマで、ネットで調べて5000字なんて書けないわ。

だから、担当者に許可を取った上で、その記事のテーマとなっている官公庁に電話して取材。

そうしてやっと、書くことができた。
「取材までしていただいて……」
と、担当者は言っていた。みんな取材しないで書いてるのー???

「わたしはネットでちゃちゃっと調べて書くことができないんだな」
ということがわかった。

そういうスキルがあったら、Webライターさんの仲間入りをして、今のわたしのように、足が悪くても障害者になっても、何か書いてお金をいただくということができただろうに、とつくづく思う。

しばらくして、テストライティング料として3000円が振り込まれていた。
もちろん、その後、依頼はまったくない。

もう「ネットでちゃちゃっと」は受けないつもりが……

もう、この手の仕事はやらない、と思っていたら、2~3年前、以前同じ編集部にいた先輩から仕事の話が来た。

「これと、これと~。6本原稿、書いてくんない? プラス、ビジュアル案も出してね。ネットでちゃちゃっと調べて、まとめるだけでいいから。簡単でしょ?」

来ちゃったよ……。ネットでちゃちゃっと案件が。しかし、ギャラが破格! クラウドワークスでは絶対に見られない額だ。それにつられて、快諾する。しかし……。自分が一番、わかるであろうひとつめの原稿が、ネットでちゃちゃっとでは、書けない。

これは、他とは違う理由があった。いろいろ記事はあったけど、総じてネタが薄い。書いている内容も、わたしでさえ「これは古すぎ!」とわかるものがちらほら。何が正しいのか、わからない。

これはもう、お手上げ。ついでに足も上げたいくらい。

しかし、先輩案件なので逃げる訳にはいかない。だから、

「ビジュアル面を考えても、この道のプロの人に取材&撮影したほうがいいと思うんです~」

と言って取材した。しかし、それでも基礎的なことはわからず、結局、このテーマについて、とてもカンタンに書かれている本を2冊購入し、ようやく理解して原稿が書けた。

なぜ本読めば書けて、ネットでちゃちゃっとで書けないのか

本を2冊読んで書けるのに、なぜネットでちゃちゃっと調べて書けないのだろう。リライトならできるのに。

答えはうっすら、わかっている。それは、

・本当のことを伝えたいから。(特に先輩案件は、間違ってちゃシャレにな
 らない媒体だったから)
・ネット情報をそれほど信じてないから。
・ちゃちゃっと調べる=ある意味パクリになりそうだから。

パクられるのがとっても嫌い。かつてさんざんパクられたから。

Webライターさんの仕事が、全部「ネットでちゃちゃっと」ではないだろう。そう思いたい。

ニューソースがしっかりしているところからネタを見つけて、テーマに合わせて読みやすく書くのは、パクリでもなんでもないしね。

これは棲み分けの問題だ

どっちが良い悪いではなく、Webライターが得意な人は、それで稼げばいい。クラウドワークスにあれだけ仕事があるのだから。Webライターさんを求めるニーズがあれだけあるのだし。

昭和から原稿書いてるわたしのようなライターは、むかしながらのやり方でやればいいのだ。お互い、得意なところでやればいい。Webライターさんは、副業としてやっている人が多いようだし、パクってもパクリじゃないと思える文章が書けるのは、特技とも言える。

わたしは、もうWebライターさん向けのライティングはしないだろう。
だって、できないから。そういうスキルは持ってない。

余談ですが、企画、無事に通りました!

企画が通らなかったら、ここで書こうかなと、noteを始めたきっかけになった企画も、無事に某誌に通った。よかった!

効率は悪いかもしれないけど、わたしはもう、自分が書きたいことだけ企画にして、通ったら原稿を書く。署名記事なのは当たり前。月1、2回くらいがちょうどいい。

そのくらいのんびりでいいかなー? と思う、今日このごろ。足のこともあるし、いつまでライター、できるかな? 



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