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糖尿病や肥満は「好ましくない行動が原因で発症する」という社会の誤認を解くまで、この運動を続けます
11月09日に開催されましたシンポジウムの第3部総合討論について、フリーライターの坂元希美さんのご協力を得て、動画から文字起こしを致しましたので、共有させていただきます。ぜひひとりでも多くの方にお読みいただきたいと思い、無料で公開することにしました。
今回のシンポジウムを通じて「自己責任と自己決定の問題」について実に多くのことを学ぶことができました。
僕は今回のシンポジウムに参加して、2型当事者が抱えている自己責任(自己非難)という重い足枷について、本当に深く考えさせられました。また1型当事者のお二人から発せられた「当事者の声を真剣に聴こうともせずに、一方的に与えられたダイアベティスという呼称よりも幼いころから慣れ親しんで愛着すら感じている糖尿病という呼称の方が好きだ」という心の叫びに心が揺れ動かされました。
社会のほとんどの人々が「糖尿病は好ましくない行動(=生活習慣)が原因で発症する」と当たり前のように誤認している状況を変えない限り、この病気に対するスティグマはなくならないという想いをあらてめて強くしました。
シンポジウム終了後、パネリストのひとりである東海林渉先生は以下の様に述べました。
本当に必要なのは,「極端な自己責任論からの解放」ではないでしょうか。個人に自己非難させすぎる「生活習慣病」という名称を堅持しながら,「ダイアベティス」の名称に変えるだけで自己非難のスティグマ問題を乗り越えていけるとは到底思えません。「極端な自己責任に原因帰属している傾向」を修正し,「誤った自己責任論」を放棄するために,病名変更と自己責任論からの解放は両輪で行われていく必要があるでしょう。
僕は彼の意見に強く同意すると共に、これからもこの問題に向き合っていかなければならないと決意しました。
以下に、総合討論のテキストデータのURLを示します。
https://docs.google.com/document/d/1p6kp-WMhSKzWo4N2EcNOgDWjusBhnoX6RaDbZH3t7Qs/edit?usp=sharing