その企画は本気なの?フォトアルバムアイデアで『スパーリング』した話
前回の記事で、自分が本気で取り組みたいアイデアを考えました。今回は企画の本気度を自問自答するため、スパーリング(1対1で あえて批判的な意見をもらう)を実施してみました。
本気?なぜあなたが?なんのために?
下記のスパーリングを例を参考に、否定的な意見を説得できるほどの熱量が自分にあるかどうか、あえて疑い深く、否定的な意見を出す役を設定しました。
元アップル社員の2人は、レストランでアイデアを検討した。「スマートホームのビジネスをしよう」「それはない、誰もスマートホームなどほしくない、マニア向け」と一旦断る。それでも熱心な誘いに心を動かされ、2人で会社を作った。「それはない」という一言で2人は違う方向を向き挑み合ったが、そうでなければ製品は生まれなかった。意味のイノベーションを追求するときは内から始め、かつ同じ方向にばかり行かないように批判精神を持たなければならない。自分発でなくてはならないが、発想は批判的に見つめなければならない。(一部編集)
【スパーリング依頼者】
① 実父 60代 定年退職後 独立 週3回程度 趣味程度に働く
② 実母 60代 3人を子育て後 趣味を兼ねて近所で週3回パート
③ 実妹 20代 子ども1人(4歳) 事務系社員 実家で親と同居
自分のことをよく知っていて、遠慮のない3名を選択。
【依頼内容】
① 自分がまずプレゼンするので あえて否定的な意見をいってくれ
② 本当にやりたいのか なぜ 本気度をゆさぶる質問をしてほしい
③ 行儀よいアイデアではなく「心からの」ものか疑い深く見てほしい
④ 「あなただから見つけられたアイデアか」という視点で疑ってほしい
【フォトアルバムのプレゼン概要】
① 家族が離れ離れになる経験をしたので 日常の大切さに気付いた
② 写真は沢山残っているが そこに「思い」が残っていない
③ 写真の「思い出」とその時の「思い」の両方を残したいと思った
④ 「思い」は言葉で 写真とともに LINEで簡単に残したい
⑤ イメージは昔親が残してくれていた写真+メッセージフォトアルバム
実装イメージ図
うまく返せなかった批判
①誰のために作るのか それが奥さんなら二人とも熱望しているのか (父)
自分と奥さん、そして子どものためだ。と答えたが「ならば奥さんもこのフォトアルバムを熱望しているんだな?」「お前と同じ、もしくはそれ以上の気持ちがあるんだな」と聞かれ、言葉に詰まった。
実際「あったらいいよね、使いたい。」と言ってくれているが、自分ほどの熱量はない。自分の内面を掘り下げプラス、奥さんの欲するものも探っていくべきだろうと感じた。
②このスクールが明日急遽終わっても 自分一人で作りきるんだな(父)
そのつもりだ、と一応いったが、「一人でも作り続ける」は正直迷うところ。誰が何と言おうと自分の人生をかけてやるんだ。というところまで熱量がないかもしれない不安がよぎった。しかしながら、少なくとも今後やってみたいことの中では断トツでモチベーションが高い企画。それは自信をもって言える。
③本当にやりたい企画なら他のアプリをもっと調べるべきでは(妹)
「いや自分の内面を掘り下げるのに必死だったんだよ」という言い訳がむなしく響き、その通りだと思った。
④写真選択 言葉残す がめんどくさいから今現在やってないのでは?(母)
手軽に残せる言うけど①撮った写真の中から選ぶ②その都度言葉を残す、今両方やってないのだから、作業はこれまでより増えるよね?それでもやりたいのか。私(母)は記憶を残したいから日記を書いている。お前は日記は面倒だからしない。でもLINEでならやるんだ。って本当か?
手軽だからやれるし、続けられるんだ。としか返せず、内心モヤモヤした。家内は本当に使い続けるのだろうか・・・と正直思った。この企画の「残せる」と同じくらい「簡単に残せる」が肝で、そこをもっと掘りたいと感じた。
新たな内面の発見があった批判
①楽に残すだけなら アルバムにせずLINEのやり取り保存でよくないか(母)
「確かにタイムラインで残せればそれでいいか」と思ったが、「振り返りやすさ」を考えると、縦一連のLINEタイムラインではなく、アルバムタイプが必要と感じた。「残す」「楽に」に加えて「振り返ることができるように」も大切な要素だと感じた。
②なんでそんなに「思い」を振り返りたいの?自分は振り返らない(父)
「見た映画とか感動した景色のこととかメモで残すだろ?」と父に逆に問いかけてみたが、していないとのこと。自分自身が「思いを言葉で残す」ことが大好きなんだと改めて気づいた。過去の経験か日常の大切さを再認識し、より一層言葉で残したいという欲望が芽生えたのだと理解できた。
見えにくいですが 見た映画の感動ポイント 本の感想 全部残してます
追加質問 本音ではどう思いましたか?
本気で思っていることはよくわかった。特に次女の0歳~1歳という、人生で一番成長する時期に、会うことすらできなかったという後悔・喪失感が、少しでも日常を残したいという大きなモチベーションになっているのではないか(母)。
お前にしか出せない斬新なアイデア、とまでは思わなかったが、簡単に思いを残せる機能は素晴らしいと思ったし、自分も家族の思いを残していきたいと思った。「いかに楽に残せるか」を今後突き詰めるべき。今のアイデアに縛られず、動画は?音声は?など、方法を幅広く考えてみたらいいと思う(父)。
私も子育てしているので、写真以外の、今の気持ちが数日後には消えてしまうかもしれないことに、恐ろしさやむなしさを感じることがり、共感できた。インスタでマメに写真とコメントを残している人を見て「こんな風に残したいな~」と思うが、忙しいしめんどくさい。そしてどんどん「感じたこと」が消えてしまっている。
日記を書くまでじゃないけど、ちょっと残したい日々の想い、それがこんなに「楽に」残せますよ!っていうコンセプトで考えるといいと思う。忙しい子育て世代の一人として応援してます(妹)。
自分のこと 自分じゃわかならい
自分なりに真剣に考えた案に、役割とはいえ批判をビシバシ向けられ
時にはイライラしたが、理由を考えると、考えが浅く言語化できないことへの悔しさからだった。
「わかる いいよね」と言われた箇所より、疑われたところのほうが、気づきや発見が多く、まだまだ自問自答しないといけないと思が、このテーマは私自身本気で取り組めるものなので、
①家内も心底で欲しがっているものなのか
②「いかに簡単に残すか」「いかに振り返りやすいか」
③類似サービスを真剣に使ってどう思うか 足りないものは何か
という視点も今後追加し、更に内面と同時に実装面を突き詰めていきたい。
長文読んでいただき、ありがとうございました!
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