AI時代に備えるために、組織は成果を出す隠蔽体質の人といかに向き合うか
成果を出す人と定義される人はどんな人でしょう?営業なら売り上げを上げる人?企画が通る率が高い人?こなせる仕事量が多い人?職能や組織によって「できる人」の定義は異なります。そして、「成果を出す人」ほど、自分が周りから抜きん出るために、やり方やノウハウを隠したがる人が多いのも実情です。
抜きん出たい個人と一般化したいマネジメント
マネジメント層としては「できる人はノウハウを周りに共有して欲しい」「属人性を少なくしていきたい」と考えるものであり、AIを活用するにあたっても「できる人」の仕事のこなし方をデータ化していくことは大切なことです。
一方で、社員は能力や成長意欲に比例して出世欲や評価願望が強いと言うのは仕方ありません。「周りより自分ができると言う状態を維持したい」と言うのは当然であり、一度自分が作り上げた成功方法をおいそれと他者に教えたくなくなるのも当然です。
AIが普及するまでの間、これまでの時代では、そのノウハウが個人のもので、昇進して部下ができたら共有されて、出世した人の方法論が正となると言う進め方で進んできました。
DX/AI時代のノウハウ共有は速度が肝心
開発でアジャイルが注目されているようにマーケティングや営業活動、創作活動自体も短期間で変化が求められる時代になっています。そんな中で、これまでのように、出世した人のノウハウが広まるまで変化しないような速度感で方法論の開発と共有を行なっているようでは時代の変化に追いつくことはできません。
どのポジションの誰が作った手法であれ、社会の変化に合わせて、迅速に適応できる組織にしていく必要があるのです。
方法論の共有自体を評価する仕組みが必要
現在の日本の組織では、一定以上のポジションにならないと方法論の開発やノウハウの共有自体を評価したり成果になるような仕組みは全くと言っていいほどありません。
しかし、AI時代にはこれは致命的です。例え新入社員であろうと、良い方法はより迅速に普及して組織が適用していかなければ生き残れなくなるでしょう。
AI時代に必要なクリエイティビティとはまさに方法の開発です。
売り上げや仕事量というアウトプットだけではなく、今この時に成功しやすい方法を開発し、共有したことで組織として成果が上がること自体を評価する仕組みが必要な時代になってきています。
DXと並行して、成果と方法の結び付けを行い、方法の開発と普及自体を評価できるような評価制度に転換していかなければいけません。
そろそろAI/DXと全く絡めることのできない評価制度を大転換する時代です。
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