性別スパゲッティと、ホルモン療法7年目経過(2024年01月・27歳10ヶ月時点)
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性別スパゲッティ
生物学的性、性自認、性指向、性表現の4つを用いてセクシャリティを分類する方法を用いると、私のそれは比較的簡潔に表記できる。のでそこまでスパゲッティではなくなっている。
フルイドと呼ぶには長いスパンでセクシャリティが移ろっているので、定点観測を行っておく。
生物学的性
女性。染色体検査、生殖器検査ともに異常なし。
どれだけアンドロゲンを打ち込もうが変わることはない。いつSRSできるんかな。
でもまあ、この身体は気に入っている。万年痩せ気味判定の細い骨格、小ぶりでかわいい関節、ほどよく薄い筋肉、ジャストサイズが見つからない服。小用のたびにトイレットペーパーが張り付くリスクと戦わなきゃいけないこと以外は、気に入っている。
最近は鬱で性欲が死んでいるので、性交周りの困りごとも実質消えた。
パスグッズを股間に入れることもしなくなった。面倒で。私のパートナーは男性器を有していて、見ている限り排泄と性交以外のシーンではとても邪魔そうである。なのでSRSの術式は陰核陰茎形成術でいいなと思う気持ちに変化はない。古代ギリシャでは小さい男性器が美徳だったらしいし。
性自認
≒ 認識身体の形: 男性。それ以外の自認の定義では知らん。みんな『脳のなかの天使』の第9章を読みなさい。
性指向
全性。好きになる基準に性別が含まれていない。好きなタイプはきれいな男性だけど、あくまでビジュアルの話。で、タイプじゃなくても好きになるよねっていう。
性表現
全性、と呼ばせてもらおう。別に中性でも両性でもおおむねの意味は変わらない。
着ている服はメンズXSとレディースM、キッズ160。サイズがないから全部着ている。スーツはメンズXXSで作った。
身長と肩幅があったらメンズに、胸と尻があったらレディースに見えるようなコーデをしている。どれもないのでどちらにも見えるのだろう。
ファッションへのこだわりはあまりない。いや、あるにはあるが、自分が実行する必要性を感じられない——発達障害における客観性の欠如だ——ので、結果的にない。また、所有や管理が面倒と思う気持ちが勝ってしまう。もし執事がいたらパリパリのスーツとかクラシカルロリィタとか大正浪漫書生服とかを好き勝手に着たい。
メイクは、興味はあるが手を出していない。ファッションと同じく、自分が実行する必要性を感じられないのもある。せいぜい、たまに足へマニキュアを塗るくらい。スキンケアは皮膚科で処方されるヒルドイドローション一本。
髪型は、縛るとメンズのマンバン、下ろすとレディースのツーブロック前下がりボブに見えるようにしている。
話し方は、柔らかいメンズにオネエが少し入っている。
仕草は、二十歳までに身に着いた女性性の排除を諦めているので女性寄り。無意識に立つと爪先が内側に入る、とか。
……上記の通り、客観性が欠如しているので、自分の表現をあらためて書き出すのが難しい。女性寄りの全性なのかもしれない。しばしば真逆であるトランス女性と間違われ混乱されるのも慣れた。
ホルモン療法7年目
続いて、ホルモン療法7年目経過。
暑がりになった
20℃は半袖。15℃は長袖。10℃は上着。1桁でもヒートテックを着ていない。洗濯がとても楽である。
ファルセットが出るようになった
調子いいときは米津玄師が原キーで歌える。
他
ヒゲとアンダーヘアの密度が上がり、範囲が広がった。頬や腹がじわじわと侵食されている。
腿の毛がどんどん長くなっている。最長3cmくらいあるんじゃなかろうか。脛も剃っていなかったら同じくらい伸びるんだろうか。
喉仏がまた大きくなった気がする。
相変わらず一瞬で筋肉がついて服が合わなくなる——肌との触れ方が変わってしまい持ち前の感覚過敏と競合する——ので、筋トレはしないようにしている。
以上。胸オペのときも書いたように、齟齬が消えると語る言葉も失くしてしまう。スパゲッティにもホルモンにも慣れすぎてしまった。
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