蒲原 夜之雪、そして誰もいなくなった
なんだか色んなことにモヤモヤしてしまう今夜。
一旦、気持ちを無にしようと、筆で遊んでみました。
前々から描いてみたかった歌川広重の「東海道五拾三次之内 蒲原 夜之雪」。
実は私、浮世絵が大好きで、中でもこの一枚が一番。
何度見てもその静かな美しさに震えます。
浮世絵は同じ作品でも刷り方が違うんですよね。
ぜひ画像検索してみてください。背景の黒い部分が違うんです。
私は、作品の中央が暗くなっている版が好きです。
水彩画の腕が上がってから描こうととっておいたモチーフだったけれど、
もういいや!今夜、描いちゃえ。
過去の作品の裏紙に、とりあえず人間を描いてみる。
そして適当に色をつけてみる。ついでに背景も後から描いてみた。
順番めちゃくちゃだけど、今日は遊びだからオッケーとする。
なんだか作品全体を描きたくなったので、別の裏紙にざっくり描いてみた。
中央の家だけやたら暗くなっちゃった。
相変わらず明暗のコントロールができない自分に呆れつつも、
左手前の木の滲みが綺麗だから、よしとしよう。
もうちょっと滲みで遊んでみたくなって、さらに裏紙を引っ張り出した。
好きな順番で描いた結果、人間が入れられなくなってしまいました。
人間が通り過ぎた後の様子ということで、タイトルは「そして誰もいなくなった」。
ふう。スッキリはしていないけど、
気づけば長い間やってみたかった模写ができた。
こんな夜もありとしよう。
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