【心と身体を整える~~断食道場@龍雲寺最終日】
あっという間の6泊7日でした。
毎朝夕の読経・坐禅・法話とストレッチ。昼間はリモートワークで通常通り。
とてもいい形で心と身体を整えることができました。
(写真は、最後の坐禅の場所から撮りました)
【最後の法話】正しさと優しさ
「私は、こんな格好で皆さんに毎日お話をさせていただいていますが、決して悟りを開いているわけでもないですし、素晴らしい人間なわけでもありません。そうなれるよう皆さんと同じように、日々修行をしているだけです。
仏教の教えについても、いろいろ難しいことはありますが、一言で言えば「正しいことをしなさい。正しくないことはしないようにしましょう。」それだけのことだと思うのです。実に、単純で明快なことですね。誰も否定しない。でも、これが難しい。頭でわかっていても、いざ実行するとなると本当に難しい。なぜなら、「正しいって何?」ということになるから。人によって何が正しいの基準が違うから。その典型は、今回のコロナ。2年前に初めてコロナが出た時から今まで、結局何が正しくて、何が間違っているのか未だにわからない。専門家の意見も違うし、立場によっても「正しさ」はまちまちです。
世界を見渡してもそう。プーチンにはプーチンの正しさがる。お前は間違っている、と全世界が声高に叫んでも「俺が正しい」と言い続ける人がいる以上、正しいと正しいはぶつかり合う。戦いが起きる。
私たちの生活においても同じこと。「正しい」を主張し続ける、「正しい」を押し付けようとすると必ず反発を受ける。そして、「なんであいつはわからないんだ!!」「あいつは間違っている」と怒りや恨みの心が常に生まれる。時には暴力になる。
そこで私は、「正しさ」の代わりに「優しさ」で生きたらどうかと思うのです。「優しいことをしよう。優しくないことはしないでおこう。」
そう思って生きれば、決して衝突・不満・不平・争いは起こらないのではないか。
目の前の人に対してだけでなく、地球上のあらゆるもの、自然や環境などの目に見えないものに対しても「優しいこと」をしようと思って生きていけば、心穏やかに過ごしていけるのではないか。そう思うのです。
これから、通常生活の戻れらても、ぜひ皆さん一日5分でいいので、今のように心落ち着けて坐ってみてください。そして、「今の自分は優しいか。」と問うてみてください。もし自身が優しくなれていないなら、何が原因なのか考えてみてください。自分がイライラしたり、人に優しくなれないのは正しさを押し付けていたりすることが多いものです。他人の間違いが気になって仕方ない。それに対しての怒り。物事が思ったようにいかない、自分自身が考える正しい在り方にそっていないことに対するイラ立ち。要は自分の心中が自分を乱していることが分かります。
優しさで人に向き合う、自分にも向き合う。
そういう生き方もよいのではないでしょうか。
お疲れ様でした。」
とても心に染み入るお話でした。
「正しさ」を振りかざすと争いになる。「優しさ」ならば諍いを避けられる。
皆さんはどう感じられますか?
体重はほとんど減りませんでした。
入門直後は1日1食効果で300~500グラム程度ずつ減っていましたが、その後は減らなくなりました。1週間で3キロくらいは減るかなと思っていましたが、結局1.5キロ弱の減量でした。
もともと、ダイエットを目的にしていたわけではないので、かまわないのですが、なぜ減らないのか、人間の体の仕組みを不思議に思いました。調べたり、インストラクターに聞いたりしてみると、「摂取量を減らすことで、身体が自然に省エネになる。エネルギーを消費しないように、溜め込もうとする。加えて断食当初は便秘にもなるので、それも併せて体重の劇的な減少にはならないのです。大事なことは胃腸を休めることなのです。それを通じて、どれくらいの摂取量でどれくらいの活動を支えているのか、胃腸の
動きと働きに心を配ることで、今後の食生活や運動スタイルが変わっていくのです。この断食道場であえて1日1食にしているのは、無理なく継続できるように、皆さんに感じてもらえるようにという意図もあるのです。完全絶食なら減るのは当たり前ですけれど、ずっとは続けられませんからね。」
これまた、とても参考になるお話でした。
摂取量と活動量のバランス。特にリモートワーク時代の活動量減少に対応した食事のあり方は気を付けないといけませんね。さらには運動の仕方、意識的に外に出る、とにかく歩くことを心掛けたいと思いました。
あっという間の6泊7日でした。
明日からも心と身体を整えながら過ごしていきたいと思います。
断食道場日記、終わります。
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