個人ゲーム開発者の1人としてレビュー依頼について徒然書く
■はじめに
こんにちは。サークル「ほんわかふわふわ」代表、花倉みだれです。
最近は、去年Steamでリリースしたゲーム『HIGH&LOW ~めざせ! 26連勝! 5000兆円への道~』のアップデート、去年フリーゲームとして各所にリリースしている『学園スイーツ発見 ~双目のドーナツ編~』のSteam版のリリース準備を進めています。
おそらく一番の山場だと思っていた実績の実装の見通しが経ったので、遅くとも来月中にはそれぞれ世に出せるのではないかな……と思っています。
そうなってくると、それらをどう告知・広報していこうかという問題も並列的に考えていくことになっていきます。
今回はレビュー・配信を依頼するという方向で考えてみます。
■手段の1つとしてのキュレーターレビュー
小規模プロジェクト、個人開発と使えるリソースが少なく、現状築き上げた地位や名声も高いとは言えない「ほんわかふわふわ」にとって、広報に割く金銭的なリソースはそう多くはありません。
それでも、告知そのものはしていかないとどうしようもないので、やれることをやっていきます。
その手段の1つとして、Steamのレビュアーに無償でソフトをお送りしてレビューをお願いする「キュレーターコネクト」というものがあります。
開発・販売側から見ると、元手がかからない点が非常に大きな魅力です。
ソフトのキーを転売されてしまうといった話や、効果を疑問視する開発者の声も聞くことはありますが、私個人としてはリスクが低く、リターンがそれなりにある点に大きな魅力を感じています。
Steamの大きな魅力の1つ、有料である意味の1つとすら思います。
レビューも普通に考えたらそうそうもらえるものではないと思いますが、ここを経由することで書いてもらえる率は抜群に上がると思います。
このキュレーター、10本のレビューを投稿してグループを作ることでなれるそうです。
欲しい物以外のものもたくさん来るでしょうが、タダでゲームがもらえると思うとなり得な気がしますよね。
サンプルとしては1つの声でしかないですが、私が依頼する際に見ている点などをお伝えすることで何か参考になればよいな、と思います。
■何はともあれ国籍! 次にジャンル!
私のゲームは特にローカライズなどを行っていないので、原則日本語話者に向けて作っています。
(余談ですが、実際に売れてるのは国際色豊かだったりはします)
なので、大前提の対象として日本語話者の方を対象としています。
言語の設定みたいなのがあるなら、しておくとそれだけで打率を上げられると思います。
そもそも依頼文を英語等で書くのは骨が折れますしね。
私の場合、既にお渡ししている方を除いて日本語話者の方を検索すると50人弱と見えます。
次依頼するとしたら、この中の皆さんにお願いすることになるはずです。
次点で気にするのはジャンルです。
そもそもデフォルトでゲームジャンルのタグと一致する方が上位に表示されます。
なるべく一致している方にお渡ししたほうが響く率も上がるかと思うので、この欄は一応私は見ています。
(あまりにズレていて、それでもお願いしたい場合は文面に含めることなどもできますし)
■過去のレビューの内容について
私、及び「ほんわかふわふわ」としてはレビューそのものはどのようなものでも原則歓迎です。反応が頂けるなら罵倒でも嬉しいフェイズですからね。
ただ、それでも一応過去のレビューの内容というものはざっくり見ています。
Steamのレビューはgood,badの2段階、その他としての「情報提供」の3種類です。
多くのキュレーターさんはgoodこと「おすすめ」率が非常に高いです。
文脈として今一つだったことを伝えたい場合に「情報提供」を選んでいる方もいる一方で、badこと「おすすめしません」レビューを書いている方というのはかなり珍しいです。
原則良い評価をもらいたい、というのが多くの開発・販売の方の本音だと思います。
なので、多くの開発・販売からキーをもらいたいと思うなら「おすすめ」率を高くすることが無難な選択になるのかもしれません。
一方で、ユーザーとしてキュレーターを見る場合、審美眼を期待するのでしょうから、忖度はないほうが信頼されることでしょう。
このあたりは各人のスタンスとして、リスクとリターンを考慮した上で行う必要がありそうですね。
正直、私としては「good、badの比率が半々で正直なレビューを書いている方」などに対して悪い印象は持ちません。ユーザーとしてはむしろ好印象です。多分普通に依頼します(いないんですけど)。
例えば、デスストとかバイオとかと並べてくれるならそれはそれで儲けものですからね(笑)
それよりも、どういうスタンスでやられている方なのかという点を知った上でお願いしたいなと思ってやっています。
逆に「起動キーをくれ」と営業された際なども見ます。だいたい、怪しいところかそうでないかは過去レビュー見れば察することができる気はしますね。
■Steamのキュレーターコネクトを経由しない形での営業
ここまではSteamのキュレータコネクトという機能を使ったソフトの送付、レビュー依頼についての話です。
その他に元手がかからない方法として、ゲームの起動キーを別途プロモーション用に作成してそれを直接インフルエンサーにお渡しするという手段も取れます。
この手段でVtuberの方に直接依頼をした流れは上の記事の通りです。
現状私から依頼したのはこれっきりなのですが、概ね一年経ったこと、アプデタイミングなことも考慮して今度は広くお願いしてみるのもアリなのかな、と検討しています。
今の数字で見ても売上総計の1割をこの配信前後で稼いでいるので、
元手がかからない営業としては効果を期待できる類だと考えて良いと思います。
一方で「プロモーション案件」として考えた場合に「無償で依頼する」ことが無礼になるラインがありそうなのが怖い(リスクとして「無礼な開発者」として晒されるかもしれない)ところだったりはします。
条件合わないなら無視、なら全然いいんですが。
去年の例は特別ゲームと相性が良くて地力のある方で再生数や接続数と売上の相関が上振れている(海外との兼ね合いも大きい)と振り返っています。
100円のゲームだと、リスナーの1割が買ってくれるとして(これもかなり楽観的な想定だと思います)同接100人レベルの方に1000円も出すと赤字になる、という予算感になってしまうんですよねぇ。
個人的にそういった形で依頼するの、結構戦略・戦術的に難しいなぁと思ったりはします。(それでもお願いしたい、となることはあると思うので、お見積りは正直に返していただければと思います)
そんなわけで、ゲーム配信を行っている方、レビュー記事を書いている方は「依頼歓迎」みたいなニュアンスをどこかに明記して、問い合わせ先はっきりしてるととっても頼みやすいです。
逆に配信・レビューを行っている方でゲームがタダで欲しいなら直接開発・販売の人に交渉するのもアリだと思います。
そういう触れ込みで営業かけてくる(そしておそらくキーを転売している)方からのメールは、私レベルでも結構来ます。
他の方もおそらくそうだと思います。
逆に考えると、いっぱい来るということは処理に慣れているはずです。
迷惑だと思われておもその他大勢の1人だと思うので、実害被ることはないでしょう。
意外なコネも出来るかもしれませんし、責任は持てませんが選択肢として持つのはいいかなと思います。
当然、私は歓迎ですよ。日本語で営業かけられたい!!
その上で、どうするかは検討しますけど、声かけられたことを迷惑がることはありません。
ゲーム配信そのものに対して、開発者界隈の中でも賛否が分かれがちな中で、ガイドラインの制定やOK・NGの明記などゲーム側で行うことは増えてきました。
同じ感じで、依頼歓迎NGみたいなのもわかると双方幸せな気がしますねぇ。ワンチャンただでゲームもらえるなら悪い話ではないでしょうし……。
なんか、そういう一覧とか文化とかあれば教えてほしいです(笑)
■おわりに
この娯楽あふれる世の中で、自分が製作したコンテンツを遊んでもらえるというのはそれだけで非常に尊いものです。
さらに、それを題材に何かをしたり、フィードバックを頂けるというのも更にありがたいものです。
これまで心温まるレビューや配信をしてくださった皆様、本当にありがとうございます!
これからお願いできるかた、よろしくお願いします!!
ちなみに、現状Steamキュレーターコネクト経由で依頼してレビューを頂けた率は9/37です。
高い低いは比較ができないのでわからないですが、本当に、この9人には改めて感謝したいですね。
お気持ちを形にして頂けることは大変光栄で、勿体ないながら大いに感謝いたします。いつもよりちょっとおいしい飲み物や食べ物を頂きますね。