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『HIGH&LOW ~めざせ! 26連勝! 5000兆円への道~』メイキング記事【Unity1weekお題「回」参加】

■はじめに

 こんにちは。サークル「ほんわかふわふわ」代表花倉みだれです。
 どう浸透させていったりアカウントを運用していこうかということは折に触れて思案してはいますが、妻(平和なべ)と2人で作ったりやったりしたことを発表したり、窓口を作ったり何かを発表したり売ったり配ったりなんだりしようとした時、個人・個人としてやるよりシナジーも生まれるのでは……? 
 ということで、つい先日より2人でサークルとしてやっていけそうなところはやっていこうぜ、ということになりました。今日は初名乗りです。
 お互いの境界を曖昧にしていける受け皿は増えたほうが多分いいと思いますしねぇ。
 絵師本人とコンタクト取ることに抵抗のある人なんかに少しの安心感を与えられたらソレはソレで良いですし。

現状平和なべのポートフォリオサイトという体裁が強いですが、メール対応等は私がするかもしれません。まずはそんな感じの協業から緩く融合を続けていけたらなと思っています。

 そんなわけで「ほんわかふわふわ」をクレジットして初制作したゲームがひとまず日の目を見ました!

 こちらです!
 キャラ絵とUIデザインを妻が、アニメーションも含めてその他だいたい全部を私がということで2人で作りました。

 こちらは、unityroom様が企画している、1週間でゲームを作るイベント「unity1週間ゲームジャム(お題「回」)」の参加作品となります。

 評価期間は3/14 20:00までなので、もしよければ遊んでみてください。
 トランプの上下を当てる、昔のゲームのミニゲームによくあったアレです。

 今回は2回目の参加です! 前回と比較して色々成長していればいいな、と思うので、現時点でメイキング的に振り返ろうと思います。
  結構画面は劇的に色々変わっていくので、デザインの力ってすげぇ!! そんな感じを暇なときに楽しんでいただけたら幸いです。

 前置きが長くなってしまいました。

以前参加した際の記事

 では参ります!

■1日目(お題発表~着想できない)

 お題発表は2/22(月)0:00でしたが、2/21→2/22は秋葉原に泊まりで出かけてました。泊まりなのはまぁ、せめてもの感染対策ということで(混雑電車回避)。
 なのでお題はホテルで寝ながら見ていました。

発表されたお題は「回」

それに対するファーストインプレッションは「難しい!」でした。

 大前提として、今出来ること、ないし1週間以内に習得できることでないといけませんが、パッと出てくるであろう「回転」はオブジェクトを回すにしろUIを回すにしろ、ちょっと難しそうという印象でした。

 パチンコはずっと作りたいと思っていた題材ではありましたし、少しだけですが貯金はあります。
 ですが、パチンコは物理的な再現を抜きに液晶部分だけ再現するとゲームとしては見てるだけになってしまってなかなかまとまりをつけるのが難しそうという難点があります。
 物量でごまかすには期間も厳しい……と廃案とします。
 そんなわけで空中に浮いたまま初日は終了します。

 実は、貯金という観点からはタイピングゲームかクイズゲームのことをゆったりながら調べていたりしました。どんな課題でもこじつけられそうですしね。

 今思えばストレートに「回文タイピング」で良かったと思うのですが、どうにもこの時はそこに至らず「回」力が低い! と却下しています。

■2日目(企画決定)

 花びら回転、回春マッサージ……とアキバを歩いた影響かややピンクなワードが脳内を走り回ります。

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https://ks-product.com/ryu-ga-gotoku-zero-kyabakura/

 龍が如くのキャバクラのミニゲームが結構好きだったので、こういう感じのやつがいけないかとノートにUIと要素を書き出したりしながら結構真剣に検討しました。
 メチャクチャ粘れば雰囲気似てる何かはできなくもなさそうな気がしましたし、そのうち真似してみたいものでもあるのですが、今の自分で1週間で作るものではない、とやはり却下。

 そんな中、唐突に「カードのカウント=回」でいけないか、という発想が出てきました。

 ブラックジャックが多分一番有名ですが、ドミニオンのようなアナログカードゲーム、ヴァンガードのようなトレーディングカードゲームなどカードゲーム界隈の上位陣には必要なスキルと言われているものです。
 一方で、あまり焦点の当たる部分でないのもまた事実で、認識がなければないほどラックゲーで負けたのだと思い込みがちだったりします。

 自分自身が大事だと思いつつ基本的には全然数えないプレイスタイルの人間なので、この辺り可視化したゲームなら最低限自分でも楽しめそうだな、ということで「カウンティングを可視化したトランプのゲーム」に決定しました。

 本来であればブラックジャックといきたいところですが、期間と自分のプログラム能力を見積もって最も簡単であろう「HIIGH&LOW」(ただしEXILEではない)ゲームにしました。

この時点でUIの構想は現状と変わらなかったりします。左端に残りのカード、隣に表示された順の履歴、カードを大きく2枚表示、右側の上下にボタン、クリアの進捗によって画像が変わる、ガヤのキャラ、タイトルに戻るボタン

 「ランダムに表示して、その結果で判定」まではこの時点でうまくいったので、これはもう明日辺りには色々固まって演出や画面を触り出せるのでは……? とか思ってました。

■3日目(繰り返し遊べるようになった・アンケートの実施)

 こんなアンケートを実施しました。
 日中、既存のハイアンドローアプリのレビューを見ていたのですが「Aが最強じゃないのが違和感」みたいな声が結構あって、そういうものか……? と疑問に思ったためです。
 自分はKが最高派です。結果的には聞いてみてよかったですね。

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結構正直なレビュー。ナルホド……と参考になりました。

 この日の進捗は振り返るとあまり良くはないですね。
 判定のボタンを押したら結果を表示して、判定のボタンを消して、次に進む・ここでやめるのボタンを表示する、次に進むを押したら画面が戻る……ということができるようになりました。
 PanelでUIをまとめて、条件によって出し入れする、というのをようやくここで初めて触ってみれたので、結果的にやってみてよかったです。初めてのことはどんなことでもそれなりに時間がかかるものですね。

■4日目(仕様追加の決定・履歴の表示・重複なしのランダム取得)

前日にやっていたアンケートの結果が出て、Aが最強派が優勢と判明。これは両方できるようにしたいな、と思いを新たにしました。優先度としては無理なら実現しない、レベルではありますが、可能な限り入れたい……というところですね。

 この日は、重複なしのランダムの取得と、開示した履歴の表示を実装しました。
 実はこの時点では重複なしのランダム取得は失敗しています。
 履歴に関してはとりあえず乱数の中身をほぼそのまま表示するだけになっています。
 
 配列(ArrayやList)や繰り返し文(for,while)などはここまでかなり避けてきてしまっていたところだったのですが、ここで正面切って使ってみて結果的にかなり理解度は上がった気がします。実際使おうと思って使ってみる機会があると理解度はグンと上がりますね。

■5日目 画面遷移の実装

 かなり画像は仮画像ですが、タイトル~メイン~結果発表~という流れはできました。

■6日目 デザインの発注、差し込み、キャラクターアニメの製作、その他不具合の修正

 この日が期間内唯一の丸一日使える日だったので、ゲーム的な体裁をしっかり整えて、不具合っぽいものも取り除きつつ、見た目を整えていこう……と実質最終日と見て加速してきます。
 ゲームとしては一応最低限遊べる体裁は整っていましたが、あまりに仮画像がすぎます。 

・トランプの画像
・全体的なUIの画像
・ガヤのキャラのアニメーション

主にこの3つを作ります。

 トランプは一旦「使っていい」と言われている素材から統一感を持たせられる4枚を1組として、アセットのトランプの画像とフォトショで合成して作りました。
 Aだけ平和なべ作画ではなく、昔所属していたサークルの絵師です。好きに使っていい、と言われた言葉は15年以上経ってもイキですよ……!
 これだけでオリジナル感でてちょっといい感じですよね。テンション上がっていきます。

 UI画像も、一旦フォトショップで自分で作ってみました。
 我ながら、悪くないのでは……? とこの時は思っていました。 

 アニメーションは、キャラの素体(psdファイル)だけある状態からスタートで、Spineでのセットアップ~アニメーションの作成まではこの期間でやらなければなりませんでした。
 まぁ、なくてもゲーム的に良い部分でもあるのですが、勝ち・負け・その他のアニメーションは作って出せたらいいなぁとは思っていたので頑張ってみました。
 3モーションをセットアップからで、それぞれ2時間ずつの6時間くらいでできるかな? と見積もっていたのですが、実測は4時間でした。
 意外と早くできて自分でも驚きました。
 動きつけるのは楽しいですねぇ。表情差分できてやれること広がっていて楽しかったです。
 アニメーションの切り替えをスクリプトで指定して……というのを少しだけ試したのですがちょっとすんなりいかなかったので、
 3体分オブジェクトを用意して、条件によって出し入れするという力技で今回は実装しています。そのうちどうにかしたい……。
 アニメーション開始フレームが毎回違うのはそういうことです。

■7日目 デザインの差し替え

 6日目、最低限の体裁を自分でも整えてはいましたが、並行してこれをいい感じにしてくれ! と手を借りれそうな様子だった平和なべにざっくりと依頼をしていました。
 帰宅後上がってきたデザインに差し替えて提出完了です!

 デザインの変遷を見ていきたいと思います。

●トップ画面

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最初の段階(仮画像)

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第2段階(花倉作成)

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第3段階(花倉作成)(タイトルが原色からグラデに)

タイトルサンプル

最終段階(平和なべ作成)

●メイン画面(選択画面)

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最初の段階(仮画像)

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第2段階(花倉作成)

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最終段階(平和なべ作成)

メイン画面②(勝敗決定画面)

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最初の段階(仮画像)

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第2段階(花倉作成)

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最終段階・勝ち(平和なべ作成)

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最終段階・負け(平和なべ作成)

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最終段階・終了(平和なべ作成)

●結果発表

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最初の段階(仮画像)

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第2段階(花倉作成)

リザルト画面サンプル

最終段階(平和なべ作成)

●遊び方

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第一段階(花倉作成)

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最終形①(平和なべ作成)

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ルール追加による真の最終形(平和なべ作成)

●クレジット

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第一段階(花倉作成)

クレジット画面サンプル

最終段階(平和なべ作成)※記載内容はサンプルなので実際は異なります

●ランキング

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初期段階

ランキング画面サンプル

最終段階(平和なべ作成)

●アイコン

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第一段階(花倉作成)

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第二段階(平和なべ作成)

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第三段階(花倉作成・平和なべ監修)

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最終段階(花倉作成・平和なべ監修)

 全部、必要な機能や元々の意匠は汲んだ上で、間違いなくブラッシュアップされているのが見て取れるかと思います。
 これを1日~2日未満でやってもらえたのだから、自分は恵まれているなぁ……と我が事ながら思ったりしました。
 UIデザインの求人とか人手不足とかはよく耳にしますが、確かにこういうことに気を配れてセンスがある人材って大事なんだろうなぁ……と思ったりシました。引き合いがあれば橋になるのでよろしくお願いします(笑)

 基本的に「自分たちだけが使うのも勿体ないよね」という気持ちで2人ともいるので、取り回しの良さそうな素材があれば随時共有していきたいな、という話はしています。
 手始めに、先のランキング用UI素材はフリー素材として提供しています。
 興味のある方が差し替えたのを見かけたら勝手にニヤニヤするので、もしよければ以下からどうぞ。

 自分のデザインは結果的にダメデザイン代表ビフォーみたいな感じになっていますが、たたき台としてでも一度作ってみて、ここがイケてないのか~とダイレクトに勉強になった感じがしてこれはこれで楽しかったです。
 自分で一度やったからこそ、デザインが自分より強いひとの強さというのもアリアリとわかります。
 (平和なべもデザイナーとしての実務経験はほぼ0なので、より強いひとの手にかかればより強くなるのだろうなぁ……と思うと怖い世界です)

■延長戦(7.1日目以降~)

 そんなこんなでなんとか期日までの提出はできましたが、アップデートしてはいけないというレギュレーションでもないので、日々アップデートを繰り返していました。

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 勝利時演出のパーティクルをお金モチーフにするためにアイコンを作成してもらって差し替えたり、その量を調節したり

  キー入力に対応してみたり……。

 大規模イベントだけあって、生放送やコメントなどで改善点を教えてくださる方がいたり、純粋に褒めてくださったりとやる気もすごく上がりますね。

1時間超取り上げていただいたのは本当に申し訳ない気持ちとすごく嬉しい気持ちと照れとで貴重な体験になりました。キー入力入れたい! という原動力にもなりましたね。
 その後完走もしていただいてようで驚きました。Twitter投稿機能も思いの外使っていただけて見ていて楽しいです。ありがとうございます!

 もう一声、演出的に何か動かしたりできたらいいなぁ……と思っていたりはしていて「本当に完全な状態のものを1週間」でできなかったのは痛感します。

 次回の機会は、後追いアップデートなしでバシッと作り切ることを目標とできたらよいかなぁ……と思っています。

■終わりに

 なんにせよすごく楽しいです!

 他の方のをプレイするのも当然勉強になりますし、そうでなくても普通に単一テーマのミニゲーム集なので当たり前に楽しくていいイベントです。

 コメントくださったりプレイしてくださったりした皆様、本当にありがとうございました!

 これからまだ評価期間も続くので、自分の修正ばかりではなく他の方のもたくさん遊ばせていただこうと思います!

■余談

 実はある時までずっと「勝数に応じて脱衣していく(ないし、全勝でキャラクター開放する)」ゲームを想定していました。

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仮画像のこの絵は、縛られた人のイメージで、勝つごとにその鎖が外れる……みたいなイメージの絵です。

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『グランブルーファンタジー』より「ランスロット」//このイメージ

 ただ、意外と自分が使えるフリー素材に非版権の水着キャラがない……ということで断念。
 「勝ち数に応じてCGを変える」という機能そのままでイケるので、素直に賞金、どうせならすごくインフレした数を目標に、ということで「5000兆円」となりました。

 お金を賭けるなら本来、降りる場所の判断だったりベット数の判断だったりとかの要素もあったほうが本格的かと思うのですが、そういう仕様になっていないのはこのためです。あとintは5000兆数えられなくてちょっと怖い。
 でも結果的には変に対象狭めずライトに遊べる感じになってよかったな~と思ったりします。

 でも、このなんちゃって脱衣系ミニゲームはそれはそれで機が整ったらやってみたい気はしています! 諦めてはいません!


お気持ちを形にして頂けることは大変光栄で、勿体ないながら大いに感謝いたします。いつもよりちょっとおいしい飲み物や食べ物を頂きますね。