自作ゲームのグッズの販売を開始してみた話
■はじめに
ユーザーとしてはゲーム本体より攻略本、ガチャ投資よりもリアルグッズ……にお金を出しがちな花倉みだれです。
いいですよね、グッズ。憧れます。
マイルームの上条神を崇める神棚。なんだか華やいだ気持ちになれます。
攻略本(一部)。もはや攻略済みのゲームだとしてもデータ見てるだけで楽しいんですよねぇ。スパロボとか信長の野望とかのデータはぼーっと見てるだけで数日潰しています。
そして、自分も先日ゲームをリリースしました。キャラクターも出てきます。
GooglePlayStoreやSteamで大好評発売中!
なら、自分でやるのも良いのでは……? と思い立ちました。
つい先日読んだ『バカ売れアプリ生活』という本でもマネタイズの一方法として触れられていて、その発想(個人開発者としてグッズを作って売る)はなかったなー、と触発された節はあります。
現状、グッズが欲しい! というほどのキャラやゲームのファンというものも正直あまり想定されるものではありませんが、とりあえずやってみるの精神ですね。そういう方がいた時のチャンスロスは大きい。
「有料ではゲーム売れないから嫌だ」「強制広告はユーザー体験を損ねるから嫌だ」「でも儲けたい」みたいな思考を突き詰めた先の最後の希望はIP化、ゲーム外に誘導してのマネタイズだ……というのはそれはそうだと思います。
自分が上記のようなこと思っているわけではないですが(自分の直近の目標は普通に就職・転職することなので、マネタイズに関して強いこだわりはないこと、そもそも現状売れてないとも思ってない)知見を広げるいい機会にもなることでしょう。方法は知っておいて損はないはずですし、特にリスクがないことで需要を考えて自重するのも馬鹿らしいと自分は思っています。
というわけで、やってみました。
ちょうど100DL突破でめでたかったですし、それにかこつけた形でもあります。
本当に∞倍売れて驚いてます。ありがとうございます!!
とりあえず今回やったのは「ショップに並べて買える状態にした」までですが、本当のゴールはゲームと相互リンクすることでしょうねぇ。
バナー広告的な形でショップに飛ぶような、そういう実装までは追々やってみたいなー、と思います。
こんな感じのやつ。雑イメージ画像なので色々被ってるのはご愛嬌ということで。
■というわけでやってみました
ICカードステッカーと缶バッジを、2キャラ分それぞれで作ってみました。
■やってみた方法
「在庫をもたない形のグッズ販売・登録」
というのは販売側としては「高くなる」以外のデメリットやリスクはなく、やりやすくていいですよね。
これをやっているサイトはいくつかありました。
自分の目に止まったのは「SUZURI」「pixivFACTRY」の2箇所です(他にもあります)。
今回私がやったのは「pixivFACTRY」です。決め手は作れるグッズの種類ですね。
どちらかにしかないグッズもあると思うので、好みの部分がすべてだと思います。「よくあるキャラグッズ」的なノリを求めるならpixivFACTRYのほうがオタクグッズ感あるラインナップだな~と個人的には思いました。
登録の仕方は本当に簡単でした。
「グッズをつくる」から作りたいグッズを選ぶと画像を登録する画面になるので、そこで用意した画像をドロップするだけです。
「グッズをつくる」はヘッダーにあります。
編集画面はこんな感じ。簡単……!!
これで登録したら、そのアイテムの画面で「ネットショップで販売」というタブがあるのでそこ押して連携するだけです。
BOOTHとBASEでできるらしいですが、私はBOOTHでやってみました。
なんにせよ操作・登録は想像したよりかなり簡単でしたね。
■(※6/2追記分)BASE編。BOOTHとの比較
BOOTHで販売を取り急ぎやってみていたのですが、pixivFACTRY君からボタン一発で販売できるのはBASE君でも同様です。
BASEさん、最近よくTVCM見ますしイケイケですよね。
TVCMのキャプチャ。SMAP強い
というわけでやってみました。
手順そのものはほぼBOOTHと変わらないです。手軽さは変わらないですね。
違いを感じたのは①最低単価設定 ②ページの編集等の機能の2点です。
(pixivFACTRY産のグッズを売るに限れば)お客様にとって幸せなのは間違いなくBOOTHだと私は感じましたが、逆に販売側としてはBASEのほうが幸せなのかもしれないです。
①最低単価設定
BOOTHは1個売れるごとに100円以上の利益が出るような設定にすることを強いられていて、その結果790円に設定しました。
同じような感覚で値段設定を行った結果、BASE君では1300円になっています。
どちらにせよpixivFACTRY君が作って発送して~という流れなのでモノは変わらないはずです。それで500円も差がでてしまうのはちょっといただけない気がしますね。
②ページの編集等の機能
BASEがECショップ作成代行~という路線なのもあり、機能の豊富さは圧倒的です。
連携できるグッズ作成サービスも多そう? ですし、SEO対策からショップページの編集まで、わかりやすいインターフェイスでさくさくやってくれます。
noteのトップページとも連携できたりしました。すごい。
本格的にECショップで副業で売るぞー! みたいなことを考えたり、単純に露出を求める場合の選択肢としては悪くないのかもしれません。
BASE内に直接的にはさすがに書けなさそう(規約的に多分)ですが、私が積極的にCMを行うのはBOOTHの方になりそうです。その一方で、置くだけただなので置きはしようかな、と思っています。
■感想
「憧れの自IPのグッズ化・全世界販売」が超容易にできて素晴らしすぎる世の中ですね……!
満足感は非常に高かったです。
ゲーム制作においては色々な画像素材は出てくるでしょうし、透過されてるものも多いと思うので色々作りやすいと思います。
ファン心に報いるこういったグッズ販売、やってみる人が増えてくれると個人的には嬉しいな~と思います。
ユーザーとして個人開発規模のゲームをやっていて、
「正直もう広告見ながらやりたいゲームではないな。ゲームとしては飽きたな」
という感覚を持ってしまっていても、愛着や好きな気持ちは満たされない~ということはしばしばあります。
そういう時に、こういうはけ口を用意してもらえてて、いい感じに誘導されたら買ってしまいそうですよね~。
自分がほしいものを手に入れつつ、制作者さんに少しでも金銭的な恵みが与えられるならそれほど嬉しいことはないと思います。
「ゲーム制作者」としては色々葛藤があるところもあるかと思いますが、どうせかかる時間以外はノーリスク(在庫持たなくていい)で、そのかかる時間も大した長さではない(本当に簡単な)ので、選択肢の1つとしてくれる方が増えるとユーザー的に嬉しいです。
ハードルを下げる先陣の一人として動けていたなら本望です。
(それはそれとして、買っていただけた方には大感謝です……!!)
■余談
pixivファクトリーもSUZURIも、ものすごくさっくり作れてノーリスクで販売できるのは本当にありがたいのですが、どうしても単価は高い印象が正直あります。
缶バッジで600円超なんて人気版権でもそうそう見ない値段設定だと思いますしね。
私の場合ゲーム本編の約8倍ですよ。並べておきながらなんですが、ちょっと不思議な感じもあります(笑)
この点、在庫を持つリスクを抱えて別のところ(ないし、pixivFACTRYでもロット数によって単価は下がる)に発注してイベントで売る……等すれば単価を下げられると思いますし、1個から作って個人用に~と考えても、もうちょっと安く作れる場所はあると思います。
ある意味、スケールメリットであったり、リスクとリターンの話だったり、そんなところまで思いをはせたりはしますね。
安く売ってくれている市販のグッズに感謝しつつ、
そのあたり、若干心苦しく感じないわけではありません。
とはいえ、これで自重してしまうのも機会損失だと思うので間違ったことはしてないと思います。直近5年くらい売上0でも別に何も痛くないですし。
やっぱり軽率に色々な人がやってみたらいいんじゃないかなーと思います。
ちょっと回し者っぽいオチであれなんですが。
今回作ったものとは別のもの(オリキャラのアクスタ)ですが……自キャラのグッズ、テンション上がりますからね……! 自分用で作るのも全然アリアリのアリだと思います!